版元ドットコム

探せる、使える、本の情報

文芸 新書 社会一般 資格・試験 ビジネス スポーツ・健康 趣味・実用 ゲーム 芸能・タレント テレビ・映画化 芸術 哲学・宗教 歴史・地理 社会科学 教育 自然科学 医学 工業・工学 コンピュータ 語学・辞事典 学参 児童図書 ヤングアダルト 全集 文庫 コミック文庫 コミックス(欠番扱) コミックス(雑誌扱) コミックス(書籍) コミックス(廉価版) ムック 雑誌 増刊 別冊
対話 韓国民主化運動の歴史 李 泳禧(著) - 明石書店
.
【利用可】

書店員向け情報 HELP

書店注文情報

注文サイト:

在庫ステータス

在庫あり

取引情報

直接取引:なし

出版社への相談

店頭での販促・拡材・イベントのご相談がありましたらお気軽にご連絡ください。

対話 韓国民主化運動の歴史 (タイワカンコクミンシュカウンドウノレキシ) 行動する知識人・李泳禧の回想 (コウドウスルチシキジンリヨンヒノカイソウ)

このエントリーをはてなブックマークに追加
発行:明石書店
四六判
584ページ
上製
価格 5,800円+税
ISBN
978-4-7503-4872-8   COPY
ISBN 13
9784750348728   COPY
ISBN 10h
4-7503-4872-4   COPY
ISBN 10
4750348724   COPY
出版者記号
7503   COPY
Cコード
C0322  
0:一般 3:全集・双書 22:外国歴史
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2019年8月15日
書店発売日
登録日
2019年8月23日
最終更新日
2020年6月30日
このエントリーをはてなブックマークに追加

紹介

1970、80年代、行動する言論人として軍事政権に果敢に立ち向かい、同時代の学生や知識人に最も影響を与えたジャーナリスト・知識人である李泳禧が、自らの人生と言論活動を振り返り、韓国民主化運動の軌跡を辿る。

目次

 読者のみなさんに[李泳禧]
 日本語版に寄せて――東アジアの平和への踏み石となることを願って[任軒永]

第1章 植民地朝鮮の少年
 植民地朝鮮の少年――星雲の志を抱いて京城へ
 解放、歓喜、そして分断――親日派の世の中で方向を見失った民族

第2章 戦争の中の人間を見つめて
 戦争の中の人間1――同族相争う現場で泣く青年
 戦争の中の人間2――火炎に焼かれる平和主義者
 ジャーナリストに天職を求めて――偶像破壊者に生まれ変わる

第3章 闘うジャーナリストとして
 希望の烽火が消えた後の暗黒――四・一九の戦列から血を流して得た成果とは
 再び味わう悪夢――戦車が支配する社会
 隠された真実に光をあてながら――国際部記者としての苦行
 戦車の道をふさぐカマキリ――ベトナム人民と共に泣くジャーナリスト
 論壇追放――インテリはしょせん観念論者!

第4章 学究の道へ――現代中国研究の開拓
 現代中国研究の開拓
 預言者は故郷で迫害される
 無神論者の人間観と社会理念

第5章 一九八〇年、裏切られた「ソウルの春」
 裏切られた「ソウルの春」
 二三年ぶりに得た「自由の翼」
 東洋と西洋のはざまに生きる
 民衆の意志と希望の象徴『ハンギョレ』

第6章 アメリカ的資本主義の克服――ペンで闘った半世紀
 二一世紀、人類幸福の条件――アメリカ的資本主義の克服は可能か
 ペンで闘った半世紀の総括

 訳者あとがき[舘野晳]
 李泳禧年譜
 人名索引

前書きなど

読者のみなさんに

この本は、対話形式で著した、短いとは言えないわが人生の回顧録、あるいは自叙伝である。回顧録の通常の形式である一人称の叙述ではなく、「対話」形式にしたのは、個人史的な事実と生き方の意味と価値の選択を、対話相手との批判的な討論方法で行ったためである。私の人生と絡み合って進行した韓国の状況と時代精神、二〇世紀の人類史的激動の意味と価値を、私の世界観の模索とともに吟味し、批判的に評価する「思想史」的議論が全体の半分を構成する。本のタイトルを『対話――ある知識人の生と思想』(原題)としたゆえんである。
 前半部分は個人史的性格を持っている。日本の植民地支配下の少年時代から、李承晩政権末期までを扱った既刊の『歴程――私の青年時代 李泳禧自伝的エッセイ』(創作と批評社、一九八八)と時代的に重複している。そこで、単純な年代記的内容は大幅に割愛することにした。その時期は、言うなれば「知性人」として成長する、一個人の「前史」にあたる部分である。植民地支配下にあった朝鮮と朝鮮人の生存環境の体験的叙述と言えよう。

 (…後略…)

著者プロフィール

李 泳禧  (リ ヨンヒ)  (

1929年、平安北道の雲山郡北鎮面で誕生。1950年に国立海洋大学を卒業後、慶尚北道安東市の安東中(高等)学校の英語教師として勤務中に朝鮮戦争が勃発。直ちに陸軍に入隊し1957年まで服務した。1957年から1964年まで合同通信社外信部記者、1964年から1971年まで朝鮮日報と合同通信社の外信部長を歴任。1972年から漢陽大学の文理学部教授兼中国問題研究所の研究教授として在職中に朴正熙政権により1976年に解職される。1980年3月に復職したが、同年夏、全斗煥政権により再び解職され、1984年の秋に復職した。1985年に日本の東京大学社会科学研究所と西ドイツのハイデルベルクのドイツ連邦教会社会科学研究所で、それぞれ一学期ずつ共同研究に参加した。1987年にアメリカのバークレー大学の正式副教授として招聘され、『平和と紛争』特別講座を担当し、講義を行った。1995年に漢陽大学の教授を定年退職した後、1999年まで、同大学の言論情報大学院待遇教授を歴任した。2000年末に脳出血で倒れ、回復後は著述活動を自制しながらも持続的な社会参加と進歩的発言を続け、対談形式の自叙伝『対話』(2005)を完成した。2010年12月5日、肝不全で死去。
著書に『転換時代の論理』(1974)、『偶像と理性』(1977)、『分断を越えて』(1984)、『80年代の国際情勢と朝鮮半島』(1984)、『ペトナム戦争』(1985)、『逆説の弁証』(1987)、『歴程』(1988)、『自由人』(1990)、『人間万事塞翁が馬』(1991)、『鳥は左右の翼で飛ぶ』(1994)、『スフィンクスの鼻』(1998)、『半世紀の神話』(1999)など、日本語に翻訳された『分断民族の苦悩』(1985)、『朝鮮半島の新ミレニアム』(2000)がある。編訳書には『8億人との対話』(1977)、『中国白書』(1982)、『10億人の国』(1983)。晩年には、主要著書と未発表の原稿を集大成した『李泳禧著作集』(全12巻、2006)がまとめられ、『対話』(2005)、『希望』(2011)とともにハンギル社から刊行された。

任 軒永  (イム ホニョン)  (

1941年、慶尚北道の義城生まれ。中央大学国語国文学科、同大学院を卒業した。1966年に『現代文学』から文学評論家として登壇し、1972年から1974まで中央大学などで講義をし、1974年の緊急措置の際に文学人事件で投獄された。『月刊読書』『ハンギル文学』『韓国文学評論』など、各文芸誌の編集主幹として働き、1979年から1983年まで「南民戦』事件で服役した。1998年に復権し、中央大学国語国文学科教授を経て、現在、民族問題研究所所長及び植民地歴史博物館館長、文学評論家としても活躍している。『韓国現代文学思想史』『変革運動と文学』など20冊余りの著書がある。

舘野 晳  (タテノ アキラ)  (

韓国関係の出版物の企画・執筆・翻訳・編集に従事。日本出版学会会員、K‐文学を読む会会員。中国大連生まれ。法政大学経済学部卒。著書:『韓国式発想法』(NHK出版)、共著書:『韓国の出版事情』(出版メディアパル)。編著書:『韓国・朝鮮と向き合った36人の日本人』『韓国の暮らしと文化を知るための70章』(明石書店)、翻訳書:『韓国の政治裁判』(サイマル出版会)、『分断時代の法廷』(岩波書店)、『ある弁護士のユーモア』(東方出版)、『がん患者はがんでは死なない』(情報センター出版局)、『哭きの文化人類学』(勉誠出版)、『朝鮮引揚げと日本人』(明石書店)、『韓国の文化遺産巡礼』(CUON)など。

二瓶 喜久江  (ニヘイ キクエ)  (

元、貿易促進団体勤務。K‐文学を読む会会員。法政大学文学部卒。共著書:『韓国の暮らしと文化を知るための70章』(明石書店)、『韓国・朝鮮の知を読む』(CUON)。

上記内容は本書刊行時のものです。