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在日コリアンの人権白書 在日本大韓民国民団中央本部人権擁護委員会(企画) - 明石書店
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在日コリアンの人権白書 (ザイニチコリアンノジンケンハクショ)

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発行:明石書店
A5判
164ページ
並製
価格 1,500円+税
ISBN
978-4-7503-4623-6   COPY
ISBN 13
9784750346236   COPY
ISBN 10h
4-7503-4623-3   COPY
ISBN 10
4750346233   COPY
出版者記号
7503   COPY
Cコード
C0036  
0:一般 0:単行本 36:社会
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2018年2月
書店発売日
登録日
2018年2月8日
最終更新日
2018年2月21日
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紹介

植民地支配から戦後の解放後の国籍剥奪による今日に及ぶ差別まで、在日コリアンへの差別の根幹にある日本政府の姿勢を明らかにし、それに抗した在日コリアンのさまざまな運動をたどり、回復された人権と残された差別、またヘイトスピーチなど新たな差別への課題を平易に解説する。

目次

はじめに――在日コリアンの人権を語り合うために

序章 在日コリアンとは何か

第1章 在日コリアンの人権――法的地位と国籍
 1.法的地位と国籍
 2.日本は解放直後、在日コリアンから参政権を剥奪
 3.日本は在日コリアンから日本国籍を剥奪
 4.在日コリアンの法的地位協定締結とそれ以降
 5.過去の差別の実態と民団の権益擁護運動

第2章 外国人登録法改正運動と91年問題
 1.外国人登録法改正運動(指紋押捺拒否運動)
 2.91年問題

第3章 在日コリアンの参政権と在留の権利
 1.地方参政権獲得運動
 2.北送事業と脱北者
 3.外国人登録法の廃止と新しい在留管理制度
 4.韓国の国政選挙

第4章 残された課題と新たなる差別
 1.公立学校の教員採用(教諭と常勤講師)問題
 2.最高裁の外国籍調停委員任用拒否問題
 3.元BC級戦犯の戦後補償問題
 4.地方参政権獲得運動
 5.従軍「慰安婦」問題
 6.サハリン問題
 7.在韓被爆者問題
 8.歴史教科書問題
 9.ヘイトスピーチ、ヘイトクライムの根絶
 10.在外国民にかかる韓国の行政差別
 11.複数国籍問題

おわりに――荒川に架かる橋
 在日コリアンの人権年表
 索引

コラム
 コラム1 民族と平和のために走った孫基禎
 コラム2 日本のヒーローとなった在日レスラー、力道山
 コラム3 金嬉老があぶりだした民族差別
 コラム4 韓国籍と朝鮮籍
 コラム5 法曹界のパイオニア、金敬得
 コラム6 在日を記録したドキュメンタリー映画監督、呉徳洙
 コラム7 闘い続けたピアニスト、崔善愛
 コラム8 国籍に翻弄されたマラソンランナー、金哲彦
 コラム9 翳りのある演技の背後に、松田優作
 コラム10 悲劇の政治家、新井将敬
 コラム11 関東大震災とヘイトスピーチ
 コラム12 在日コリアンが100人の村だったら
 コラム13 結婚によって減少する韓国籍者

前書きなど

はじめに 在日コリアンの人権を語り合うために

 2年前のある日、初老の男性が民団事務所を訪れました。担当者が応対をすると、「在日コリアンの人権について勉強している者ですが、「差別白書」の続きはありませんか」と問いかけられました。その人は学者や研究者ではなく、職場をリタイアして時間に余裕ができ、昔から興味のあった近現代史を学んでいるごく普通の日本人でした。
 民団が「差別白書」の第一集『なにが問題なのか』を出版したのは1977年のことです。その後、『権益運動のすすめ』『生活権をかちとろう』『永住権を確立しよう』『信頼される存在に』『整地作業を確実に』と続き、第七集『協定の改訂を求める』で完結したのは1984年でした。つまり、「差別白書」は在日コリアンの人権と差別とは何かに始まり、権益擁護運動、外国人登録法改正運動を経て、91年問題の入口までが監修されている今も古びることのない価値ある資料なのです。
 しかし、第七集の発刊から30年以上が過ぎ、遺憾ながら「差別白書」は忘れられた存在になっていました。ところが、しっかりと咀嚼した人がいて、もっと読みたいと請われたにもかかわらず、当事者である私たちには、それに応えるべき「続き」がなかったのです。
 このことが民団中央本部の専門委員会である人権擁護委員会で問題提起され、それならば何としても要請に応えようということなり、2017年度の活動計画に『在日コリアンの人権白書』制作が加わりました。ただし、白書とは言っても行政や研究所などが出す専門的な年次報告書ではなく、民団中央民族教育委員会が2006年に発刊した『在日コリアンの歴史』を手本として、誰もが手軽に読める高校生レベルの書籍にしようという確認のもとで制作が始まりました。
 内容的には、解放後の法的地位、外登法改正運動、91年問題、地方参政権獲得運動など、定番の足跡を改めて網羅しつつも、第4章の「残された課題と新たなる差別」に分量を割いた点に本書ならではの特色が表れていると自負するところです。

 (…後略…)

上記内容は本書刊行時のものです。