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発達障害白書 2021年版 日本発達障害連盟(編) - 明石書店
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発達障害白書

発達障害白書 2021年版

発行:明石書店
B5判
216ページ
並製
価格 3,000円+税
ISBN
978-4-7503-5086-8
Cコード
C0036
一般 単行本 社会
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2020年9月30日
書店発売日
登録日
2020年8月27日
最終更新日
2020年10月7日
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紹介

発達障害のある人々を支援する様々な分野における2019年度の動向をまとめたイヤーブック。特集1では、新型コロナウイルスが施設や学校に与えた影響を記録し、対策や課題を示す。特集2では、社会参加や金銭教育における発達障害に対する新たな取り組みを紹介する。

目次

 まえがき
 『発達障害白書2021年版』における「発達障害」の表記と定義の統一について

第1部 特集

1 新型コロナウイルスへの対策と現状
 Ⅰ 新型コロナウイルスの障害者福祉事業所への影響と今後
 Ⅱ 新型コロナウイルスへの感染と学校での被害状況
 Ⅲ コロナ禍における発達障害児者・家族の姿
 Ⅳ 新型コロナウイルスの施設への影響と感染予防対策

2 社会参加とお金を使う体験
 Ⅰ 社会参加とお金を使う体験
 Ⅱ お金の教育
 Ⅲ 経済活動とリスク管理
 Ⅳ 地域での生活とお金を使える力

第2部 各分野における2019年度の動向

第1章 障害概念
 Ⅰ 発達障害への多様な視点
 Ⅱ 発達障害研究の最前線
 Ⅲ 発達障害とチームアプローチ
 Ⅳ 大人の発達障害
 Ⅴ 発達障害へのさまざまな誤解
 ■時の話題■
 自閉スペクトラム症と過剰診断
 発達障害の診断と留意すべき点

第2章 医療
 Ⅰ 新型コロナウイルス感染症対策下に求められる支援とは
 Ⅱ 新規ADHD治療薬ビバンセ
 Ⅲ 発達障害とロービジョン
 Ⅳ 発達障害と聴覚情報処理障害
 Ⅴ ASD児の偏食の実態
 ■時の話題■
 境界知能とコグトレ

第3章 子ども・家族支援
 Ⅰ 発達障害の子どもと多様化する家族をどう支えるか
 Ⅱ 外国にルーツをもつ発達障害児の発達支援と保護者支援
 Ⅲ 厚生労働省における発達障害者支援施策――「家庭・教育・福祉連携推進事業」及び
 「発達障害児者及び家族等支援事業」について
 Ⅳ 放課後児童クラブと発達障害児
 Ⅴ 幼児の教育・保育・療育の「無償化」の影響
 ■時の話題■
 ゲーム障害予防コーチング
 障害児をもつひとり親のコミュニティ
 発達障害のある子と虐待

第4章 教育:特別支援学校の教育
 Ⅰ 特別支援教育の横断的・縦断的な連携に向けて
 Ⅱ 特別支援学校のカリキュラム・マネジメントと授業研究の視点
 Ⅲ 特別支援学校における障害者スポーツ
 Ⅳ 特別支援学校におけるキャリア発達支援と就労支援
 Ⅴ 特別支援学校の「主体的・対話的で深い学び」の具現
 ■時の話題■
 特別支援学校放課後子ども教室の現場から
 療育に通う学齢期の子どもの保護者のニーズ

第5章 教育:小・中学校等での特別支援教育
 Ⅰ 学習指導要領施行にあたって
 Ⅱ 小学校、中学校学習指導要領実施による特別支援教育の現状と課題
 Ⅲ 特別支援学級や通級による指導担当者の専門性向上に関する現状と課題――令和元年度全国特別支援学級・通級指導教室設置学校長協会調査より
 Ⅳ 小学校、中学校等における自立活動
 Ⅴ 小学校、中学校等における合理的配慮の進捗状況と課題
 ■時の話題■
 「初めて通級による指導を担当する教員のためのガイド」
 全国特別支援学級・通級指導教室設置学校長協会への改称

第6章 社会参加
 Ⅰ 広がりを見せる発達障害者の社会参加
 Ⅱ 重い行動障害のある人の日中活動支援――ディーセント・ワークを通して
 Ⅲ 重度知的障害のある人の就労支援
 Ⅳ アートを通して社会とつながる
 Ⅴ 制度外のサポート(福祉の便利屋)で社会参加を支援する
 ■時の話題■
 医療的ケアのある新たな暮らし方の模索
 障害者の「きょうだい」の立場で語る

第7章 住まい
 Ⅰ 「住まい」のあり方を見つめなおす
 Ⅱ 障害児入所施設の在り方の方向性
 Ⅲ 里親による家庭的養育の広がり
 Ⅳ 知的障害者の結婚と子育て
 Ⅴ 住まいと暮らしを一体的に支える仕組み
 ■時の話題■
 障害のある人の災害時の居場所の課題
 障害者施設反対68件

第8章 地域での暮らし
 Ⅰ 発達障害児者を地域で支える仕組み
 Ⅱ 発達の遅れや障害のある子どもや家族への支援
 Ⅲ 地域の中での「発達障害者地域支援マネジャー」の役割
 Ⅳ 自立生活援助事業の実際
 Ⅴ 相談支援専門員研修の改変
 ■時の話題■
 自治体支援を通じて地域での暮らしを整備する
 発達障害者当事者協会の紹介

第9章 労働
 Ⅰ 「共に働き合う」を見つめなおす
 Ⅱ 障害者雇用「外注」ビジネスをめぐって
 Ⅲ 公務部門における障害者雇用の取り組みのその後
 Ⅳ 就労定着支援事業の実態を通じた定着の課題
 Ⅴ 平成30年度障害者雇用実態調査の結果から
 ■時の話題■
 雇用障害者数、実雇用率ともに過去最高を更新
 障害のある方向けの「就労パスポート」できる
 重度障害者の在宅就労における介護問題
 3回目を迎えた国立障害者リハビリテーションセンター学院「発達障害地域生活・就労支援者研修会」

第10章 権利擁護/本人活動
 Ⅰ 意思決定支援の理念にスポットをあてた権利擁護の視点
 Ⅱ 欠格条項を廃止する法律の成立
 Ⅲ 成年後見制度利用促進に向けた取り組みについて――評価と課題
 ■時の話題■
 意思決定支援のツール開発
 津久井やまゆり園利用者の意思決定支援の取り組み

第11章 文化・社会活動
 Ⅰ 東京2020オリンピック・パラリンピックに向けたスポーツ、文化芸術活動の展開
 Ⅱ 2020東京大会・日本博を契機とした障害者の文化芸術フェスティバル グランドオープニング
 Ⅲ ブリスベン2019 INASグローバルゲームズ競技大会
 ■時の話題■
 長崎島しょ部熊本被災地で行われたバリアフリー演劇公演について

第12章 国際動向
 Ⅰ アジアの一員として世界をつなぐ
 Ⅱ SDGs「だれも取り残さない」に関連する活動紹介
 Ⅲ 第4回アジア太平洋CBID会議(モンゴル)から見えてきたこと
 Ⅳ 国際リハビリテーション協会(RI)の最近の動きから
 ■時の話題■
 障害学国際セミナー(2019年10月中国)開催される
 第24回アジア知的障害会議(2019年12月ネパール)開催される
 日本の障害者の文化芸術活動が懸け橋となった国際交流「2019 ジャパン×タイ プロジェクト」

第3部 資料
 1 年表
 2 統計
 3 日本発達障害連盟と構成団体名簿

 あとがき
 執筆者一覧

前書きなど

まえがき[公益社団法人 日本発達障害連盟 会長 金子健]

 知的障害を中心とした発達障害のある人々を支援する医療、福祉、教育、労働等、様々な分野の動向を民間の立場で記録する唯一のイヤーブックとして、この白書は半世紀の歴史を重ねてきた。1974年に関係4団体が協力して社団法人日本精神薄弱者福祉連盟が発足し2013年には公益社団法人日本発達障害連盟に移行した。この白書も発刊当時は『精神薄弱者問題白書』と称していたが、何回かの改名を経て『発達障害白書』となった。
 創刊57冊目となるこの2021年版白書は概ね2019年4月から2020年3月にかけての1年間について論考する。
 発達障害連盟白書編集委員会の2020年初頭の会議では、今期の特集としてパラリンピック関連の話題を予定していた。しかし1月から2月にかけて新型コロナウイルスの発生が報道され、国内での蔓延が避けられない状況となり、オリンピック・パラリンピックの延期が決定されるに至った。
 コロナウイルスに感染し多くの方が亡くなった。突然の災難にご家族の嘆きは計り知れない。快復されても後遺症に苦しむ方も少なくない。お悔みとお見舞いを申し上げるとともに、日夜奮闘しておられる医療関係者の皆様に感謝申し上げたい。
 このコロナ禍で、障害のある人々はどのような状況に置かれているのか。震災の時と同様に情報が不足し、また福祉事業所の休所や学校の休校という突然の環境変化の中で、混乱と困難を強いられている方々も多い。
 このような事態に私たちはどう対処し、そこから何を学ぶことができるのか。白書編集委員会では急遽、特集の一部を変更して「新型コロナウイルスへの対策と現状」について情報を共有し共に考える機会とした。
 世界中がコロナ禍という人類の危機に直面し、それを乗り越える手立てを探り、連携と協力のもとで知恵を出し合っている。しかしその一方で、自国第一主義の台頭や差別と排除の忌まわしい歴史が繰り返されようとしている。国連のSDGs(持続可能な開発目標)が掲げる「誰一人取り残さない」という理念を、今こそ共通認識として確認したい。
 発達障害連盟では、この白書をはじめとしてニュースの発行、各種セミナーの実施、行政への政策提言、国際交流などを継続している。多くの方に賛助会員となっていただき、立場や専門領域を超えて連携・協力するプラットホームとして活用していただきますようお願いしたい。

上記内容は本書刊行時のものです。