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朝鮮の抵抗詩人 金 正勲(編著) - 明石書店
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朝鮮の抵抗詩人 (チョウセンノテイコウシジン) 東アジアから考える (ヒガシアジアカラカンガエル)

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発行:明石書店
四六判
392ページ
上製
価格 3,800円+税
ISBN
978-4-7503-5676-1   COPY
ISBN 13
9784750356761   COPY
ISBN 10h
4-7503-5676-X   COPY
ISBN 10
475035676X   COPY
出版者記号
7503   COPY
Cコード
C0098  
0:一般 0:単行本 98:外国文学、その他
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2023年11月10日
書店発売日
登録日
2023年10月17日
最終更新日
2023年12月22日
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紹介

苛酷な日本の植民地支配に抵抗した詩人たち。学生運動のなかから生まれた若き詩人、「満洲」地域で生を受け、二重のディアスポラとして朝鮮語の叙情性を極めた詩人……。その文学の軌跡と現代への影響を韓国・北朝鮮・中国・日本の文学者・研究者たちが描く。

目次

 まえがき

第Ⅰ部 学生運動と抵抗詩人

朝鮮南部の抵抗作家、李石城を読む――発掘の意味をこめて[金正勲]
 はじめに
 1 李石城は何者か
 2 発掘された詩から映し出されるもの
 3 日本の思想家から朝鮮の思想家へ
 4 『堤防工事』のテーマと意義
 おわりに

『堤防工事』[李石城(金正勲 訳)]

朝鮮植民地期のアナキズム独立運動[亀田博]

鄭瑀采の活動と詩篇に表れる抵抗精神[金正勲]
 はじめに
 1 鄭瑀采の成長過程と文壇デビュー
 2 「醒進會」活動と投獄
 3 凄絶な生きざまの現場と自我省察の歌
 4 詩文にみられる抵抗精神
 おわりに

歴史的人物、朴準埰の書き残した詩篇に関する考察――早稲田大学留学時代の作品を中心に[金正勲]
 はじめに
 1 詩ノートの実物
 2 家族愛と故郷愛を描いた詩
 3 早稲田大学留学時代の詩
 4 抗日的抵抗詩
 おわりに

朴準埰の発掘詩紹介[金正勲 訳]

第Ⅱ部 抵抗から独立へ

尹東柱――詩による抵抗の充実と苦悩[愛沢革]
 1 尹東柱の詩を新しい眼で読みなおすことが問われている
 2 尹東柱は情感偏重の抒情詩人ではない――金時鐘による尹東柱批評の意味
 3 尹東柱と宋夢奎

李相和――抵抗と復活の世界性[佐川亜紀]
 1 代表作「奪われた野にも春は来るのか」の生命表現――女性表象をめぐって
 2 世界的な問い
 3 虐げられた人々への共感
 4 作品「詩人に」――創造への呼びかけ

植民地時代の朝鮮における『国民文学』[渡邊澄子]

二重のディアスポラ、尹東柱[崔一]
 1 尹東柱の発見
 2 「満州」という空間と韓民族アイデンティティ
 3 「満州」の不在と抽象的な故郷
 4 「二重ディアスポラ」の漂流する故郷
 5 「国民」という記標を持つ者と持っていない者

尹東柱の児童詩とその文学史的意義[金萬石]
 1 尹東柱の児童詩学習と創作
 2 尹東柱の追求した児童詩の形態
 3 尹東柱児童詩の思想・美学的価値
 4 結論

李陸史の文筆活動と詩[ハン・ジュンモ]

歴史における詩的参与[文炳蘭]
 1 詩の機能
 2 歴史と詩人
 3 真実の詩と虚偽の詩

第Ⅲ部 付録・関連短文

 李石城の新発見日本語詩稿に出会って――その驚きと感動の言葉[金正勲]
 雪の降る凍土にも花は咲くか――出来損ない息子の想父曲[李明翰]
 李石城――抵抗詩から抵抗小説へ[金正勲]
 朴準埰の発掘詩――「KBSラジオインタビュー(光州放送局)」[金正勲]
 鄭瑀采の生涯と文学[金正勲]
 朝鮮近代文学のパイオニア、趙明熙[金正勲]

 あとがき

前書きなど

あとがき

 この本は、韓国の南西部に位置する光州・羅州から植民地期の学生運動と抵抗詩人を考える視点がモチーフとなった。その視点から出発して抵抗詩人の論究における東アジア共同体の一歩が踏み出されたのであり、そこに独自性があると認められれば幸いである。
 光州は韓国民主化の発展に中心的な役割を果たした象徴的な都市だ。アジア各地の人々に自由・人権・平和の重要性とその普遍的価値への共感を呼び起こしているところである。
 支配と被支配の論理がまかり通っていた帝国主義時代の問題も、民衆側からみれば、人間に自由・人権・平和がどれほど大事かを認識し、それを勝ち取るためにいかに闘争するかと、問い続けるものだったといえよう。
 朝鮮抵抗詩人たちは、ペンを握ってその闘争を鼓舞することに必死だった。民衆の先頭に立って働きかけることで、不幸な時代を乗り越えようとして苦しみ悶えたのである。その意味からいえば、朝鮮抵抗詩人に対する論議は、国境と時代を超越してヒューマニズム精神と文学の普遍性を確認するよい手本になるだろう。その精神と普遍性を東アジアの文人、研究者の論考を通じて日本の読者と分かち合うことになって嬉しく思う。

 (…後略…)

著者プロフィール

金 正勲  (キム ジョンフン)  (編著

1962年韓国生まれ。1980年光州民主化運動の時、詩人文炳蘭の講義に刺激を受けたことが文学的感性を育てる契機になる。韓国・朝鮮大学校国語国文学科を卒業後、日本に留学。関西学院大学大学院文学研究科で学び、博士学位取得。韓国の視点から日本文学を読むことに励み、さらに文学の社会的役割を意識しつつ韓日文化の掛け橋になる活動に専念している。中央大学政策文化総合研究所の客員研究員歴任。現在、全南科学大学校副教授。
著書に『漱石と朝鮮』(中央大学出版部)、『戦争と文学 韓国から考える』(かんよう出版)、『漱石 男の言草・女の仕草』(和泉書院)、訳書に『私の個人主義 他』(チェク世上)、『明暗』(汎友社)、『戦争と文学―いま、小林多喜二を読む』(J&C)、『地底の人々』(汎友社)、『新美南吉童話選』(KDbooks)、『文炳蘭詩集 織女へ・一九八〇年五月光州 ほか』(風媒社、共訳)、『金準泰詩集 光州へ行く道』(風媒社)、『松田解子詩集 朝鮮乙女のおどり』(汎友社)、『ひとつの星を歌おう 朝鮮詩人 独立と抵抗のうた』(風媒社)、『民族抵抗詩人の東アジア的アプローチ』(ソンミョン出版、編訳)などがある。

上記内容は本書刊行時のものです。