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ベトナムにおける「共同体」の存在と役割 竹内 郁雄(編著) - 明石書店
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9784750354101

ベトナムにおける「共同体」の存在と役割 現代ベトナム農村開発論

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発行:明石書店
A5判
368ページ
上製
価格 5,400円+税
ISBN
978-4-7503-5410-1   COPY
ISBN 13
9784750354101   COPY
ISBN 10h
4-7503-5410-4   COPY
ISBN 10
4750354104   COPY
出版者記号
7503   COPY
Cコード
C0036  
0:一般 0:単行本 36:社会
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2022年5月20日
書店発売日
登録日
2022年4月27日
最終更新日
2022年6月13日
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紹介

現代ベトナムの農村開発において、市民社会資本すなわち「共同体」がいかに存在しいかなる役割を果たしているのか。1986年来のドイモイ=市場経済化下の同国農村の経済社会等を対象に経済学・経済開発論を援用しつつ具体的に考察し究明する。

目次

 刊行にあたって
 図表一覧
 はじめに

第I部 現代北ベトナム農村における「共同体」の存在と役割――農民間の均等主義的耕地分与方式をめぐって[竹内郁雄・ゴー トゥー ハー]

第1章 北ベトナム農村における均等主義的耕地分与方式・「共同体」の出現と普遍化
 第1節 農村改革の背景
 第2節 農村改革の開始と家族経営農家の復興・再生
 第3節 均等主義的耕地分与方式の出現
 第4節 均等主義的耕地分与方式・「共同体」の役割
 第5節 公田制度と均等主義的耕地分与方式
 第6節 均等主義的耕地分与方式の普遍化

第2章 北ベトナム農村の均等主義的耕地分与方式・「共同体」と比較制度分析
 第1節 比較制度分析の基本的視座
 第2節 比較制度分析からみた均等主義的耕地分与方式・「共同体」
 第3節 均等主義的耕地分与方式の出現と普遍化の歴史経路依存性

第3章 北ベトナム農村における交換分合運動と均等主義的耕地分与方式・「共同体」
 第1節 交換分合運動の背景
 第2節 交換分合運動の実施と均等主義的耕地分与方式
 第3節 交換分合運動の初歩的成果
 第4節 交換分合運動の問題点と均等主義的耕地分与方式・「共同体」(Ⅰ)
 第5節 交換分合運動の問題点と均等主義的耕地分与方式・「共同体」(Ⅱ)
 第6節 交換分合運動と「共同体」に係る今後――結びにかえて

第Ⅱ部 現代南ベトナム農村における「共同体」の存在と役割――農民・商人間の農産物売買をめぐって[竹内郁雄]

第4章 ベトナム南部メコンデルタ地域における農民・企業間の提携運動と農民・商人間の農産物売買・「共同体」
 第1節 南部メコンデルタ地域に係る概観
 第2節 農民・企業間の提携運動の開始
 第3節 提携運動の背景また農民・商人間の農産物売買
 第4節 提携運動の実施過程
 第5節 提携運動の初歩的成果
 第6節 提携運動の現況と問題点
 第7節 売買契約の破棄――農民へのインセンティヴ創出の失敗
 第8節 農民・商人間の農産物売買・「共同体」の存在と役割
 第9節 提携運動と「共同体」に係る今後――結びにかえて

第Ⅲ部 現代ベトナムの人口移動における「共同体」の存在と役割――都市移入者と家族・親族等のネットワークをめぐって

第5章 ベトナムにおける農村から都市への人口移動に係る「共同体」の役割[竹内郁雄]
 第1節 現代ベトナムの農村から都市への人口移動に係る概観
 第2節 人口移動に係る2つのアプローチ
 第3節 ベトナムの論者らの認識と政府による規制
 第4節 人口移動の実態と家族・親族等の「共同体」の存在・役割
 第5節 人口移動の社会・環境問題に係る評価
 第6節 人口移動と「共同体」に係る今後――結びにかえて

第6章 都市移入者の食の安全に関する「共同体」の役割と特徴――ベトナム・ハノイ市における安全な野菜に係る調査を基礎に[ゴー トゥー ハー・竹内郁雄]
 第1節 調査の方法・対象者について
 第2節 安全な野菜と市民・移入者と家族・親族等
 第3節 市民一般に係る家族・親族等の「共同体」の役割と特徴
 第4節 移入者に係る家族・親族等の「共同体」の役割と特徴
 第5節 市民・移入者と「共同体」の食の安全に係る今後――結びにかえて

 おわりに
 参考文献
 索引

前書きなど

刊行にあたって

 東南アジア大陸部の東端に位置するベトナム、そのうち北ベトナム、特に北部紅河デルタの農村地域における農民間の相互依存関係・協力行動、また南ベトナム、特に南部メコンデルタの農村地域における農民・商人間の相互依存関係・協力行動、これらは、地域としてのベトナムの現代ベトナムたるゆえんを色濃く特徴づける人々の諸関係・諸行動のうちの最たる2つである。かような関係・行動の存在は、もちろん、農村地域のみに留まるものではなく、例えば首都ハノイ市、南都ホーチミン市等の都市地域における、農村からの移入者とその家族・親族・友人・知人等との間にも形を変えて見いだされる。
 本書『ベトナムにおける「共同体」の存在と役割――現代ベトナム農村開発論』は、ベトナム地域研究の観点から、制度の経済学・経済開発論を援用しつつ、上記の各協力行動が、近年とみに関心の高まる、開発途上国の発達度の低位な市場の外に存在し多々の市場の失敗――本書では特にリスク・不完全情報等の不確実性――を引き起こす市場を補完し人々・農民の経済厚生を改善するよう機能し得る、インフォーマルな制度たる市民社会資本・「共同体」、その現象形態であることを論じ、したがって、こうした「共同体」が、存在し然るべき役割を果たしている限り、ベトナムの上記各農村地域(また都市地域)の開発過程――貧困緩和の過程――において首尾よく活用されるべきことを説く研究の初歩的成果である。
 具体的には、3部より構成される本書は、第Ⅰ部である第1章から第3章において、北ベトナム、特に北部紅河デルタ農村地域における農民間の「共同体」、その現象形態たる均等主義的耕地分与方式について、また第Ⅱ部である第4章において、南ベトナム、特に南部メコンデルタ農村地域における農民・商人間の「共同体」、その現象形態たる両者間の農産物売買について、さらに第Ⅲ部である第5章、第6章においては、農村から都市への人口移動にみられる都市への移入者とその家族・親族等の間の「共同体」、その現象形態たる家族・親族等のネットワークについて、それぞれの存在と役割とを議論し、その首尾よい活用の必要性を力説している。考察の対象とした時期は、いずれも1970年代末から2020年代初頭までの約40年間であるが、必要に応じ、中世・近世封建王朝期、近代フランス植民地期、戦後南北分断期等、それ以前の時期についても言及した。

 (…後略…)

著者プロフィール

竹内 郁雄  (タケウチ イクオ)  (編著

1979年 東京大学経済学部卒業。
現在 アジア経済研究所名誉研究員、元東京農工大学大学院農学研究院准教授。アジア政経学会、共生社会システム学会会員。
[専門分野]ベトナム経済社会論、国際開発協力論。
[主要著書]『ベトナムの社会主義経済学』(訳書、アジア経済研究所、1989年)、『社会主義ベトナムとドイモイ』(共編著、同、1994年)、『ベトナムのドイモイの新展開』(共編著、日本貿易振興会アジア経済研究所、1999年)、『現代ベトナムの国家と社会 人々と国の関係性が生み出す〈ドイモイ〉のメカニズム』(共著書、明石書店、2011年)等。

上記内容は本書刊行時のものです。