版元ドットコム

探せる、使える、本の情報

文芸 新書 社会一般 資格・試験 ビジネス スポーツ・健康 趣味・実用 ゲーム 芸能・タレント テレビ・映画化 芸術 哲学・宗教 歴史・地理 社会科学 教育 自然科学 医学 工業・工学 コンピュータ 語学・辞事典 学参 児童図書 ヤングアダルト 全集 文庫 コミック文庫 コミックス(欠番扱) コミックス(雑誌扱) コミックス(書籍) コミックス(廉価版) ムック 雑誌 増刊 別冊 ラノベ
高校生運動の歴史 高橋 雄造(著) - 明石書店
.

高校生運動の歴史 新制高校・生徒会連合・60年安保・“高校紛争”・反管理主義

発行:明石書店
A5判
388ページ
上製
価格 6,300円+税
ISBN
978-4-7503-5081-3
Cコード
C0036
一般 単行本 社会
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2020年10月10日
書店発売日
登録日
2020年9月18日
最終更新日
2020年11月25日
このエントリーをはてなブックマークに追加

紹介

日本の戦後期から60年安保、60年代末の“高校紛争”、さらに近年に至る高校生運動の通史を詳述する。近年も大学生の学生運動史が再評価される一方、高校生による運動が独自の社会運動として認識されていない中で、戦後史の一側面として貴重な成果。

目次

 序文[中村光男]
 はじめに

序説 高校生運動の5期区分

第I部 戦後の新制高等学校と高校生運動(第1期・第2期)

第1章 新制高等学校と高校生運動
 1.1 新制高校の発足
 1.2 ホームルーム、教科選択、学年混合、発表授業
 1.3 生徒会・自治会
 1.4 クラブ活動
 1.5 高校新聞
 1.6 武蔵野社研連
 1.7 戦後初期の高校生運動と高校生徒会連合
 1.8 高校生と左翼運動
  左翼の強い高校
  高校生と左翼組織
 1.9 高校生運動をとりまく情勢
  冷戦体制、米国のソ連封じ込めとソ連の平和攻勢
  日本共産党の迷走:50年分裂
  血のメーデーと高校教員・高校生

第2章 わだつみ会、反戦学同、全学連
 2.1 全学連
 2.2 反戦学同
 2.3 『わだつみのこえ』と高校生運動
  わだつみ会の運動
  『わだつみのこえ』に見る高校生の活動
  わだつみ会のあった高校
  わだつみ会高校生に対する抑圧
  静岡県上野村の村八分事件と北海道深川西高生徒の自殺事件
  サマーキャンプ、うたごえ、ワルシャワ・フェスティバル
  全国イベント組織化の方向
  『学園評論』に見る高校生と高校生運動
  わだつみ会の高校生運動の評価

第3章 全高協、都高懇、全国高校生会議・東京都高校生会議
 3.1 全高協
 3.2 都高懇
 3.3 全国高校生会議と東京都高校生会議

第4章 東京都立大学附属高と『都高時報』
 4.1 東京都立大学附属高の特色
 4.2 『都高時報』と高校生運動
  『都高時報』のトピックス
  政治・社会問題の記事

第5章 新宿高時代の中村光男の活動メモ――高校生活動家の例
 5.1 中村光男の経歴
 5.2 高校生時代の活動メモ

第6章 うたごえ運動、日比谷高の平和懇談会
 6.1 うたごえと左翼運動
 6.2 日比谷高の平和懇談会とうたごえ、フォークダンス、木下航二
  日比谷高の平和懇談会
  木下航二と平懇、屋上歌う会、ファイア、フォークダンス
 6.3 ワルシャワ世界青年学生平和友好祭にうたごえ代表団参加
 6.4 うたごえ運動の停滞

第II部 プレ60年安保闘争期の高校生運動(第3期)

第7章 高校生の意識変化と周囲状況

第8章 砂川闘争と高校生

第9章 高校生民主協議会(高民協)

第10章 原高連――高校生の原水爆禁止運動
 10.1 第五福竜丸のビキニ被災と原水爆禁止運動
 10.2 原高連の発足
 10.3 第3回原水爆禁止世界大会と原高連
 10.4 全高連結成への呼びかけ
  全国高校生へのアピール
 10.5 原高連の活動の展開――第4回原水禁世界大会へ
 10.6 小山台高脱退事件――生徒会活動家と左翼運動
 10.7 原高連の消長

第11章 勤評反対高校生行動委員会
 11.1 勤評反対高校生行動委の発足
 11.2 勤評反対高校生行動委の活動
 11.3 『都高時報』に見る勤評反対高校生行動委員会
 11.4 野矢テツヲの勤評反対高校生行動委指導
 11.5 勤評闘争と東京の高校生

第12章 東京都高等学校活動家連絡協議会(活連協)

第13章 中村光男の活動メモに見る高校生運動(1957年~1958年11月)

第14章 反戦学同・社学同と高校生対策.

第15章 6・1事件と学生運動の混乱――新左翼党派時代の始まり

第16章 高知、京都、名古屋、大阪、和歌山、および全国各地の高校生運動
 16.1 高知生連
 16.2 京都の京生連協
  京生連協の運動
  高知から見た京生連協
  教組から離れた1960年以後
 16.3 名古屋の名生連協
 16.4 大阪府定時制高等学校自治会連合
 16.5 和歌山県と新宮高
  和歌山県下高校生徒会連絡協議会、紀南生徒会連絡協議会
  生徒締め付けの強化
  「新高問題」――わだつみ会会員処分
  その後の生徒会活動
  勤評闘争・安保闘争
  和歌山県定時制連絡協議会
  和高教組の指導による「自主活動」
 16.6 埼玉県
 16.7 群馬県
 16.8 岡山県
 16.9 その他
  神奈川県
  静岡県
  岐阜県
  兵庫県
  広島県
  鳥取県
  島根県
  福岡県
  大分県

第17章 全高連・東京高生連への試み
 17.1 全高連への道
 17.2 第4回原水爆禁止世界大会と全高連結成準備会広島会議(1959年8月)
 17.3 生徒会連合運動に対する批判と抑圧
 17.4 東京高生連運動と都高連結成準備会
  東京高生連vs. 都高連
  教師顧問団の問題と都高連準備会の終末
  日比谷高と東京高生連の余燼
 17.5 全高連までの東京の高校生運動の評価

第18章 高校生の懲戒と処分
 18.1 高校生に対する懲戒と処分とは
 18.2 日比谷高の高校生行動委幹部処分と天皇来校
 18.3 白鷗高への皇后来校
 18.4 新宿高の小野田圭介処分

第III部 60年安保闘争から近年までの高校生運動(第4期・第5期)

第19章 60年安保闘争における高校生運動

第20章 1960年代の高校生運動と“高校紛争”
 20.1 ステューデント・パワーから“高校紛争”へ
 20.2 60年安保闘争後の高校生運動
 20.3 “高校紛争”の概略
 20.4 “高校紛争”についての文献
 20.5 “高校紛争”の拡大
  卒業式叛乱
  叛乱の要求・行動・規模
  福岡県立明善高――明善五原則
  栃木県立足尾高――非行生徒の停学処分に反対
  北海道小樽潮陵高――制帽火刑事件
  大阪府立市岡高――“高校紛争”の皮切り
  静岡県立掛川西高――青山高闘争のきっかけ
  東京都立青山高――“高校紛争”最大の事件
  東京都立竹早高――生徒権宣言
  東京都立上野高――自主ゼミの試み
  北海道札幌南高――トップエリート校の叛乱
  東京都立大附属高と東京教育大附属駒場高
  東京都立立川高――「立高紛争」の記録刊行
  愛知県立旭丘高
  麻布高――学園民主化
  “非エリート校”における叛乱
 20.6 “高校紛争”は何であったか

第21章 1980代の管理主義教育反対運動

第22章 近年の高校生・高校生徒会の学校横断交流

第23章 管理主義教育の教義、高校生運動と教員の連携の困難

むすび
あとがき

 巻末付表・参考文献・索引

 巻末付表
 参考文献
 索引(高校名)

前書きなど

はじめに

 本書は、戦後期から“高校紛争”、さらに近年までの高校生運動の歴史を述べる。記述は東京を中心とし、全国状況も含む。近年についての記述と評価は暫定的であるが、高校生徒会連合への方向性から見た日本の高校生運動の通史を提示することになる。本書は、戦後史のひとつとしても読んでもらえるものと思う。
 読者には、高校生運動があったことを知らない人も多いであろう。1960年代末の“高校紛争”から、ほぼ半世紀が経過した。高校生運動の歴史について、いままでまとまった論攷はない。その理由として、高校生運動が独自の社会運動として必ずしも認められていないことがある。高校生運動は大学生の学生運動の添え物という意識が、運動主体にもあった。高校生活動家は大学に入って学生運動をするものであって、こちらが“本番”である、と活動家たちの多くが考えていた。これも、高校生運動の歴史がほとんど書かれていない理由である。本書は、この欠を埋めようとするものである。

 (…後略…)

著者プロフィール

高橋 雄造  (タカハシ ユウゾウ)  (

東京都立日比谷高卒業(1961年)。東京大学工学部電子工学科卒業、同大学院修了ののち中央大学と東京農工大学に勤務。
著書に、『博物館の歴史』法政大学出版局(2008年)、『ラジオの歴史――工作の〈文化〉と電子工業のあゆみ』同(2011年)、『電気の歴史――人と技術のものがたり』東京電機大学出版局(2011年)。訳書にルース・シュウォーツ・コーワン『お母さんは忙しくなるばかり――家事労働とテクノロジーの社会史』法政大学出版局(2010年)、他がある。

上記内容は本書刊行時のものです。