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反転授業の実践知 反転授業研究会・問学教育研究部(編) - 明石書店
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反転授業の実践知 (ハンテンジュギョウノジッセンチ) ICT教育を活かす「新しい学び」21の提言 (アイシーティーキョウイクヲイカスアタラシイマナビニジュウイチノテイゲン)

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発行:明石書店
A5判
212ページ
並製
価格 2,000円+税
ISBN
978-4-7503-5046-2   COPY
ISBN 13
9784750350462   COPY
ISBN 10h
4-7503-5046-X   COPY
ISBN 10
475035046X   COPY
出版者記号
7503   COPY
Cコード
C0037  
0:一般 0:単行本 37:教育
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2020年7月10日
書店発売日
登録日
2020年6月29日
最終更新日
2021年4月16日
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紹介

新しい「学びの時代」に向かう今。新時代の学びを支えるICT教育をどう有効活用し、また何を注意するべきか。2013年から「反転授業」を実践してきた著者は人間を中心に据えた教育本来の姿に着目し、変わりゆくICT教育の実践に対応する知見を21の提言にまとめた。

目次

 はじめに

序章 これまでの反転授業の振り返りと最初の提言
 提言1:反転授業の実践から得た知見を活用する

第1章 問学のすすめ
 提言2:「学び」と「問い」の意味を知る

第2章 主体的な学びと反転授業
 提言3:「主体的な学び」を自分の言葉で表現する
 提言4:主体的な学びが反転授業の効果を生む
 提言5:主体的学習者・主体的教師への変容が求められる
 提言6:主体性の構成要素を把握する

第3章 対話的な学びと問学
 提言7:対話的な学びでの「問い」の役割を知る
 提言8:「問い」についての考えを深める
 提言9:「主体的・対話的で深い学び」と「探究学習」は「問学」と密接に関係する

第4章 深い学びとICT教育
 提言10:「深い学び」の要点を知る
 提言11:「深い学び」を得るには「注意力」(attention)が欠かせない
 提言12:ICT教育での「深い学び」と「注意力」の関係を理解する

第5章 スキル論
 提言13:能力を「スキル」として考える
 提言14:「学力の3要素」と「資質・能力」をスキルに重点を置いて考える
 提言15:「知識・スキル」と「(問い学ぶ)態度と価値観」のつながりを理解する
 提言16:非認知的能力はスキルとして伸ばすことができる

第6章 テクノロジーと人格形成
 提言17:テクノロジーとインターネットの特質を知る
 提言18:「培う・育む」(cultivate)による「文化」(culture)の醸成と構築

第7章 Society 5.0(AI/IoT時代)の学びと教育
 提言19:これからの時代のスキルの特徴を知る
 提言20:「批判的思考力」と「高次思考力」における「統合」(synthesis)を理解し育成する
 提言21:ケンブリッジ大学の「Cambridge Life Competencies Framework」を参照し、「生きる力」の具体的な教育実践を考える

 実践報告1 英語科「反転授業とアクティブ・ラーニング」
 実践報告2 数学科「反転授業×ジグソー法×問学」
 実践報告3 英語科「スキルの育成と脳の可塑性」

 おわりに

前書きなど

はじめに

 (…前略…)

 その年度より、著者と勤務校の同僚数名は「反転授業」の実践を始めました。当初の実践については、『反転授業が変える教育の未来』(明石書店、2014年)を同僚の芝池宗克との共著で上梓しました。
 今回は、拙著出版以降の実践報告と実践で得た知見を紹介します。不易流行という言葉がありますが、「流行」を実践することで、改めて実感した「不易」の知見です。流行の根幹をなすテクノロジーではない「非テクノロジー」の側面を主に焦点を当て、「主体的・協働的で深い学び(アクティブ・ラーニング)」「資質・能力」あるいは「生きる力」などの学習指導要領の重要語を著者なりに理解し、ICTを含む教育実践に役立つと思われる知見を21の実践知の提言としてまとめました。最初から読み始めるのではなく、関心のあるテーマに合わせて提言を読み進めることも良いかと思います。
 本書は、序章の後、三部構成になっています。序章は、2013年より実施した反転授業の実践を振り返り、5点の知見にまとめました。特に最後の5番目に、「問い」と「学び」を合わせた「問い学ぶ(問学)」を提示することで次章の橋渡しをしています。第Ⅰ部〈学びについての提言〉は、第1章「問学のすすめ」から始め、学びと問いの根本的な意味を探り、「学びとは何か?」を提示します。その後、第2章「主体的な学びと反転授業」、第3章「対話的な学びと問学」、第4章「深い学びとICT教育」では、学習指導要領のキーワードである「主体的・対話的で深い学び(アクティブ・ラーニング)」について、反転授業、問学、ICT教育の観点を絡め、独自の視点・考えを提供します。
 第Ⅱ部〈能力とその育成についての提言〉は、第5章「スキル論」第6章「テクノロジーと人格形成」、第7章「Society 5.0(AI/IoT時代)の学びと教育」と題し、「生きる力」「学力の3要素」「資質・能力」「非認知能力」「批判的思考力」などの教育上の様々な概念を検討・整理し、教育実践につながると期待される提言をいたします。
 第Ⅲ部〈実践報告〉では、著者(英語科)と反転授業研究会会長である芝池宗克(数学科)の実践報告です。拙著『反転授業が変える教育の未来』を上梓した後の実践報告となっています。特に、今まで反転授業に馴染みのない方には、実践報告1(英語科)と実践報告2(数学科)を読んで頂き、反転授業の成果・課題などを知って頂きたいと思います。また、反転授業と一言で言っても、色々な目標で多様な授業が行え、その発展的な可能性も知って頂きたいと考えています。実践報告3(英語科)は、教室内での英語トレーニング(Eトレ)を紹介しています。デジタル教科書を簡単かつ効果的に使用することで、英語が苦手な生徒でも英語の基礎力を身につけることができたという報告です。
 劇的に変化する世界で、間もなくやって来る、日本中の学校で一人一台コンピュータ環境が整った日に備え、教育に携わる教員、児童・生徒、保護者の方々と本書の提言を共有し、統合・止揚(synthesis)することで、少しでもより良い教育の実践ができることを願っています。

著者プロフィール

反転授業研究会・問学教育研究部  (ハンテンジュギョウケンキュウカイモンガクキョウイクケンキュウブ)  (

情報が溢れる時代において、主体的に問い学ぶ力を身につける「問学教育」のあり方を研究し実践するために、2017年6月に設置した。
ホームページ(https://www.mon-gaku.com/)、部長ブログ「問学に道(よ)る」を通じて情報を発信している。

中西 洋介  (ナカニシ ヨウスケ)  (

近畿大学附属高等学校教諭(英語科)。国際大学大学院国際関係研究科修士課程修了、ジョンズ・ホプキンス大学高等国際問題研究大学院(SAIS)留学、テンプル大学(日本校)大学院教育研究科(TESOL)修士課程修了。2004年から現在使用しているような解説動画を作成して、授業などで活用を始める。2013年4月から勤務校のiPad導入に伴い、反転授業を開始する。反転授業により生徒が英語習得することを目指している。2017年6月、反転授業研究会において「問学教育研究部」を設置した。反転授業研究会会員。問学教育研究部部長。反転授業とともに「問学教育」の研究と実践にも努めている。著書:『反転授業が変える教育の未来――生徒の主体性を引き出す授業への取り組み』(共著、明石書店、2014年)。論文:「反転授業:アクティブ・ラーニング実現は『問い学ぶ』教育に道(よ)る」『JACET関西紀要 第19号』(2017年)。

上記内容は本書刊行時のものです。