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「体を動かす遊びのための環境の質」評価スケール キャロル・アーチャー(著) - 明石書店
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「体を動かす遊びのための環境の質」評価スケール 保育における乳幼児の運動発達を支えるために
Movement Environment Rating Scale (MOVERS) for 2-6-year-olds provision: Improving physical development through movement and physical activity

発行:明石書店
B5判
116ページ
並製
価格 2,300円+税
ISBN
978-4-7503-4683-0
Cコード
C0037
一般 単行本 教育
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月
2018年5月
書店発売日
登録日
2018年5月11日
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紹介

本書は、これまでの認知的発達、社会情動的発達のための保育環境スケールではカバーできなかった、運動による身体発達面のスケールとして開発された。また、これら三領域を関連づけて、子どもの発達全体を包括的に捉えることができるように工夫されている。

目次

 日本語版刊行にあたって[キャロル・アーチャー]

 謝辞
 序文[アンソニー・オークレイ]

 MOVERSのご紹介
 MOVERSの作成経緯
  身体の発達と動きについて――理解を深めるために
  ・子どもたちと一緒に、動きに関する言葉を使う
  ・子どもたちは身体的に活発である必要がある
  ・誕生から6、7歳までの子どもの、いくつかの早期の運動パターンにより育まれるもの
  ・乳幼児のための健康的な食事
  ・睡眠

【はじめにこちらをお読みください】
 MOVERSを使用する前の準備
 ・はじめる前のガイド【重要】
 ・判断のポイント
  ・ポジティブな行動・応答・かかわりについての判断
  ・ネガティブな行動・応答・かかわりについての判断
 ・観察の手順
 ・評定の手順
  ・MOVERSのスコアシート・プロフィール・信頼性確認シート

MOVERSの内容

【サブスケール1】身体の発達のためのカリキュラム、環境、道具や遊具
 ・項目1 身体活動を促すための環境空間を作ること
 ・項目2 可動式・固定式の設備・備品を含む道具や遊具を提供すること
 ・項目3 粗大運動スキル
 ・項目4 微細運動スキルを支える体の動き

【サブスケール2】身体の発達のためのペダゴジー
 ・項目5 保育者が、屋外・屋内での子どもたちの運動にかかわること
 ・項目6 屋内・屋外で子どもたちの身体の発達を観察し評価すること
 ・項目7 屋内・屋外における身体の発達のために計画すること

【サブスケール3】身体活動と批判的思考を支えること
 ・項目8 子どもたちの動きに関する語彙を支え、広げること
 ・項目9 身体活動を通してコミュニケーションをとり、相互にかかわることで、「ともに考え、深めつづけること」を支えること
 ・項目10 屋内・屋外で子どもたちの好奇心や問題解決を支えること

【サブスケール4】保護者と保育者
 ・項目11 子どもたちの身体の発達と彼らの学び、発達、健康により育まれるものについて保育者が家庭に伝えること

 スコアシート(事前記入用)
 観察した保育施設の大まかな図面(室内・室外)
 スコアシート(観察直後記入用)
 プロフィール(複数回の観察・共同観察用)
 評価者間の信頼性確認シート(共同観察用)
 参考文献


【座談会】日本の保育現場で本書の知見をどう活かすか[安家周一×桶田ゆかり×松嵜洋子]

【解説】「体を動かす遊びのための環境」の社会文化的文脈――本書を読んでいただくにあたって[秋田喜代美]

 あとがき[秋田喜代美]

前書きなど

解説 「体を動かす遊びのための環境」の社会文化的文脈――本書を読んでいただくにあたって[秋田喜代美]

1.本書の成り立ち
 本書『「体を動かす遊びのための環境の質」評価スケール』は、第一著者と第二著者の共著で2015年に刊行された“Encouraging Physical Development through Movement-play”(体を動かす遊びを通して身体の発達を促進すること)の著書がもとになっています。特に第一著者のキャロル・アーチャー氏が長年子どもたちのために実施してきた実践や指導経験がもとになって生まれたものです。評価スケールとして開発を行い完成させたものとするためには、スケールの信頼性が高いということが求められます。そのために、著者らは、本スケールを開発するために、実際にロンドン市内の園で小規模パイロット研究をまず実施し、さらに子どもの体を動かす遊び環境への介入を行うことが子どもの運動発達に及ぼす影響について調べる研究を実施しました。また、そこからさらに本スケールを用いたより大規模な調査で、より多くの評定者が本スケールを用いても一致して安定して活用できる信頼性の高いスケールであることを検証したうえで、本書として刊行されています。そしてこのスケールは、現在ではイングランドだけではなく、アイルランドやオーストラリア等、他の英語使用圏でも実際に広く使われ始めてきています。これはイングランドの文化的文脈に埋め込まれた保育に沿う形で開発されてきたスケールです。ですから本書を読んでいただく際には、常にこれをそのまま当てはめるのではなく、日本の社会文化的文脈ではどうなのかと批判的な思考の眼を持ちつつ読んでいただくことが大事なことになってくると、訳者は考えています。

 (…後略…)

著者プロフィール

キャロル・アーチャー  (キャロル アーチャー)  (

ロンドン、カムデン郡のアドバイザー教師であり、30年間にわたりイギリスおよびアイルランドやルクルセンブルクをはじめ海外において体を動かす遊びの実践者であり、コンサルタントである。彼女はチルドレンズ・センターや、非営利および民間のナーサリーで、動きと遊びを補うために保育者を支援してきており、乳幼児教育・保育(ECEC)や小学校教育初期の保育者を対象に中央研修や現職研修を実施している。多くの施設でMOVERS スケールの初期および最新の版を用いながら、質を調査し、また、園の質をあげるための指導や支援を行ってきている。

イラム・シラージ  (イラム シラージ)  (

ロンドン大学教育学専門大学院教授、ウーロンゴン大学(オーストラリア)客員教授。EPPSE(就学前教育・初等教育・中等教育の効果的な実践)縦断調査、はじめて‘Sustained Shared Thinking’(「ともに考え、深めつづけること」)(SST)の概念を発展させたREPEY(効果的な幼児教育法調査)を共同で実施した。子どもの認知的・社会情動的発達を支えるための質評価の補足尺度であるECERS-E(2010)やSSTEW(2015)の共同執筆者であり、保育の質、ペダゴジー(教育方法)やカリキュラムに関する著作多数。

秋田 喜代美  (アキタ キヨミ)  (監訳・解説

東京大学大学院教育学研究科教授。同附属発達保育実践政策学センターセンター長。博士(教育学)。専門は保育学、教育心理学、授業研究。長年園内研修にかかわり、保育の質の向上や保育者の専門性・実践知に関する研究を行っている。OECD ECECネットワークビューローメンバー(2012年.現在)。近著に『子どもたちからの贈り物――レジョエミリアの哲学に基づく実践』(共編著、萌文書林、2018年)、『保育の心意気』(ひかりのくに、2017年)、『育み支え合う 保育リーダーシップ』(翻訳、明石書店、2017年)、『あらゆる学問は保育につながる』(分担執筆、東京大学出版会、2016年)、『保育学講座 第1巻 保育学とは』(分担執筆、東京大学出版会、2016年)、『.保育プロセスの質.評価スケール』(明石書店、2016年)。

淀川 裕美  (ヨドガワ ユミ)  (

東京大学大学院教育学研究科附属発達保育実践政策学センター特任講師。博士(教育学)。専門は保育学。保育の質、保育者と子どもたちの言葉のやりとり、食事場面に関する研究を行っている。著書に『育み支え合う 保育リーダーシップ』(翻訳、明石書店、2017年)、『あらゆる学問は保育につながる』(分担執筆、東京大学出版会、2016年)、『.保育プロセスの質.評価スケール』(明石書店、2016年)、『保育所2歳児クラスにおける集団での対話のあり方の変化』(風間書房、2015年)。

辻谷 真知子  (ツジタニ マチコ)  (

白梅学園大学・日本学術振興会特別研究員(PD)、東京大学大学院教育学研究科博士課程修了。博士(教育学)。専門は保育学。保育における屋外環境、園の規範(決まり事やルール)、幼児の規範意識に関する研究を行っている。著書に『保育内容 環境 第3版』(分担執筆、株式会社みらい、2018年)。

宮本 雄太  (ミヤモト ユウタ)  (

東京大学大学院教育学研究科博士課程。日本学術振興会特別研究員(DC)。修士(教育学)。専門は保育学。保育における子どもの視点、民主主義、幼児の集まり場面における自己表出と自己抑制を主体性とケア性の観点から研究を行っている。著書に『Childhood in the mirror』(分担執筆、Springer、近日刊行)。

上記内容は本書刊行時のものです。