書店員向け情報 HELP
出版者情報
在庫ステータス
取引情報
トライバル化する世界
集合的トラウマがもたらす戦争の危機
原書: Tribalization: Why war is coming
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 初版年月日
- 2020年12月25日
- 書店発売日
- 2020年12月22日
- 登録日
- 2020年11月27日
- 最終更新日
- 2020年12月25日
紹介
自分たちの集団以外の者は敵と見なし制圧しようとするトライバル(部族)化の動きが世界中で加速しているのはなぜか。気鋭のベルギー人ジャーナリストが現代と第二次大戦前の社会の類似性を指摘して戦争の可能性を警告し、真のグローバル化とは何かを問う。
目次
日本語版序文 コロナの後に――加速するトライバル化
チャプター0 戦争になる理由
チャプター1 ローマかモスクワか、それともカリフ制国家か
チャプター2 旗への回帰
チャプター3 グローバル化の終焉
チャプター4 劇的な変化
チャプター5 見失われた方向性
チャプター6 いいかい、問題は経済なんかじゃないんだよ
チャプター7 アイデンティティの危機とは何か
チャプター8 どうして曽祖父はナチスに入ったのか
チャプター9 1930年代版グローバル化の途絶
チャプター10 2001年9月11日とトライバル化の再生
結論 来たるべき戦争を止める方法
謝辞
文献案内
監訳者あとがき
人名索引
前書きなど
日本語版序文 コロナの後に――加速するトライバル化
(…前略…)
本書では、2001年からの20年間と第一次世界大戦後の20年間を対比させた。わたしが論じたのは、この戦争と9・11の攻撃がいかにグローバルな規模のトラウマを生み出したのかだ。どちらの場合もグローバルにトラウマが発生し、アイデンティティの危機がグローバルに引き起こされた。人びとは安全・安心を求めた。国民国家であれ、宗教であれ、自分がもっとも馴染みのあるトライブのなかに身を隠していった。国民国家や宗教はグローバル社会にあっても〔安全・安心な社会を作り出すうえで〕積極的な役割を果たす。ただし、それが排他的でかつ権威主義的なものになり、ナショナリズムや原理主義へと姿を変えてしまえば話は別だ。その瞬間から、トライブの外側にいる者は敵となり、トライブの内側にあっても異なる意見をもてば裏切り者となる。
(…後略…)
上記内容は本書刊行時のものです。