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遊びの中で試行錯誤する子どもと保育者 岩立 京子(監修) - 明石書店
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遊びの中で試行錯誤する子どもと保育者 (アソビノナカデシコウサクゴスルコドモトホイクシャ) 子どもの「考える力」を育む保育実践 (コドモノカンガエルチカラヲハグクムホイクジッセン)

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発行:明石書店
B5判
168ページ
並製
価格 2,200円+税
ISBN
978-4-7503-4837-7   COPY
ISBN 13
9784750348377   COPY
ISBN 10h
4-7503-4837-6   COPY
ISBN 10
4750348376   COPY
出版者記号
7503   COPY
Cコード
C0037  
0:一般 0:単行本 37:教育
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2019年11月1日
書店発売日
登録日
2019年11月5日
最終更新日
2019年11月18日
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紹介

保育実践を通して見えてきた子どもの遊びのエピソードを丁寧に読み解き、そこから浮き彫りになった遊びにおける試行錯誤の様相をまとめ、「遊び」の中で「学ぶ」とはどういうことかを明らかする。新幼稚園教育要領の方向性に重なる時機を得た内容。

目次

序章 遊びの中で学ぶということ[河邉貴子]
 1 今、「試行錯誤」を探求する意味
  1.本書のテーマについて
  2.アクティヴラーニングとしての遊び
 2 幼児期にふさわしい生活の展開
  1.本園の特徴
  2.子どもの生活と遊び

1章 子どもの試行錯誤を4つの様相から捉える[中野圭祐]
 1 子どもの試行錯誤を考える
  1.遊びの中の学びと試行錯誤
  2.エピソードの考察
 2 子どもの試行錯誤を4つの様相で捉える
  1.試行錯誤を捉える要素を見出す
  2.要素をもとに子どもの試行錯誤を読み解く
 3 4つの様相をもとに子どもの試行錯誤を読み解く
  1.子どもの内面の変化から見えてきたこと
  2.試行錯誤を通した子どもの学びから見えてきたこと
  3.試行錯誤を支えた保育者の援助から見えてきたこと
 4 まとめ


2章 遊びの中で試行錯誤する子どもたち――「扱う」「試す」「工夫する」「挑戦する」
 エピソード1 粘土に触る[曽根みさき]
  ●「扱う」事例(3歳児・5月)
 エピソード2 満杯にする[町田理恵]
  ●「扱う」事例(3歳児・5月)
 エピソード3 ダンゴムシ公園を作ろう[山崎奈美]
  ●「試す」「工夫する」「扱う」事例(4歳児・5月)
 エピソード4 作った船を浮かべたい[田島賢治]
  ●「試す」「工夫する」事例(4歳児・11月)
 ■コラム1 人に教えるって難しい[田島賢治]
 エピソード5 何だかワニが立たないんだ[山崎奈美]
  ●「工夫する」事例(4歳児・12月)
 エピソード6 サンタごっこ[菅綾]
  ●「工夫する」事例(5歳児・11月)
 エピソード7 倒れないロボットを作ってみよう[中野圭祐]
  ●「挑戦する」事例(5歳児・10月)
 エピソード8 線路をつなげよう[町田理恵]
  ●「試す」「工夫する」「挑戦する」事例(5歳児・11月)
 ■コラム2 ポタジエ、いい香り[吉川和希]

3章 試行錯誤を支える保育実践
 1 学びの営みとしての試行錯誤の意義[岩立京子]
  1.「試行錯誤」の意義
  2.この研究の意義
  3.おわりに
 2 試行錯誤を促す協同性[河邉貴子]
  1.事例を振り返って
  2.協同的な活動としての遊び
  3.おわりに
 3 学び合う教師[田代幸代]
  1.教師が学ぶということ
  2.保育の質は教師の学びの質
  3.チーム保育で「専門家共同体」をつくる
  4.園内研究会(園内研修)で学び合う
  5.おわりに

保育者の試行錯誤――おわりにかえて[山田有希子]
 1.私たちが“試行錯誤”したかったこと
 2.試行錯誤を名付けることの意味
 3.試行錯誤の学びを分析することの意味
 4.試行錯誤は続く

前書きなど

1 今、「試行錯誤」を探求する意味

1.本書のテーマについて
 本書は、東京学芸大学附属幼稚園小金井園舎(以下、本園)の保育実践を通して、幼児期の子どもが遊びの中でいかに考え、さまざまなことを学んでいるかを明らかにしていこうとするものです。執筆者は本園の保育者と、長く本園の保育実践にさまざまなかたちで関わり、研究同人として共に考え合ってきた大学教員4名です。
 本園は国立大学法人東京学芸大学の附属学校の一つとして実践研究に力を入れており、一つの研究テーマを2年から3年かけて追究するということを創立以来続けています。本書で取り上げる「試行錯誤する子どもと教師」は、2015年から3年間の研究テーマで、遊びの重要性を思考力という側面から実践的に明らかにしようとしたものです。これは2017年告示の新幼稚園教育要領の方向性に重なる、時宜を得た研究と言えます。今回の教育改革では「学び」というキーワードで子どもの発達と教育を一貫して捉えることが打ち出され、幼児教育は義務教育とその後の教育の基礎を培うものとして小学校教育との連携をより一層深めるように示されました。もちろんそれは小学校教育の前倒しを意味するものではなく、遊びを重要な学習として生活に位置付ける従来の考え方と変わりありません。しかし、改めて、遊びの中で子どもはどのようにして学んでいるかをつぶさに観察し、考えてみる必要があるでしょう。
 遊びの重要性を説く保育理論は数多ありますが、最も説得力をもって遊びの大切さを語るのは生き生きと遊ぶ子どもの姿そのものではないでしょうか。本書では子どもの遊びのエピソードを丁寧に読み解き、そこから浮き彫りになった遊びにおける試行錯誤の様相をまとめ、遊びの中で学ぶとはどういうことかを明らかにします。

 (…後略…)

著者プロフィール

岩立 京子  (イワタテ キョウコ)  (監修

東京学芸大学教育学部卒業後、同大大学院教育学研究科修士課程を経て、筑波大学大学院心理学研究科博士課程単位取得退学。筑波大学心理学系技官を経て、1986年東京学芸大学講師となり、1991年に筑波大学で博士(心理学)を取得。現在、東京学芸大学教育学部教授。2014年から2017年まで、東京学芸大学附属幼稚園長を兼任。
主な著書:『保育内容 人間関係(保育・教育シリーズ)』(共編著、光生館、2018年)、『事例で学ぶ保育内容〈領域〉人間関係』(共編著、萌文書林、2018年)ほか

河邉 貴子  (カワベ タカコ)  (監修

東京学芸大学教育学部卒業。同大大学院教育学研究科(幼児教育学)修士課程修了。東京都公立幼稚園勤務、立教女学院短期大学助教授、同附属幼稚園天使園園長兼務等を経て、聖心女子大学准教授。2010年4月より、聖心女子大学現代教養学部教育学科教授、博士(教育学)。
主な著作:『遊びを中心とした保育』(萌文書林、2005年)、『目指せ、保育記録の達人!』(共編著、フレーベル館、2016年)ほか

中野 圭祐  (ナカノ ケイスケ)  (監修

東京学芸大学教育学部卒業。同大大学院教育学研究科(音楽教育学)修士課程修了。同附属幼稚園教諭を経て、2019年4月より、國學院大學人間開発学部子ども支援学科助教。
主な著作:『今日から明日へつながる保育』(共著、萌文書林、2009年)、『事例で学ぶ保育内容〈領域〉環境』(共著、萌文書林、2018年)、『幼児理解の理論と方法』(共著、光生館、2019年)ほか

上記内容は本書刊行時のものです。