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デマンド・コントロール・スキーマ 対人専門職としての手話通訳 ロビン・K・ディーン(著) - 明石書店
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デマンド・コントロール・スキーマ 対人専門職としての手話通訳 (デマンドコントロールスキーマタイジンセンモンショクトシテノシュワツウヤク) 倫理的・効果的な意思決定のために (リンリテキコウカテキナイシケッテイノタメニ)
原書: The Demand Control Schema: Interpreting As a Practice Profession

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発行:明石書店
B5変形判
210ページ
並製
価格 3,500円+税
ISBN
978-4-7503-5419-4   COPY
ISBN 13
9784750354194   COPY
ISBN 10h
4-7503-5419-8   COPY
ISBN 10
4750354198   COPY
出版者記号
7503   COPY
Cコード
C0036  
0:一般 0:単行本 36:社会
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2022年9月30日
書店発売日
登録日
2022年6月9日
最終更新日
2022年10月14日
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紹介

通訳現場で直面する「どうしよう」(デマンド)に対して、最善の「こうしよう」(コントロール)を選択するための枠組み、デマンド・コントロール・スキーマ(DC-S)。あらゆる対人専門職の倫理的な意思決定をサポートするDC-Sの概説書。

目次

 著者について
 序文[アマンダ・R・スミス]
 はじめに[ロビン・K・ディーン、ロバート・Q・ポラード,Jr.]
 訳者まえがき[高木真知子]

第1章 通訳におけるデマンド
第2章 通訳におけるコントロール
第3章 DC-Sルーブリック
第4章 EIPIのカテゴリ
第5章 デマンドとコントロールの相互作用
第6章 目的論と実践における価値観
第7章 デマンドのコンステレーション
第8章 コントロールの結果
第9章 対話型作業分析
第10章 スーパービジョンによる省察的実践

 訳者あとがき[中野聡子]

前書きなど

はじめに

 (…前略…)

 本書では、DC-Sについて詳しく説明し、DC-Sの仕組みを用いて、通訳業務について学び、議論し、改善する方法を紹介します。本書の前半の章では、DC-Sの理論構成を紹介します。DC-Sの理論は、4つのデマンド・カテゴリ、3つのコントロール機会、そして通訳実践におけるデマンドとコントロールのダイナミックな相互作用から構成されています。この相互作用を通して、業務において対応を求められるデマンドと通訳者のコントロールのあいだに「対話」が生まれ、対話型作業分析の舞台ができあがります。本書の後半の章で取りあげる対話型作業分析は、DC-Sの意思決定モデルです。DC-Sの理論的枠組みと対話型作業分析を活用して、架空または実際の通訳現場の事例に対する予測と分析に応用することができるようになるのです。
 本書では、あえて教育現場の通訳事例を多く取りあげています。通訳教育プログラムの多くは、教育現場で働く通訳者を養成することに重点を置いているため、通訳学習者や経験年数の少ない通訳者にとってイメージしやすく学びやすいと考えています。さらに、誰もが教育を受けてきた経験があるので、教育現場における個々の人々の状況、力学的関係性、現場の環境を容易に理解できるでしょう。コミュニティ通訳の中でも、医療、精神衛生、司法などの現場では、一般の通訳学習者には理解できないような、とりわけ複雑なデマンドが存在することが多く、さらなる説明が必要になることもあります。本書の目的は、DC-Sの基本的な枠組みを学び、実践に幅広く活用できるようにすることにあるため、多くの説明を必要とする専門性の高い通訳現場の事例は、この目的に合わないと考えました。

 (…後略…)

著者プロフィール

ロビン・K・ディーン  (ロビン ケー ディーン)  (

国立聾工科大学(National Technical Institute for the Deaf, NTID)のアメリカ手話通訳教育部の教員であり、国際的に手話通訳に関する研究・教育活動をつづけている。

ロバート・Q・ポラード,Jr.  (ロバート キュー ポラード ジュニア)  (

ロチェスター大学医学部精神科教授。同大学のデフ・ウェルネス・センターを設立。
主な共著論文
Dean, R. K. & Pollard, R. Q (2011). Context-based ethical reasoning in interpreting: A demand control schema perspective. Interpreter and Translator Trainer, 5 (1),155-182.
Dean, R. K. & Pollard, R. Q (2018). Promoting the use of normative ethics in the practice profession of community interpreting. In L. Roberson and S. Shaw (Eds.) Signed Language Interpreting in the 21st Century: An Overview of the Profession. Washington, DC: Gallaudet University Press.
Dean, R. K. & Pollard, R. Q (2022). Improving interpreters’ normative ethics discourse by imparting principled reasoning through case analysis. Interpreting and Society: An Interdisciplinary Journal, 2 (1), 55-72.

高木 真知子  (タカギ マチコ)  (

幼少期をNYで過ごし、帰国後インターナショナル・スクールで学んだ日本語と英語のバイリンガル。大学卒業後、日‐英のビジネス翻訳、日‐英通訳を本業とするかたわら地元の手話講習会で手話を学び手話通訳者となる。英語と日本手話のスキルを生かし、2000年頃から全日本ろうあ連盟の役員に同行し、NYの国連、バンコクの国連ESCAPでの障害関係の会議の他、世界障害同盟、世界防災戦略、世界ろう者会議など数々の国際会議において英語を直接日本手話に通訳し日本手話を英語に読みとる、日本初の英語⇔日本手話通訳者として活動してきた。国連障害者の権利条約の起草過程においては、手話の言語権など、ろう者の権利を条約に入れるための運動を通訳者、翻訳者として支えた。日本のろう者の国際的な活躍により、多くの大学、研究機関、政府機関が主催する英語の会議の手話通訳を担当することが増えている。また海外の先進的な手話通訳研究を日本の手話通訳者に広めるため、各地で研修会を行っている。

中野 聡子  (ナカノ サトコ)  (

5歳のときに失聴。筑波大学大学院博士課程心身障害学研究科修了。博士(心身障害学)。公認心理師。学校心理士。東京大学先端科学技術研究センター特任助教,広島大学アクセシビリティセンター特任講師,国立民族学博物館人類科学研究部プロジェクト研究員,大阪大学キャンパスライフ健康支援センター講師を経て,現在,群馬大学共同教育学部手話サポーター養成プロジェクト室准教授。第二言語としての日本手話習得・手話通訳養成の教育と研究に従事。
主な著書・論文:『大人の手話 子どもの手話――手話にみる空間認知の発達』(単著)明石書店,2002、『手話による教養大学の挑戦――ろう者が教え,ろう者が学ぶ――』(共著)ミネルヴァ書房,2017、「対人専門職としての手話通訳教育における論考」(単著)群馬大学教育実践研究,2022など。

上記内容は本書刊行時のものです。