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リトアニアを知るための60章
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 初版年月日
- 2020年3月5日
- 書店発売日
- 2020年3月5日
- 登録日
- 2020年1月29日
- 最終更新日
- 2020年3月13日
紹介
バルト三国のひとつ、リトアニアは、古い歴史をもち、日本人にとって「命のビザ」を発行し続けた杉原千畝で知られる国であるが、ふつうの日本人にとってあまりなじみのない国の1つであろう。本書は、そんなリトアニアを知るのための格好の入門書である。
目次
はじめに
Ⅰ リトアニアのあらまし
第1章 地理と自然――東欧、中欧、それとも北欧?
第2章 四つの地方と小リトアニア――個性溢れる地方の文化
第3章 首都と主要都市――東から西への旅
【コラム1】有形世界遺産
Ⅱ 言語
第4章 リトアニア人とリトアニア語――言語なくして民族なし
【コラム2】リトアニア人の名前と名字
第5章 リトアニア語の概要――インド・ヨーロッパ語族の骨董品
【コラム3】ヨーナス・ヤブロンスキス――リトアニア語の救急救命士
第6章 印欧諸語比較言語学とバルト語学――バルト諸国の研究者たちの貢献
第7章 言語政策――リトアニア語を守り育てるために
第8章 リトアニアの中のロシア語――「ロシア語ができますか?」
第9章 リトアニアでポーランド語を話す人々――歴史がつくった文化遺産
第10章 トラカイで守られるチュルク系カライム語――大公国時代に移住したカライム人と彼らの言語
Ⅲ 歴史
第11章 先史時代――バルト・リトアニアからリトアニアの形成まで
第12章 リトアニア大公国――異教の大国から両宗派の架け橋へ
第13章 ポーランド=リトアニア共和国――複合国家の盛衰
第14章 ロシア帝国下のリトアニア――近代ナショナリズムの誕生
【コラム4】記念日から見るリトアニアの歴史的自画像
第15章 両大戦間のリトアニア――独立宣言、議会制民主主義、そして権威主義体制
第16章 独立の喪失――モロトフ=リッベントロップ条約と第二次世界大戦
【コラム5】リトアニアのユダヤ人――失われた世界
第17章 ソ連時代――抵抗運動とソヴィエト化
【コラム6】リトアニア人の離散
第18章 独立回復までの道のり――非暴力を貫いたリトアニアの市民
Ⅳ 政治
第19章 独立回復と制度形成の政治――サーユディスと共産党改革派の協調と対立
第20章 EUとNATO加盟――その熱意と困惑
第21章 国家元首――個性ある5人の男女
第22章 選挙と政党――リトアニア民主政治の様相
第23章 立憲主義の発達と1992共和国憲法――憲法史における現行憲法
第24章 防衛――NATO加盟によるロシアへの対処
Ⅴ 近隣諸国との関係
第25章 ロシアとの関係――ロシアとリトアニアのはざまに生きた二人のバルトルシャイティス
第26章 ポーランドとの関係――アンビヴァレントな「連合」関係のゆくえ
第27章 エストニアとの関係――意外と疎遠な二国間の外交問題を示すエピソード
第28章 ラトヴィアとの関係――地域的な繋がり、そして欧州情勢に後押しされた関係の緊密化
第29章 ベラルーシとの関係――「リトアニア大公国」は誰のものか?
Ⅵ 経済・産業
第30章 経済概況――急成長とひずみ
第31章 経済政策――持続可能な財政と経済成長を促す制度改革
第32章 EU加盟後の動向――バブルと経済危機
第33章 通貨――リタスからユーロへ
第34章 エネルギー――地域協力と多様化によるエネルギー安全保障の強化
第35章 エネルギー・環境問題――環境・観光・持続可能な発展
【コラム7】リトアニアの森林――現状と保護活動
Ⅶ 教育・社会
第36章 教育の歴史――学校の形成過程を中心に
第37章 大学・高等教育機関――東西の世界を繋ぐ国際化にむけて
第38章 民族政策――多文化社会の背景と直面する課題
【コラム8】永住権――永住権取得のための課題・条件、体験者レポート
第39章 社会問題――リトアニア人として、ヨーロッパ人として直面する諸課題
第40章 スポーツ――「国技」バスケットボール
【コラム9】リトアニアの学校事情――現地からのレポート
Ⅷ 文化・芸術
第41章 文学――リトアニア人がリトアニア語で書いた文学の点描
【コラム10】クリスティヨーナス・ドネライティス――リトアニア文学の創始者
【コラム11】イマヌエル・カントと「小リトアニア」の言語文化――民族と歴史の交点
第42章 ミカローユス・コンスタティナス・チュルリョーニス――リトアニアが誇る天才芸術家
第43章 音楽――音楽が導いた独立
【コラム12】童謡「手をたたきましょう」の謎――リトアニア民謡? それともチェコ民謡?
第44章 スタルティネス――歌い継がれた多声合唱の文化遺産
第45章 歌と踊りの祭典――民族の独立と自由のシンボル
第46章 民族衣装――祝祭日を彩る晴れ着の変遷と地域性
【コラム13】民芸――暮らしの中に生きる伝統芸術
第47章 バレエ――宮廷バレエから国際化の時代へ
第48章 演劇――その歴史を築いた演劇人の足跡
第49章 映画――映像による現代史
第50章 ジョナス・メカス――追憶を綴った映像の詩人
Ⅸ 生活・習慣
第51章 食生活――蜂蜜とすりおろしじゃがいもと森の恵み
【コラム14】養 蜂――魂は蜜蜂に宿る
第52章 宗教――「異教」とキリスト教の衝突と習合
【コラム15】十字架――古の樹木信仰の名残をとどめる民衆芸術
第53章 伝統的な祝祭日――古来の祭と融合したキリスト教の祭
第54章 フォークロア――時代を超えて伝わりゆく口承
【コラム16】フォークロアにおける他民族のイメージ――タイプ化された異文化の表象
第55章 リトアニアのモード――大国からの影響と独自のアイデンティティ発信の間で
Ⅹ 日本との関係
第56章 日本・リトアニアの外交および経済交流の歴史――文久遣欧使節団から現代まで
【コラム17】日本とリトアニアの架け橋としての杉原千畝――近年の顕彰を中心に
【コラム18】映画『杉原千畝 スギハラチウネ』(チェリン・グラック監督、2015年)
第57章 日本・リトアニアの文化交流――憧れと親近感によって結ばれた「両想い」
【コラム19】姉妹都市――クライペダ市と久慈市の琥珀の絆
第58章 リトアニアにおける日本研究――日露戦争からグローバル化の現在まで
第59章 日本ブーム――リトアニアで注目を浴びる日本文化
第60章 リトアニア語に訳された日本文学――安部公房から村上春樹まで
もっとリトアニアを知りたい人のために
前書きなど
はじめに
リトアニアという国を知っていますか。この問いにうなずく日本人は、果たしてどれほどいるだろう。知っているとしても、名前を聞いたことがある程度で、ごく断片的な知識しか持たないという人がほとんどではないだろうか。たとえば、第二次世界大戦中のリトアニアで、「命のヴィザ」を発行し数千人ものユダヤ人を救った外交官、杉原千畝のことなら知っている、という人は多いだろう。20世紀末に東欧を揺るがした体制転換を記憶する世代なら、この国が、民族独立運動の急先鋒に立ち、非暴力を掲げた「歌う革命」によって、ソ連からの分離独立をやってのけた国であることを思い出すかもしれない。だが、一般的にいえば、日本人にとってリトアニアはマイナーで遠い国の一つであり、それについての情報量はきわめて限られたものである。そして、インターネットが普及した現在でも、あまり知られていない国についてのしっかりした情報をバランスよく集め、丸く全体像を摑むのは、やはり難しいことに違いない。
まずは、地図を広げてみよう。日本人にも馴染みある国の名が並んだ西欧から、北東方向に目を移すと、北欧諸国に囲まれるようにして、バルト海がある。その東岸に並んだ三つの国、いわゆる「バルト諸国」のうち、一番南に位置しているのが、リトアニアである。正式名称は、リトアニア共和国。現在は北海道の8割ほどの大きさだが、リトアニア大公国と呼ばれた中世には、黒海まで国土を広げ、東欧最大の国家として威勢を誇った。日本では、1990~91年に正式にソ連からの分離独立を果たして以来、隣国のラトヴィア、エストニアとともに、「バルト三国」と呼ばれることが多い。国土面積約6万5300平方キロメートル、人口約280万人(2019年現在)の小国ながら、フォークロアの宝庫として知られる。
さて、実際にリトアニアを訪れた人の印象は、だいたい似かよっているようだ。のんびりしていてどこか懐かしく、素朴で美しい国。これまで幾度もリトアニアを旅してきた私も、飛行機の窓から見える風景には、いつも見とれてしまう。国土の約3割を占めるという森林、なだらかに続く丘をゆったり流れる川、点在する大小様々な湖。夏は、草木の緑が目をなごませ、牧歌的な農村風景がのどかに広がる。冬は、雪に覆われる平原の向こうに、町の教会の尖塔がくっきり映える。古き良きヨーロッパの田舎を彷彿させる国、という近年定着しつつあるイメージに加えて、シャイで柔和なリトアニア人の民族性に親近感を抱き、この国に惚れ込んでしまう人は後を絶たない。
(…中略…)
じつは、リトアニア出身の著名人以上に、リトアニア人の民族的アイデンティティを象徴し、この国の名を広めるのに一役買ってきたものに、リトアニア語がある。何しろ、リトアニア語が、インド・ヨーロッパ語族の現代語中で最も古風な言語であるということは、言語学の分野ではすでに一種の常識となっているほどなのだ。私自身、言語学を学ぶ学生時代、リトアニアという国のことは何も知らずに、リトアニア語の講義を受講した。ずっと後になって分かったことだが、私の出身大学は、ソ連時代の1970年前後、アジアで最初にリトアニア語の講座を開設した高等教育機関として、世界のリトアニア語教育史に名を刻んでいたのだった。また、私がリトアニア語を学び始めたのと時を同じくして、何かの導きのように、私の母校は初めてリトアニアからの留学生を受け入れた。数年後、親しい友人となっていた彼女に招かれて、首都のヴィルニュス大学の夏期講習に参加したのが、私の最初のリトアニアへの旅となった。こうして、幾つかの偶然と必然に導かれるようにして、私とリトアニアのつきあいが始まったのである。
それから数十年、リトアニアを見守り続けてきた私だが、どうしても関心は文化面に偏りがちで、バランスよく全体を把握できているとは言いがたい。また、この国への愛情ゆえに、私には見えずにいる短所や問題も当然あるに違いない。そこで、本著を編集するにあたり、できるだけ多面的・総合的にこの国を紹介することを目指して、章ごとに最もふさわしいと思う方々に執筆をお願いし、さらにリトアニアからもそれぞれの専門家に参加していただいた。結果として、これまで私がお世話になってきた、日本とリトアニアの恩師や友人たち、さらにはその知り合いの方々が集う、リトアニア・フォーラムとも呼べそうな本が出来上がった。編者の思い入れが強すぎたこと、また怠慢もあって、出版にこぎつけるまでに想像以上の年月を費やしてしまったが、この本が、手に取ってくださった方々にとってリトアニアとの幸福な出会いとなり、さらなる旅のきっかけとなれば、この上ない喜びである。
(…後略…)
追記
【執筆者一覧】
アングリツキエネ、ライマ(Anglickienė, Laima)
ヴィータウタス・マグヌス大学人文学部文化研究科准教授。
井上幸和(いのうえ としかず)
神戸市外国語大学名誉教授。
【主要著作】
『バルト・スラヴ語彙対応の研究』研究叢書第17冊(神戸市外国語大学外国学研究所)1986年。Лексические «дивергенция» и «конвергенция» между балтийскими и славянскими языками. Статистийческий анализ материалов Словаря Р. Траутмана [Lexical «Divergence» and «Convergence» between Baltic and Slavic Languages (A Statistic Analysis of Materials in R. Trautmann's Dictionary]. Baltistica 25(1), 1989. On the Reflex of PIE Syllabic Sonants in Balto-Slavic and other IE Languages. A Hypothesis of the «Isogloss/Free Choice» Principle. General Linguistics 28 (2), 1988.
ヴァイシニエネ、ダイヴァ(Vaišnienė, Daiva)
ヴィータウタス・マグヌス大学教育アカデミー(旧リトアニア教育大学)准教授、リトアニア国立博物館員。元国家リトアニア語委員会委員長。
ヴァイニュテ、ミルダ(Vainiutė, Milda)
ミーコラス・ロメリス大学法科大学院公法研究所教授。
ヴィーチニエネ、ダイヴァ(Vyčinienė, Daiva)
リトアニア音楽・演劇アカデミー音楽学部民族音楽学科長、スタルティネス歌手・研究者、スタルティネス・グループ「トゥリース・ケトゥリョセ」リーダー。
梶さやか(かじ さやか)
岩手大学人文社会科学部准教授。
【主要著作】
『ポーランド国歌と近代史――ドンブロフスキのマズレク』(群像社、2016年)、Kintančios Lietuvos visuomenė: struktūros, veikėjai, idėjos(共著、Vilnius、2015年)、 『リトアニアの歴史』(共訳、アルフォンサス・エイディンタスほか著、明石書店、2018年)。
木村護郎クリストフ(きむら ごろう くりすとふ)
上智大学外国語学部ドイツ語学科教授。
【主要著作】
『節英のすすめ――脱英語依存こそ国際化・グローバル化対応のカギ!』(萬書房、2016年)、『多言語主義社会に向けて』(共編著、くろしお出版、2017年)、『行動する社会言語学』(共著、三元社、2017年)。
クオディエネ、マリヤ(Kuodienė, Marija)
リトアニア美術館民族芸術科職員、美術研究者。
クリシエネ、ネリンガ(Klišienė, Neringa)
ヴィルニュス大学文学・文化・翻訳研究所リトアニア文学科助教。
栗林裕(くりばやし ゆう)
岡山大学大学院社会文化科学研究科教授。
【主要著作】
『チュルク南西グループの構造と記述――トルコ語と周辺言語の言語接触』(くろしお出版、2010年)、Chapter 7: Verb-Verb compounding in Japanese and Turkish, In: Prashant Pardeshi and Taro Kageyama (eds.) Handbook of Japanese Contrastive Linguistics. (Mouton de Gruyter, 2018)、『トルコ語とチュルク諸語の研究と日本語との対照』(日中言語文化出版社、近刊)。
高馬京子(こうま きょうこ)
明治大学情報コミュニケーション学部准教授。
【主要著作】
Japan and Europe in Global Communication(Gražina Guladienėとの共編著、Vilnus: Mykolas Romeris University Press、2014年)、『越境する文化、コンテンツ、想像力――トランスナショナル化するポピュラー・カルチャー』(松本健太郎との共編著、ナカニシヤ出版、2018年)。
小森宏美(こもり ひろみ)
早稲田大学教育・総合科学学術院教授。
【主要著作】
『エストニアの政治と歴史認識』(三元社、2009年)、『エストニアを知るための59章』(編著、明石書店、2012年)、『バルト三国の歴史――エストニア・ラトヴィア・リトアニア 石器時代から現代まで』(アンドレス・カセカンプ著、重松尚との共訳、明石書店、2014年)。
櫻井映子(さくらい えいこ)
※編著者紹介参照。
佐藤浩一(さとう こういち)
サッカーコーチ、通訳・コーディネーター、リトアニア政府観光局ガイド。リトアニア在住。
ジーカス、オウレリウス(Zykas, Aurelijus)
ヴィータウタス・マグヌス大学人文学部文化研究科准教授、カウナス・日本友好協会会長。
重松尚(しげまつ ひさし)
東京大学大学院総合文化研究科助教。
【主要著作】
『せめぎあう中東欧・ロシアの歴史認識問題――ナチズムと社会主義の過去をめぐる葛藤』(分担執筆、橋本伸也編著、ミネルヴァ書房、2017年)、訳書として『バルト三国の歴史――エストニア・ラトヴィア・リトアニア 石器時代から現代まで』(アンドレス・カセカンプ著、小森宏美との共訳、明石書店、2014年)、『リトアニアの歴史』(共訳、アルフォンサス・エイディンタスほか著、明石書店、2018年)。
志摩園子(しま そのこ)
昭和女子大学人間社会学部現代教養学科教授。
【主要著作】
『物語バルト三国の歴史』(中央公論社、2004年)、『ラトヴィアを知るための47章』(編著、明石書店、2016年)。
シャバセーヴィチュス、ヘルムタス(Šabasevičius, Helmutas)
ヴィルニュス美術アカデミーヴィルニュス学部美術史・美術論学科准教授。
シャポカ、ケストゥティス(Šapoka, Kęstutis)
リトアニア文化研究所現代哲学科上級研究員、リトアニア国立マルティーナス・マージュヴィダス図書館上級研究員。
白石仁章(しらいし まさあき)
外務省外交史料館課長補佐。
【主要著作】
『プチャーチン――日本人が一番好きなロシア人』(新人物往来社、2010年)、『諜報の天才 杉原千畝』(新潮選書、2011年)。同書の増補・改訂版が『杉原千畝――情報に賭けた外交官』(新潮文庫、2015年)、『戦争と諜報外交――杉原千畝たちの時代』(角川選書、2015年)。
スカベイキーテ=カズラウスキエネ、グラジナ(Skabeikytė-Kazlauskienė, Gražina)
ヴィータウタス・マグヌス大学人文学部文化研究科教授。
ディドヴァリス、リナス(Didvalis, Linas)
ヴィータウタス・マグナス大学人文学部アジア研究センター准教授。
中井遼(なかい りょう)
北九州市立大学法学部准教授。
【主要著作】
『デモクラシーと民族問題――中東欧・バルト諸国の比較政治分析』(勁草書房、2015年)、Europeanization and Minority Political Agency: Lessons from Central and Eastern Europe, (共著、Routledge、2018年)、『教養としてのヨーロッパ政治』(共著、ミネルヴァ書房、2019年)。
沼野充義(ぬまの みつよし)
東京大学大学院人文社会系研究科・文学部教授。
【主要著作】
『チェーホフ――七分に絶望と三分の希望』(講談社、2016年)、『ロシア文化事典』(共同編集代表、丸善出版、2019年)、『徹夜の塊――世界文学論』(作品社、2020年)。
野村真理(のむら まり)
金沢大学名誉教授。
【主要著作】
『ウィーンのユダヤ人――19世紀末からホロコースト前夜まで』(御茶の水書房、1999年)、『ガリツィアのユダヤ人――ポーランド人とウクライナ人のはざまで』(人文書院、2008年)、『ホロコースト後のユダヤ人――約束の土地は何処か』(世界思想社、2012年)。
蓮見雄(はすみ ゆう)
立教大学経済学部教授。
【主要著作】
『拡大するEUとバルト経済圏の胎動』(編著、昭和堂、2009年)、『北東アジアのエネルギー安全保障』(共著、日本評論社、2016年)、『揺らぐ世界経済秩序と日本――反グローバリズムと保護主義の深層』(共著、文眞堂、2019年)。
畑中幸子(はたなか さちこ)
中部大学名誉教授。
【主要著作】
『リトアニア――小国はいかに生き抜いたか』(NHKブックス、1996年)、『リトアニア――民族の苦悩と栄光』(V・チェパイティスとの共著、中央公論新社、2006年)、『ニューギニアから石斧が消えていく日――人類学者の回想』(明石書店、2013年)。
服部倫卓(はっとり みちたか)
一般社団法人ロシアNIS貿易会・ロシアNIS経済研究所副所長。
【主要著作】
『不思議の国ベラルーシ――ナショナリズムから遠く離れて』(岩波書店、2004年)、『ベラルーシを知るための50章』(越野剛氏との共編著、明石書店、2017年)、『ウクライナを知るための65章』(原田義也氏との共編著、明石書店、2018年)。
坂内徳明(ばんない とくあき)
一橋大学名誉教授。
【主要著作】
『ロシア文化の基層』(日本エディタースクール、1991年)、『ルボーク ロシアの民衆版画』(東洋書店、2006年)、「リトアニア人考古神話学者マリヤ・ギンブタスの仕事――生命の木と蛇に憑かれて」『言語文化』Vo.48(一橋大学語学研究室、2011年)。
ビンゲリエネ、ラムテ(Bingelienė, Ramutė)
ヴィルニュス大学文学部応用言語学研究所講師。
ベイノラーヴィチュス、ダーリユス(Beinoravičius, Darijus)
ミーコラス・ロメリス大学法科大学院公法研究所教授。
ベルノタイテ=ベリャウスキエネ、ダレ(Bernotaitė-Beliauskienė, Dalia)
リトアニア美術館民族芸術科長、民族誌学者。
宮山幸久(みややま ゆきひさ)
株式会社キングインターナショナル プロデューサー。
森田耕司(もりた こおじ)
東京外国語大学准教授。
【主要著作】
Przemiany socjolingwistyczne w polskich społecznościach na Litwie i Białorusi. Studium porównawcze(Warszawa: Slawistyczny Ośrodek Wydawniczy, Instytut Slawistyki PAN, 2006)、Spotkania Polonistyk Trzech Krajów ―― Chiny, Korea, Japonia. Rocznik 2014/2015(東京外国語大学ポーランド語専攻、2015年)、『文化財の保護及び文化財の管理に関する2003年7月23日付の法律(各国の文化財保護法令シリーズ[23]ポーランド)』(独立行政法人国立文化財機構東京文化財研究所文化遺産国際協力センター、2019年)。
湯浅剛(ゆあさ たけし)
上智大学外国語学部ロシア語学科教授。
【主要著作】
『平和構築へのアプローチ――ユーラシア紛争研究の最前線』(広瀬佳一との共編、吉田書店、2013年)、『現代中央アジアの国際政治』(明石書店、2015年)、「ポスト・ソ連空間と周辺世界――冷戦終結から国際テロの時代の中で」(松戸清裕ほか編『ロシア革命とソ連の世紀3――冷戦と平和共存』岩波書店、2017年)。
ラモーニエネ、メイルーテ(Ramonienė, Meilutė)
ヴィルニュス大学文学部リトアニア研究科教授、応用言語学研究所所長。
リハチョーヴァ、アーラ(Lichačiova, Ala)
ヴィルニュス大学文学部ロシア語学科教授。
上記内容は本書刊行時のものです。