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多文化共生と人権 近藤 敦(著) - 明石書店
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多文化共生と人権 (タブンカキョウセイトジンケン) 諸外国の「移民」と日本の「外国人」 (ショガイコクノイミントニホンノガイコクジン)

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発行:明石書店
A5判
336ページ
並製
価格 2,500円+税
ISBN
978-4-7503-4805-6   COPY
ISBN 13
9784750348056   COPY
ISBN 10h
4-7503-4805-8   COPY
ISBN 10
4750348058   COPY
出版者記号
7503   COPY
Cコード
C0036  
0:一般 0:単行本 36:社会
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2019年3月31日
書店発売日
登録日
2019年9月4日
最終更新日
2019年9月4日
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紹介

EU各国や北米、豪州、韓国における移民統合政策との国際比較を行い、日本の法制度と人権条約等の国際的な人権規範との整合性を検討することで、日本の実態と課題を多角的な視点から整理。求められる「多文化共生法学」の地平を切り開き、多文化共生政策の実態と課題、展望を考察する。

目次

 はじめに

第1章 人権法における多文化共生
 1 人権法と多文化共生
 2 人権条約における多文化共生
 3 憲法における多文化共生
 4 比較対象国の3つのタイプ

第2章 多文化共生社会とは何か
 1 多文化主義・統合・多文化共生
 2 多文化主義「政策」の3類型
 3 多文化主義と多文化共生の異同――インターカルチュラリズムとしての多文化共生
 4 日本における法令の課題と展望

第3章 外国にルーツを持つ人に関する法制度
 1 入管法制と統合法制
 2 統合法制をめぐる時期区分――基本理念と新たな権利課題
 3 憲法と人権諸条約
 4 日本の入管法制の特徴
 5 入管法と国籍法
 6 多文化共生法制の指標――政治・経済・社会・文化・法的共生

第4章 移民統合政策指数等における日本の課題
 1 移民統合政策指数(MIPEX)
 2 労働市場
 3 家族呼び寄せ
 4 教育
 5 政治参加
 6 永住許可
 7 国籍取得
 8 保健医療
 9 差別禁止

第5章 ヘイトスピーチ規制と差別禁止
 1 人権条約と日本の批准状況
 2 日本国憲法の下でのヘイトスピーチ規制の可能性
 3 諸外国のヘイトスピーチ規制
 4 日本の法令の課題
 5 包括的な差別禁止法の必要性

第6章 労働参加――民間雇用と公務就任
 1 労働の権利と職業選択の自由
 2 勤労の権利と労働基本権
 3 地方公務員管理職昇任差別事件
 4 諸外国における公務就任権
 5 法の支配の不徹底

第7章 社会保障の権利
 1 社会保障の権利と十分な生活水準についての権利
 2 社会保障に関する法
 3 年金・恩給等
 4 生活保護法

第8章 保健医療の権利
 1 健康に対する権利
 2 保健医療に関する法
 3 健康保険
 4 移民統合政策指数(MIPEX)にみる課題
 5 その他の課題

第9章 多文化家族と家族呼び寄せ
 1 多文化家族とは
 2 家族呼び寄せと言語講習
 3 子どもの教育
 4 就労支援
 5 小括

第10章 教育の権利と義務
 1 問題の所在
 2 教育を受ける権利の主体
 3 教育を受けさせる義務の主体
 4 親の教育の自由
 5 多文化共生社会における課題

第11章 政治参加――参政権と住民投票
 1 外国人の地方参政権の発展の歴史
 2 日本での議論の経緯
 3 今後の課題と展望
 4 外国人の住民投票権
 5 外国人の地方選挙権をめぐる憲法論

第12章 複数国籍
 1 国籍取得の原理
 2 国籍をめぐる国際法上の原理と日本の課題
 3 帰化と届出
 4 複数国籍の容認傾向
 5 小括

第13章 難民の権利――とりわけ難民申請者の裁判を受ける権利
 1 難民とは誰か
 2 難民の権利
 3 補完的保護の受益者の権利と在留特別許可者の権利
 4 難民申請者の権利
 5 難民申請者の裁判を受ける権利

第14章 無国籍者に対する収容・退去強制・仮放免の恣意性
 1 無国籍
 2 無国籍者の収容と退去強制
 3 ヨーロッパ人権条約違反とされた判例
 4 自由権規約違反
 5 憲法違反
 6 各国の送還不能な無国籍者への対応と在留特別許可
 7 小括

第15章 多文化共生法学の課題と展望――言語政策とその先
 1 「多文化共生」概念の射程
 2 移民統合政策研究としての多文化共生法学
 3 国の「移民統合政策指数(MIPEX)」における言語政策の評価
 4 自治体の「インターカルチュラル・シティ指数(ICC Index)における言語政策の評価
 5 日本の言語政策の課題と展望
 6 日本の多文化共生政策の課題と展望

 初出情報
 文献一覧
 索引

前書きなど

はじめに

 (…前略…)

 そこで、本書の第1の課題は、人権条約と憲法の整合性を検討することとする。また、第2の課題は、多文化共生類似の諸外国の理念や実務と比較しながら、日本の多文化共生政策の改善点を検討することとする。その際、人権法の理念と多文化共生政策の実務との関係も吟味する必要がある。多文化共生の問題は、比較法にとどまらない幅広い学際的なアプローチを必要とする。また、人権条約を踏まえた憲法の人権解釈の方法を論じる場面も多いので、本書のタイトルは「多文化共生と人権」とした。

 (…後略…)

著者プロフィール

近藤 敦  (コンドウ アツシ)  (

名城大学法学部教授。博士(法学、九州大学)。ストックホルム大学・オックスフォード大学・ハーバード大学客員研究員。移民政策学会理事。国際人権法学会理事。専門は憲法。著書に『外国人の人権と市民権』(明石書店、2001年)、『新版 外国人参政権と国籍』(明石書店、2001年)、編著にCitizenship in a Global World, Palgrave Macmillan, 2001. Migration and Globalization: Comparing Immigration Policy in Developed Countries(明石書店、2008年)、『外国人の法的地位と人権擁護』(明石書店、2002年)、『多文化共生政策へのアプローチ』(明石書店、2011年)などがある。

上記内容は本書刊行時のものです。