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リトアニアの歴史 アルフォンサス・エイディンタス(著) - 明石書店
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リトアニアの歴史 (リトアニアノレキシ)
原書: THE HISTORY OF LITHUANIA

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発行:明石書店
四六判
464ページ
上製
価格 4,800円+税
ISBN
978-4-7503-4643-4   COPY
ISBN 13
9784750346434   COPY
ISBN 10h
4-7503-4643-8   COPY
ISBN 10
4750346438   COPY
出版者記号
7503   COPY
Cコード
C0322  
0:一般 3:全集・双書 22:外国歴史
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2018年5月
書店発売日
登録日
2018年5月1日
最終更新日
2018年9月18日
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紹介

リトアニアの著名な歴史家たちによって書かれた通史の邦訳。1009年に中世ドイツで書かれた『クヴェードリンブルク年代記』にリトアニアの名が初めて登場してから2004年のEU加盟に至るまでの壮大な歴史を、豊富な写真・図版とともに描いた。日本における初の通史。

目次

 ご挨拶――日本語訳刊行にあたって
 まえがき
 凡例

序章 中央ヨーロッパの一部であるリトアニア
   ヨーロッパの地理的中心
   リトアニアの名称の起源
   リトアニアの歴史の概要
   リトアニア史上の重要な出来事

第1章 リトアニア大公国
 古代バルト人とリトアニア国家の出現
   異教と1009年におけるリトアニアへの言及
   ミンダウガスによるリトアニア国家の創設
   ゲディミナス朝の登場
 異教国家とキリスト教
   アルギルダスのもとのリトアニア
   正教ルーシにおけるリトアニア
   リトアニアのキリスト教化――キリスト教ヨーロッパの完成
 ヴィータウタスの帝国
   ヴィータウタスの治世における変化
   グルンヴァルトの戦い
   聖なる支配者
 西方への途上にあるリトアニア大公国
   キリスト教化、聖カジミエラス、ゴシック建築
   書くこと
   ルネサンスと宗教改革

第2章 ポーランド国家とリトアニア国家の合同
 両国民の共和国
   ルブリン合同
   バロック・ヨーロッパにおけるリトアニア大公国――貴族の民主政
   ポーランド=リトアニアにおける多宗派共存と寛容
   諸民族、諸言語、そして書くこと
   ヴィルニュス大学
   ヨーロッパ最東端かつ最北端のバロック建築
   ガオンと「北のエルサレム」
 ヨーロッパ初の憲法とその廃止
   リトアニア大公国への啓蒙の到来
   五月三日憲法と両国民の相互保障
   リトアニア大公国の崩壊

第3章 ロシア帝国下のリトアニア(1795~1915年)
 失われた国家を求めて
   ナポレオンの陰での文化的自治
   1830~31年の蜂起
   ツァーリ政府曰く「ここにはいかなるポーランドも生まれない」
   1863~64年の蜂起
   モティエユス・ヴァランチュス司教の「公国」
 民衆が民族になる
   1864~1904年におけるロシア化政策
   「我々はリトアニア人に生まれた!」
   変貌したリトアニアは自治を求める
   1905年以後のリトアニア――文化を通した抵抗

第4章 リトアニア国家の回復
 独立のための戦い
   リトアニアの計画――自治から独立へ
   1918年2月16日宣言
   ヴェルサイユ条約
   ソヴィエト・ロシアとの講和条約(1920年7月12日)
   ヴィルニュス問題
   リトアニア制憲議会とその決定
 国民になること
   海港を手に入れたリトアニア――クライペダの併合
   左派の民主主義と1926年12月のクーデタ
   スメトナ大統領とヴォルデマラス首相
   スメトナとトゥーベリスのタンデム体制
   両大戦間期リトアニアにおけるユダヤ人とポーランド人
   独立世代
 最後通牒の時代
   リトアニアとポーランド――無関係という関係
   ヨーロッパで最初のナチ裁判とクライペダ地方の喪失
   中立政策とモロトフ=リッベントロップ協定
   ソ連の最後通牒(1940年)とソヴィエトによる占領
 
第5章 ソヴィエトおよびナチ占領下のリトアニア
 スターリンとヒトラーの手の中で
   リトアニアのソヴィエト化
   抑圧と対ソヴィエト六月蜂起(1941年)
   リトアニア・ユダヤ人の絶滅――ホロコースト
   ナチ支配下のリトアニア
 ソ連に逆戻り
   ナチによる占領からソ連による占領へ
   戦後の戦争――武装レジスタンス
   経済のソヴィエト化
   文化の均質化
   教育とロシア化
   リトアニア外交団とディアスポラ
   妥協しない社会

第6章 歌う革命
 サーユーディスとともに――リトアニアのために!
   リトアニア改革運動サーユーディス(1988~90年)
   リトアニアの独立回復
   国際承認を待つリトアニア
   西ヨーロッパを追いかけるリトアニア
   近隣諸国との関係と大西洋両岸の統合

 訳者あとがき
 文献目録
 図版・写真の出典
 索引
 略語一覧

前書きなど

訳者あとがき

 「まえがき」にもあるように、この『リトアニアの歴史』は2013年後半にリトアニアが欧州連合(EU)理事会議長国となるのに合わせて出版された。まず12年にリトアニア語版の初版が出版され、13年には英語版、スペイン語版、ドイツ語版、フランス語版、ポーランド語版、ロシア語版が出版された。また同年にはリトアニア語版の第2版も出版されている。その後14年にはベラルーシ語版とラトヴィア語版が、16年にはベンガル語版と英語版の改訂第2版が出版された。今回日本語版を出版するにあたっては、「凡例」にも記したように、この英語版改訂第2版を底本としつつ、必要に応じてリトアニア語版第2版やポーランド語版も参照した。
 日本語版翻訳のきっかけは、2014年にアンドレス・カセカンプ著『バルト三国の歴史――エストニア・ラトヴィア・リトアニア 石器時代から現代まで』の日本語訳が明石書店から出版された際、エギディユス・メイルーナス駐日リトアニア大使(当時)が「リトアニアの歴史はエストニアやラトヴィアの歴史とは大きく異なる。日本語でもリトアニアの歴史が読まれるべきである」との意向を示され、この『リトアニアの歴史』の日本語版の出版を提案されたことである。そこで『バルト三国の歴史』の訳者の一人でもある重松が明石書店の故小林洋幸さんをメイルーナス大使に紹介し、その後、原著者からも日本語版出版の了解を得た。諸般の事情により当初の予定よりも出版が遅れ、結果として日本語版の出版はリトアニア共和国独立100周年の年になった。

 (…後略…)

著者プロフィール

アルフォンサス・エイディンタス  (アルフォンサス エイディンタス)  (

1952年生まれ。73年ヴィルニュス教育大学(現・リトアニア教育大学)卒。87年から92年までリトアニア歴史研究所副所長を務め、その後は駐米大使(93~97年)、駐カナダ大使(95~2000年)、駐イスラエル大使(02~06年)、駐ノルウェー大使(06~09年)、駐ギリシア大使(12~17年)などを歴任。主な業績として、Antanas Smetona ir jo aplinka (Vilnius: Mokslo ir enciklopedij leidybos centras, 2012)。

アルフレダス・ブンブラウスカス  (アルフレダス ブンブラウスカス)  (

1956年生まれ。79年ヴィルニュス大学卒。90年からヴィルニュス大学歴史学部准教授を務め、2002年からは同大学教授を務める。リトアニア大公国や宗教改革の歴史、そして史学史などを専門とし、ヴィルニュス大学の歴史についても多く執筆している。主な業績として、Lietuvos Didzioji Kunigaikstija ir jos tradicija (Vilnius: Vilniaus universiteto leidykla, 2010)。

アンタナス・クラカウスカス  (アンタナス クラカウスカス)  (

1952年生まれ。75年ヴィルニュス大学卒。95年からヴィータウタス・マグヌス大学で教鞭をとり、97年から2000年まで歴史学科長、00年から05年まで政治科学外交研究院長を歴任。05年から12年までミーコラス・ロメリス大学で教鞭をとり、現在はヴィータウタス・マグヌス大学教授を務める。19~20世紀におけるリトアニアの社会やリトアニア人のネイション形成などに関する研究を行っている。主な業績として、Kova uz valstieciu sielas: Caro valdzia, Lietuvos visuomen ir pradinis svietimas XIX a. viduryje (Kaunas: Vytauto Didziojo universiteto leidykla, 2000)。

ミンダウガス・タモシャイティス  (ミンダウガス タモシャイティス)  (

1976年生まれ。2001年ヴィルニュス教育大学(現・リトアニア教育大学)卒。中等学校やギムナジウムなどで教師を務めたのち、03年からヴィルニュス教育大学で教鞭をとる。08年からヴィルニュスのギムナジウムで教師を務め、16年よりリトアニア教育大学准教授。リトアニアの政党政治や議会制度の歴史、リトアニア人作家の歴史、20~21世紀のリトアニア政治史などを専門とする。主な業績として、Kazys Grinius ir jo bendrazygiai Lietuvos politiniame gyvenime, 1926-1940: Valstieciai liaudininkai autoritarizmo laikotarpiu (Vilnius: Mokslo ir enciklopediju leidybos centras, 2014)。

梶 さやか  (カジ サヤカ)  (

2011年、京都大学大学院文学研究科博士後期課程修了。博士(文学)。現在、岩手大学人文社会科学部准教授。主な著書として、『ポーランド国歌と近代史――ドンブロフスキのマズレク』(群像社、2016年)、『ロシア帝国の民族知識人――大学・学知・ネットワーク』(共著、昭和堂、2014年)、Kintanios Lietuvos visuomen: Struktros, veikjai, idjos (Vilnius: Lietuvos istorijos institutas, 2015)(共著)、『せめぎあう中東欧・ロシアの歴史認識問題――ナチズムと社会主義の過去をめぐる葛藤』(共著、ミネルヴァ書房、2017年)がある。

重松 尚  (シゲマツ ヒサシ)  (

2012年、東京大学大学院総合文化研究科修士課程修了。現在、東京大学大学院総合文化研究科博士後期課程在籍。著書として『せめぎあう中東欧・ロシアの歴史認識問題――ナチズムと社会主義の過去をめぐる葛藤』(共著、ミネルヴァ書房、2017年)、訳書として『バルト三国の歴史――エストニア・ラトヴィア・リトアニア 石器時代から現代まで』(共訳、アンドレス・カセカンプ著、明石書店、2014年)がある。

上記内容は本書刊行時のものです。