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ポジティブ生徒指導・予防的学級経営ガイドブック
いじめ、不登校、学級崩壊を予防する問題解決アプローチ
原書: Classwide Positive Behavior Interventions and Supports: A Guide to Proactive Classroom Management
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 初版年月日
- 2020年6月30日
- 書店発売日
- 2020年6月30日
- 登録日
- 2020年6月29日
- 最終更新日
- 2021年4月16日
紹介
幼稚園から高校までの学級でエビデンスに基づくアプローチ・PBIS(肯定的な行動の介入と支援)をどのように進めれば良いのかを示す学級経営の実践書。好ましい行動の強化、不適切な行動への対処など、実践的かつステップを踏むかたちで示し、どうすればポジティブな学級が育つのかを詳解する。
目次
序章 ポジティブ生徒指導PBISとは
本章の目標
ポジティブ生徒指導PBIS
ポジティブ生徒指導PBISへの実証的な支持
ポジティブ生徒指導PBISの理論的な基盤
学習の4段階
本書の内容について
まとめ
学習の4段階:序章
第Ⅰ部 ポジティブ生徒指導PBISの基礎
第1章 全校ポジティブ生徒指導SW-PBIS――すべての子供や教師に対応する全体支援
本章の目標
全校ポジティブ生徒指導SW-PBISとは何か
なぜ全校ポジティブ生徒指導SW-PBISが必要なのか
全校ポジティブ生徒指導SW-PBISの諸要素
まとめ
学習の4段階:1章
第2章 学級ポジティブ生徒指導CW-PBIS――成果、データ、および仕組みに焦点を当てる
本章の目標
学級ポジティブ生徒指導CW-PBISの概要
学級ポジティブ生徒指導CW-PBISの成果
データ:学級ポジティブ生徒指導CW-PBISで意思決定を支援する
仕組み:学級ポジティブ生徒指導CW-PBISを実践する教師を支援する
実践:第Ⅱ部に向けての簡単な紹介
まとめ
学習の4段階:2章
第Ⅱ部 学級ポジティブ生徒指導CW-PBISの実践
第3章 しっかり構造化して子供を授業に引き込む
本章の目標
子供を引き込む授業と構造
教室をしっかりと構造化する
子供を授業に引き込む
まとめ
学習の4段階:3章
第4章 ポジティブな期待行動を選んで教える
本章の目標
ポジティブな期待行動
学級でのポジティブな期待行動を選び、定義する
学級ポジティブ生徒指導CW-PBISのマトリックスを作って示す
期待行動を目に見える形で指導する
維持と般化の年間指導計画を立てる
まとめ
学習の4段階:4章
第5章 好ましい行動を強化する方策
本章の目標
好ましい行動を強化する方策を練る
具体的で随伴する褒め言葉
グループ随伴性
行動契約
トークン・エコノミー法
支援を減らしていく:決定規則
まとめ
学習の4段階:5章
第6章 好ましくない行動への対処法
本章の目標
好ましくない行動に対して一連の方策を立てる
起きる前に問題行動を予防する:先行刺激の修正
特定の随伴性エラーを修正する
分化強化
計画的な無視
過剰修正
レスポンス・コスト法
タイムアウト法
問題行動に対応する際の検討事項
まとめ
学習の4段階:6章
第Ⅲ部 ポジティブ生徒指導PBISの基本原理
第7章 ポジティブ生徒指導PBISの行動原理
本章の目標
行動原則:その意味すること
行動のABC:3項(ならびに4項)随伴性
行動的な指導方略
まとめ
学習の4段階:7章
終章 結論――これからどこへ向かうのか?
本章の目標
別れを告げる
私たちは何をしてきたか?
あなたは何をしたか?
次に何をするか?
子供との関係を作る
ギフトを分かち合う:学級ポジティブ生徒指導CW-PBISを実践する重要事項チェックリスト
文献
監訳者あとがき
前書きなど
序章 ポジティブ生徒指導PBISとは
(…前略…)
ポジティブ生徒指導PBIS
指導はわくわくするのだが、圧倒されることもある仕事だ。教師には、エビデンスに基づく実践を生み出すことが求められている。学業面でも行動面でもいろいろな強さや弱さを持っている、子供1人ひとりの支援の必要性に合わせて指導すること。質の高い熱心な指導をすること。設けられた基準に照らして、子供の学習を評価すること。それに、あなたの職の範疇を超えた他の雑務をこなすこと。こうした要求に応えるには、子供の行動もうまく扱えなくてはならない。不幸にも、特に経験の浅い多くの教師は、子供の行動を支援することに苦労する。この行動マネジメントがうまくいかずに、一部の教師は離職を選ぶ。
幸いにも研究者は、ポジティブで秩序があり効果的な教室環境を教師が作り出す具体的な指導法を、何十年と追究してきた。そこで私たちは、その指導法を読者にかみくだいて、いつでも教室で使えるテキストにした。それは、ポジティブ生徒指導PBIS(肯定的な行動の介入と支援〈positive behavior interventions and supports; 以下「PBIS」〉)という枠組みでとらえるものである。これが、私たちが述べている学級経営方略の理論的・実証的な基礎となっている。引き続き、PBISの概要やPBISへの実証的な支持、それにPBISの理論的な基礎を述べる。そして、本書では学習の4段階を用いて、各章を振り返る。
(…中略…)
本書の内容について
本書では、学級でのPBISを紹介することにあるが、さまざまな使い方ができよう。
○教師の卵のための学級経営の初歩テキスト。
○現職教師が学級経営を改善するためのリソース。
○PBIS実践学校や地域レベルの委員会がスタッフに研修を行う際のテキスト(毎月1章ずつ読んで、書かれているスキルを学習していってもいい)。
○学級での実践を改善したいと考えている内部や外部のコンサルタントが用いるリソース。
PBISを実践すれば、どのような学級経営ができるだろうか。CW-PBISとは「どんなやり方」なのだろうか。またこうしたやり方を、教師はさまざまな学校(PBIS実施校もそうでないところも)でどう使えばよいだろうか、という具合である。
本書では、第Ⅰ部で、全校(第1章)や学級(第2章)別に、PBISのティア1の重要な特徴について見ていく。続いて、第Ⅱ部では、CW-PBISの実証的基礎に光を当て、教室でどのように実践するのか、その方法について述べることにする(第3~6章)。第Ⅲ部で、本書の内容を支える理論的な基盤を述べる(第7章)。
(…後略…)
上記内容は本書刊行時のものです。