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多文化な職場の異文化間コミュニケーション 加賀美 常美代(編著) - 明石書店
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多文化な職場の異文化間コミュニケーション 外国人社員と日本人同僚の葛藤・労働価値観・就労意識

発行:明石書店
A5判
264ページ
上製
価格 3,800円+税
ISBN
978-4-7503-5106-3
Cコード
C0037
一般 単行本 教育
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2020年10月30日
書店発売日
登録日
2020年10月22日
最終更新日
2020年11月4日
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紹介

日本留学を経て就職した元留学生と同じ職場の日本人同僚はそれぞれ、多文化就労場面においてどのような葛藤や違和感、文化的価値観をもち、さらにそれぞれの存在は職場にどのような影響をもたらすのだろうか。質的、量的な調査をもとに多文化な職場の対人レベル、文化レベルにおける多様なコンフリクトの要因と解決に向けた方略を考察する。

目次

 はじめに

第Ⅰ部 職場における元留学生社員の葛藤と葛藤解決方略はどのようなものか

第1章 本研究の問題の所在と研究目的
 第1節 研究の背景
 第2節 理論的枠組み
 第3節 研究目的と研究課題
 第4節 研究の方法

第2章 多文化就労場面における元留学生社員の葛藤と葛藤解決方略の質的検討
 第1節 中国人元留学生社員の場合
  第1項 問題の所在と研究目的
  第2項 研究方法
  第3項 結果と考察
  第4項 総合的考察と今後の課題
 第2節 韓国人元留学生社員の場合
  第1項 問題の所在と研究目的
  第2項 研究方法
  第3項 結果と考察
  第4項 総合的考察と今後の課題
 第3節 台湾人元留学生社員の場合
  第1項 問題の所在と研究目的
  第2項 研究方法
  第3項 結果と考察
  第4項 総合的考察と今後の課題

第3章 多文化就労場面における元留学生社員の葛藤解決方略と規定要因――葛藤内容・労働価値観・就労意識に着目して
 第1節 問題の所在と研究目的
 第2節 研究方法
  第1項 調査方法と対象者
  第2項 質問紙の構成と分析方法
 第3節 結果と考察
  第1項 元留学生社員の葛藤内容
  第2項 元留学生社員の労働価値観
  第3項 元留学生社員の就労意識
  第4項 元留学生社員の葛藤解決方略
  第5項 元留学生社員の葛藤解決方略と葛藤内容、労働価値観、就労意識、属性との関連
 第4節 総合的考察と今後の課題

第Ⅱ部 元留学生社員と共に就労する日本人社員の葛藤解決方略はどのようなものか

第4章 多文化就労場面における日本人社員の葛藤と解決方略の質的検討
 第1節 問題の所在と研究目的
 第2節 研究方法
  第1項 調査方法と対象者
  第2項 調査の手続きと分析方法
 第3節 結果と考察
  第1項 日本人社員の多文化就労場面における職務上の葛藤、葛藤が生じた際の感情および葛藤解決行動
  第2項 日本人社員の多文化就労場面における葛藤生起から葛藤解決行動に至る過程の様相
 第4節 総合的考察と今後の課題

第5章 多文化就労場面における日本人社員の葛藤解決方略と規定要因――労働価値観、外国人社員への就労意識に着目して
 第1節 問題の所在と研究目的
 第2節 研究方法
  第1項 調査時期と対象者
  第2項 質問紙の構成と分析方法
 第3節 結果と考察
  第1項 日本人社員の労働価値観
  第2項 日本人社員の外国人社員への就労意識
  第3項 日本人社員の葛藤解決方略
 第4節 日本人社員の葛藤解決方略と労働価値観、日本人社員の外国人社員への就労意識、属性との関連――重回帰分析結果
 第5節 まとめと総合的考察・今後の課題

第Ⅲ部 元留学生社員の職場における自己の存在意義と就労の意味

第6章 多文化就労場面における元留学生社員の存在意義と就労の意味の質的検討
 第1節 中国人元留学生社員の場合
  第1項 問題の所在と研究目的
  第2項 研究方法
  第3項 結果と考察
  第4項 総合的考察と今後の課題
 第2節 韓国人元留学生社員の場合
  第1項 問題の所在と研究目的
  第2項 研究方法
  第3項 結果と考察
  第4項 総合的考察と今後の課題
 第3節 台湾人元留学生社員の場合
  第1項 問題の所在と研究目的
  第2項 研究方法
  第3項 結果と考察
  第4項 総合的考察と今後の課題
 第4節 日本人社員の場合
  第1項 問題の所在と研究目的
  第2項 研究方法
  第3項 結果と考察
  第4項 総合的考察と今後の課題

第7章 まとめと総合的考察・今後の課題
 研究成果のまとめと考察
  1.インタビュー調査の結果:葛藤解決方略と関連要因
  2.質問紙調査の結果:元留学生社員の葛藤解決方略と関連要因
  3.質問紙調査の結果:日本人社員の葛藤解決方略と関連要因
  4.インタビュー調査の結果:元留学生社員の就労の意味と職場における存在意義
  5.今後の課題
  6.主な参考文献

 おわりに
 索引
 執筆者紹介

前書きなど

はじめに

 留学生にかかわる教育支援を始めてから、30年以上が経つ。私の研究室でも大学院を修了した留学生のうち帰国せず日本企業への就職を選択した人もたくさんいる。本研究の問いは、日本に留学し卒業・修了した学生たちが、その後、就労の場でどのような葛藤を抱え、生活しているのかである。

 (…前略…)

 本書の目的は、日本留学を経て就職し地域社会の一員となった長期日本滞在者(大学卒業・修了後、10年以内)を対象に、多文化就労場面における葛藤内容と解決方略、労働価値観等とその関連について検討を行うことである。さらに、周囲にいる日本人社員は、元留学生社員または外国人社員にどのような認識を持っているかを明らかにすることである。そのことによって元留学生社員の存在が就労の場にどのようにダイナミックな影響を与えているかを明確にしたいと考えたからである。
 本書は、Ⅲ部、全7章から構成されている。まず、第Ⅰ部、第1章は本研究の枠組みについて論じている。第2章第1節は中国人元留学生社員、第2節は韓国人元留学生社員、第3節は台湾人元留学生社員を対象に面接調査を行い、それぞれ葛藤と解決方略行動を質的に分析している。第3章では元留学生社員を対象に質問紙調査を行い、葛藤内容、葛藤解決方略、労働価値観の関連性について統計的に分析した。第Ⅱ部、第4章は、元留学生社員と同じ就労場面で日本人社員がどのように元留学生社員を認識しているのか、質的に分析している。第5章は、外国人と就労する日本人社員を対象に質問紙調査を行い、葛藤解決方略、外国人に対する就労意識、労働価値観についてその関連性を統計的に分析した。第Ⅲ部、第6章第1節は中国人元留学生社員を対象に、第2節は韓国人元留学生社員を対象に、第3節は台湾人元留学生社員を対象に、日本の職場における存在意義と就労の意義について、それぞれ面接調査を行い、質的に分析している。第7章はまとめと総合的考察・今後の課題を示した。

 (…後略…)

著者プロフィール

加賀美 常美代  (カガミ トミヨ)  (編著

慶應義塾大学文学部卒業、慶應義塾大学大学院社会学研究科修士課程修了。社会学修士。東北大学大学院文学研究科博士後期課程修了。文学博士(心理学)。三重大学専任講師、お茶の水女子大学基幹研究院教授を経て、現在、目白大学心理学部心理カウンセリング学科教授。お茶の水女子大学名誉教授。お茶の水女子大学附属中学校元校長(2015-2018年度)。異文化間教育学会元理事長(2013-2016年度)、現在、異文化間教育学会理事、多文化間精神医学会評議員、日本学術会議連携会員(24期)。専門は異文化間心理学、異文化間教育、コミュニティ心理学。
[主な著書]『異文化間葛藤と教育価値観――日本人教師と留学生の葛藤解決に向けた社会心理学的研究』(単著、明石書店、2019)、『多文化社会における葛藤解決と教育価値観』(単著、ナカニシヤ出版、2007)、『異文化間教育学大系2巻 文化接触のダイナミズム』(共編著、明石書店、2016年)、『多文化共生論――多様性理解のためのヒントとレッスン』(編著、明石書店、2013年)、『アジア諸国の子どもたちは日本をどのようにみているか――韓国・台湾における歴史・文化・生活にみる日本イメージ』(編著、明石書店、2013年)、『多文化社会の偏見・差別――形成のメカニズムと低減のための教育』(共編著、明石書店、2012年)等。

上記内容は本書刊行時のものです。