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18歳成人社会ハンドブック 田中 治彦(編著) - 明石書店
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18歳成人社会ハンドブック 制度改革と教育の課題

発行:明石書店
A5判
200ページ
並製
価格 2,500円+税
ISBN
978-4-7503-4621-2
Cコード
C0036
一般 単行本 社会
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2018年3月
書店発売日
登録日
2018年3月6日
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紹介

18歳成人時代を迎え、社会はどう変わるのか。第1部では教育現場での主権者教育、市民教育の進め方と課題、第2部では国内法令が定める年齢概念、制度を俯瞰し、国民投票権、選挙権、少年法適用対象など、個々の法律に含まれる年齢条項見直しの動きを考察。

目次

 はじめに

序章 18歳成人をめぐる諸問題――「大人」とは何か?[田中治彦]
 1.「大人」は何歳か?
 2.成人年齢引き下げの経緯
 3.成人年齢引き下げに関わる課題
 4.本書の構成


第1部 18歳成人と教育の課題

第1章 18歳成人問題の歴史[田中治彦]
 1.「成人」とは何か?
 2.法律における成人年齢と人間の発達
 3.成人年齢引き下げの経緯
 4.おわりに

第2章 18歳選挙権に関わる若者の運動[林大介]
 1.政治に声を上げ始めた若者たち
 2.選挙権年齢引き下げに向けた動き
 3.憲法改正論議と選挙権引き下げ
 4.第二次安倍政権と「改正国民投票法」
 5.「若者の政治参加」から「未来の有権者への政治教育」の促進へ
 6.18歳選挙権実現に向けた取り組み
 7.ネット選挙運動解禁の流れ
 8.若者の政治参加へ

第3章 18歳選挙権と主権者教育[林大介]
 1.18歳選挙権・最初の選挙
 2.18歳よりも低かった19歳の投票率
 3.「主権者教育」「シティズンシップ教育」とは
 4.教育現場に求められること
 5.政治を自分事としてとらえる機会
 6.「答えの無い問い」を通して主権者意識が育まれる
 7.主権者を育てる取り組みの状況――実際の政治教育の状況
 8.家庭、自治体、議会議員、マスコミ、それぞれが主権者教育を
 9.公職選挙法と政治教育・主権者教育
 10.今後に向けて

第4章 18歳成人と市民教育の進め方[藤原孝章]
 1.市民の定義
 2.個人主義と共和主義――市民の権利と義務
 3.人権の普遍性と地球市民――最大の共同体とは?
 4.なぜ市民教育か① 国民教育から市民教育(シティズンシップ教育)へ
 5.なぜ市民教育か② 正統的周辺参加と大人社会(共同体)の課題
 6.なぜ市民教育か③ 市民性の変容と市民教育の落とし穴
 7.なぜ市民教育か④ 主権者ということば
 8.なぜ市民教育か⑤ 多文化社会、格差社会における市民性の排除
 9.市民教育のすすめ方① 三つの柱
 10.市民教育のすすめ方② 多様で重層的な市民性という柱
 11.市民教育のすすめ方③ 変容する市民性
 12.おわりに――支え合う社会と市民教育

第5章 大人になるための市民教育[田中治彦]
 1.18歳選挙権と市民教育の課題
 2.学校教育および社会教育における市民教育の実際
 3.18歳成人と教育の課題
 4.おわりに


第2部 18歳成人の制度改革

第6章 年齢制度の法体系とその見直し[南部義典]
 1.年齢条項と法定年齢
 2.年齢制度の歴史と改革の萌芽
 3.「18歳成人の制度改革」をめぐる動向
 4.年齢条項の見直しに係る五つの前提事項
 5.「年齢条項の見直し」の経緯

第7章 国民投票権年齢[南部義典]
 1.国民投票権年齢をめぐる憲法解釈と立法の経過
 2.国民投票権年齢の不確定問題と2014年改正の射程
 3.国民投票権年齢をめぐる現状と課題

第8章 選挙権年齢齢[南部義典]
 1.明治期における選挙権の資格要件
 2.戦後における20歳選挙権の実現
 3.18歳選挙権の立法経緯
 4.18歳選挙権PTにおける議論と法整備
 5.今後の課題

第9章 成年年齢[南部義典]
 1.20歳成年が誕生した経緯とその意義
 2.成年年齢に連動する年齢条項
 3.国民投票法が想定した立法工程と政府の対応
 4.民法以外に改正を要する法律
 5.婚姻適齢の統一
 6.18歳成年法の整備をめぐる動向

第10章 少年法適用対象年齢[南部義典]
 1.旧少年法における適用対象年齢
 2.現行少年法における適用対象年齢の「引き上げ」
 3.適用対象年齢引き下げ議論の経緯
 4.国民投票法等が示した改正スケジュールと今後必要な措置
 5.少年法適用対象年齢に連動する年齢条項を持つ法律
 6.法制審議会における議論

第11章 見直し対象外の年齢[南部義典]
 1.見直し対象外の法律の整理・分類
 2.(第1分野)健康被害の予防
 3.(第2分野)健全育成
 4.(第3分野)児童福祉
 5.(第4分野)就労の制限
 6.(第5分野)免許の付与
 7.(第6分野)養育(支援、能力)
 8.(第7分野)自立支援
 9.(第8分野)稼得能力
 10.(第9分野)審判・訴訟
 11.(第10分野)皇室
 12.(第11分野)税制
 13.小括

資料1 18歳成人・選挙権に関する参加体験型教材
 1 「おとな」になるってどういうこと
 2 模擬選挙をやってみよう
 3 世界がもし100人の村だったら

資料2 成人年齢関係年表

前書きなど

序章 18歳成人をめぐる諸問題――「大人」とは何か?

 (…前略…)

4.本書の構成
 本書は18歳成人をめぐる諸問題を教育学と法学の双方の観点から解説し、問題点を整理することをねらいとしている。前半の第1部「18歳成人と教育の課題」で主に教育学や教育実践の観点から18歳成人問題を追究し、後半第2部「18歳成人の制度改革」において主に、法律と制度の観点からこの問題を解説する。
 第1部の第1章「18歳成人問題の歴史」では、明治以来の「成人年齢」について歴史的に追っている。その中で、戦前戦後を通して民法で規定してきた20歳という成人年齢が、実際の学校教育の区切りと合致していなかったことを指摘する。第2章「18歳選挙権に関わる若者の運動」では、18歳選挙権実現のために若者たちが運動をしてきた経緯について述べる。第3~5章では、18歳選挙権と18歳成人の時代を迎えたときに、教育現場ではどのように主権者教育や市民教育を進めていったらよいのかについて、具体的に提言する。第3章「18歳選挙権と主権者教育」では主に選挙権の問題に特化して、主権者教育の現状と課題を論ずる。第4章「18歳成人と市民教育の進め方」においては、イギリスの市民教育の事例を参考にしながら、我が国での市民教育の進め方について教育現場に即して提言する。第5章「大人になるための市民教育」では、主権者教育のみならず成人になるための幅広い教育活動を取り上げて、今後の方向性について考察する。
 第2部「18歳成人の制度改革」では、日本の国内法令(憲法、法律及び命令)が定める年齢の概念、制度(年齢法制)に関して、その体系の全体を俯瞰する。特に、個々の「法律」に含まれる年齢条項の見直しの動きを考察していく。第6章「年齢制度の法体系とその見直し」は総論、第7章「国民投票権年齢」、第8章「選挙権年齢」、第9章「成年年齢」、第10章「少年法適用対象年齢」および第11章「見直し対象外の年齢」は各論という構成である。
 資料編では、「18歳成人・選挙権に関する参加体験型教材」を3点紹介する。そして、「成人年齢関係年表」を掲載する。

著者プロフィール

田中 治彦  (タナカ ハルヒコ)  (編著

上智大学総合人間科学部教育学科教授。博士(教育学)。(財)日本国際交流センター、岡山大学教育学部、立教大学文学部を経て2010年より現職。専門は青少年の社会教育とESD(持続可能な開発のための教育)。若者を育てるグループワーク研究を行い、最近は「居場所論」を展開している。日本YMCA同盟専門委員、開発教育協会理事。著書に『ユースワーク・青少年教育の歴史』(東洋館出版社)、『SDGsと開発教育』(学文社)など。

上記内容は本書刊行時のものです。