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北朝鮮を知るための55章【第2版】 石坂 浩一(編著) - 明石書店
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北朝鮮を知るための55章【第2版】 (キタチョウセンヲシルタメノゴジュウゴショウダイニハン)

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発行:明石書店
四六判
320ページ
並製
価格 2,000円+税
ISBN
978-4-7503-4746-2   COPY
ISBN 13
9784750347462   COPY
ISBN 10h
4-7503-4746-9   COPY
ISBN 10
4750347469   COPY
出版者記号
7503   COPY
Cコード
C0336  
0:一般 3:全集・双書 36:社会
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2019年4月25日
書店発売日
登録日
2019年4月23日
最終更新日
2019年5月17日
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紹介

米朝首脳会談後、世界が最もその動向に注目している北朝鮮とはいったいどんな国なのか。なせ朝鮮戦争の終結にこだわるのか? 北朝鮮の歴史・政治・経済・社会・文化・外交を、最新の研究と客観的な分析を踏まえ55章に分けて解説する最新の北朝鮮入門書。

目次

 はじめに

序章 2018年以後の展開――後戻りのきかない平和の時代へと私たちは入りつつある(石坂浩一)

第Ⅰ部 北朝鮮を理解するために(石坂浩一)

第1章 なぜ朝鮮半島では冷戦が続くのか――東アジアの冷戦終結のために
第2章 北朝鮮はじきに崩壊するのか――外からの圧迫は団結を促す
第3章 北朝鮮の核兵器の実態は――核保有を招いた歴代米政権
第4章 北朝鮮のミサイルの実態は――交渉力強化が目的
第5章 東北アジアにおける危機と可能性――2017年を顧みる

第Ⅱ部 北朝鮮国家の歴史(石坂浩一)

第6章 植民地支配と解放、そして二つの政権――分断につながった分割占領
第7章 朝鮮戦争――冷戦下で分断が固定化
第8章 国家社会主義の成立――典型的な社会主義国としての50年代
第9章 自主路線の選択――中ソへの不信感
第10章 社会主義圏の崩壊と90年代核危機――米朝、初の対話へ
第11章 キム・ジョンイルと先軍政治――国防委員会が国家を指導
第12章 キム・ジョンウンの政治体制――朝鮮労働党中心の政治へ回帰

第Ⅲ部 北朝鮮政治のしくみ(石坂浩一)

第13章 社会主義体制と憲法の変遷――指導者により憲法に特徴
第14章 政治の中核、朝鮮労働党――第7回党大会で機能回復
第15章 統治機構 立法・行政・司法――国務委員会が最高指導機関
第16章 政治エリートの構成――頻繁な人事のキム・ジョンウン時代
第17章 朝鮮人民軍と軍事力――旧式兵器に継戦能力も疑問

第Ⅳ部 南北関係と外交関係(石坂浩一)

第18章 北朝鮮の南北統一認識――統一の前提に平和定着
第19章 紆余曲折の南北関係――南北関係安定に期待
第20章 離散家族再会――高齢化する当事者たち
第21章 脱北者と人権問題――圧迫ではなく実質的な改善を
第22章 北朝鮮の外交――162ヵ国と国交
第23章 中国との友好と軋轢――微妙ながら欠かせぬ関係
第24章 米朝交渉の変遷――後戻りのない正常化への期待
第25章 東北アジア非核化への道すじ――地域における合意と国際的な枠組みを重ねて

第Ⅴ部 北朝鮮の経済と暮らし(文浩一)

第26章 地理と自然――変化に富んだ気候と豊かな天然資源
第27章 人口動向と構成――少子高齢化時代への突入
第28章 基本的経済システム――企業責任管理制の導入
第29章 工業化の推進――国防工業優先から民生重視へ
第30章 農業の社会主義的変遷と模索――圃田担当責任制の試み
第31章 社会主義圏の崩壊と経済の破綻――工業の低迷と相次ぐ自然災害
第32章 キム・ジョンイル体制下の経済改革――苦難の行軍から経済の再建へ
第33章 キム・ジョンウン体制下の経済改革――経済建設と核開発の「新しい並進路線」の行方
第34章 都市化と人口問題――緩やかだが確実に進行する平壌への集中
第35章 食糧事情――生産の回復と供給システムの不備

第Ⅵ部 北朝鮮の社会と文化

第36章 北朝鮮の教育――義務教育の延長と高等教育の整備(文浩一)
第37章 IT産業と情報通信――「科学技術強国」をめざして(文浩一)
第38章 住居と交通――インフラの整備と移動の制限(文浩一)
第39章 統制下のメディア――新聞、放送、出版、通信(文浩一)
第40章 環境問題と政策――課題としての山林資源の衰退(文浩一)
第41章 北朝鮮の文学――パルチザン神話から現実課題克服の模索へ(布袋敏博)
第42章 スローガンとしての音楽――革命闘争と体制賛美(山根俊郎)
第43章 北朝鮮の映画――発展の途上から低迷へ(門間貴志)
第44章 新しい「朝鮮画」――主体美論の実践(喜多恵美子)
第45章 北朝鮮のスポーツ事情――国際大会の好成績と政治の存在(大島裕史)

第Ⅶ部 日朝関係と日本の選択(太田修)

第46章 1980年代までの日朝関係――国交樹立の2度のチャンス
第47章 日朝交渉の始まりと経過――未完の交渉
第48章 日朝交渉の課題と日朝平壌宣言――対話の枠組みと精神
第49章 拉致問題とその背景――日朝首脳会談以前
第50章 拉致問題の過程と行方――日朝首脳会談以後
第51章 日朝関係の行き詰まり――衝突の危機
第52章 「帰国問題」の経過と意味――植民地主義と冷戦体制がもたらした離散
第53章 朝鮮総連――民族組織として
第54章 在日朝鮮人の地位と権利――差別の克服をめざして
第55章 日本における交流運動――北朝鮮の人びととよりよい関係をつくるために

 北朝鮮を知るためのブックガイド

 関連略年表

前書きなど

はじめに

 2006年2月に明石書店から『北朝鮮を知るための51章』を刊行して、すでに13年がたった。朝鮮半島問題をめぐる六者協議が2005年9月19日の共同声明に到達し、一息ついた頃であった。だがその後も朝鮮半島は激動の時期を体験し、戦争の危機が感じられた時もあった。それでも、南北朝鮮の人びとは最大の危機ともいえる2017年の緊張の高まりを克服し、18年には大転換の局面を生み出した。今こうして、緊張緩和局面で本書を刊行できるのは、幸いなことである。

 (…後略…)

著者プロフィール

石坂 浩一  (イシザカ コウイチ)  (編著

1958年生まれ。立教大学異文化コミュニケーション学部准教授。韓国社会論、日韓・日朝関係史。主な著書・訳書に、『日朝条約への市民提言――歴史的責任の清算と平和のために』(共著、明石書店、2001年)、『岩波小辞典 現代韓国・朝鮮』(共編、岩波書店、2002年)、『フレンドリー・コリアン――楽しく学べる朝鮮語』(共著、明石書店、2004年)、『トーキング・コリアンシネマ』(凱風社、2005年)、『北朝鮮は、いま』(監訳、岩波書店、2007年)、『現代韓国を知るための60章【第2版】』(共編、明石書店、2014年)、『祖国が棄てた人びと――在日韓国人留学生スパイ事件の記録』(監訳、明石書店、2018年)などがある。

追記

【執筆者一覧】

石坂浩一(いしざか・こういち) ※編著者略歴を参照。

大島裕史(おおしま・ひろし)
1961年生まれ。ジャーナリスト。主な著書に、『日韓キックオフ伝説』(実業之日本社、1996年、同年ミズノスポーツライター賞受賞、集英社文庫、2002年)、『韓国野球の源流――玄界灘のフィールド・オブ・ドリームス』(新幹社、2006年)、『コリアンスポーツ〈克日〉戦争』(新潮社、2008年)、『魂の相克――在日スポーツ英雄列伝』(講談社、2012年)などがある。

太田修(おおた・おさむ)
1963年生まれ。同志社大学グローバル・スタディーズ研究科教授。朝鮮現代史、近現代日朝関係史。主な著書に、『朝鮮近現代史を歩く――京都からソウルへ』(思文閣出版、2009年)、『日韓交渉――請求権問題の研究』(クレイン、2003年、新装新版:2015年)、主な論文に、「朝鮮戦争停戦協定前夜、強化される植民地主義――第2次日韓国交正常化交渉での在日朝鮮人の法的地位と処遇」(『朝鮮大学校学報』Vol.24、2014年)などがある。

喜多恵美子(きだ・えみこ)
1966年生まれ。大谷大学文学部国際文化学科教授。朝鮮近現代美術史。主な著書・訳書に、『「帝国」と美術――1930年代日本の対外美術戦略』〔共著〕(国書刊行会、2010年)、鄭炳模『Korean Art Book 韓国の絵画』(共訳、藝耕、2011年)、主な論文に、「転向美術家と「朝鮮」「満洲」――村山知義・寄本司麟を中心に」(『あいだ/生成』第6号、あいだ哲学会、2016年)などがある。

布袋敏博(ほてい・としひろ)
1952年生まれ。早稲田大学国際教養学部教授。朝鮮近・現代文学。主な共編著に、『朝鮮文学関係日本語文献目録 1882.4~1945.8』(大村益夫研究室、1997年)、『近代朝鮮文学日本語作品集 1939~1945 創作篇』全6巻(2001年)、『(同)1939~1945 評論・随筆篇』全3巻(2002年)、『(同)1901~1938 創作篇』全5巻(2004年)、『(同)1901~1938 評論・随筆篇』全3巻(2004年)、『(同)1908~1945 セレクション』全6巻(2008年、以上、緑蔭書房)、主な訳書に、蔡萬植『(朝鮮近代文学選集4)太平天下』(共訳、平凡社、2009年)など、主な論文に、『解放後の金史良覚書』(『青丘学術論集』第19集)などがある。

文浩一(ムン・ホイル)
1967年生まれ。朝鮮半島経済論・人口論。著書に、『朝鮮民主主義人民共和国の人口変動――人口学から読み解く朝鮮社会主義』(明石書店、2011年)、訳書に、金洛年『植民地期朝鮮の国民経済計算1910-1945』(共訳、東京大学出版会、2008年)、主な論文に、「朝鮮半島核問題解決の国際的模索 2004年の朝鮮民主主義人民共和国」『アジア動向年報2005』、「核保有宣言の衝撃と6カ国協議の進展:2005年の朝鮮民主主義人民共和国」『アジア動向年報2006』、「国家核武力の完成宣言:2017年の朝鮮民主主義人民共和国」『アジア動向年報2018』(以上、日本貿易振興機構(ジェトロ)アジア経済研究所、2005年、2006年、2018年)などがある。

門間貴志(もんま・たかし)
1964年生まれ。明治学院大学文学部芸術学科教授。アジア映画史。主な著書に、『アジア映画にみる日本Ⅰ 中国・香港・台湾編』(1995年)、『アジア映画にみる日本Ⅱ 韓国・北朝鮮・東南アジアほか編』(1996年)、『欧米映画にみる日本』(1996年、以上すべて社会評論社)、『朝鮮民主主義人民共和国映画史――建国から現在までの全記録』(現代書館、2012年)がある。

山根俊郎(やまね・としろう)
1951年生まれ。韓国・朝鮮歌謡研究家。著書に、『カラスよ屍を見て啼くな――朝鮮の人民解放歌謡』(『在日朝鮮人運動資料集1』長征社、1990年)、論文に、「古賀メロディと朝鮮の関係」『韓国・朝鮮と向き合った36人の日本人』(明石書店、2002年)などがある。

上記内容は本書刊行時のものです。