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不平等 ジェームス・K・ガルブレイス(著) - 明石書店
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不平等 (フビョウドウ) 誰もが知っておくべきこと (ダレモガシッテオクベキコト)
原書: Inequality: What Everyone Needs to Know

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発行:明石書店
四六判
272ページ
上製
価格 2,800円+税
ISBN
978-4-7503-4538-3   COPY
ISBN 13
9784750345383   COPY
ISBN 10h
4-7503-4538-5   COPY
ISBN 10
4750345385   COPY
出版者記号
7503   COPY
Cコード
C0036  
0:一般 0:単行本 36:社会
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2017年9月
書店発売日
登録日
2017年9月19日
最終更新日
2017年9月19日
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書評掲載情報

2017-11-11 日本経済新聞  朝刊
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紹介

経済的不平等の概念、経済理論、尺度・測定方法、現代のグローバル化との関係、是正のための政策などを問答形式でわかりやすく説く、不平等についての概説書にして入門書。著者の関わる「テキサス大学不平等プロジェクト」(UTIP)の研究成果に基づく。

目次

 まえがき
 謝辞

第一章 不平等を心配すべきだろうか
 経済的不平等とは何か
 賃金の不平等、所得の不平等、富の不平等とは何か
 アメリカと世界における経済的不平等に近年何が起きたのか
 なぜ経済的不平等は重要な問題なのか

第二章 経済思想史における不平等
 平等の思想はどこから来たか
 いかにして経済学は不平等を自然法の産物と見るようになったのか
 所得の機能的分配とは何か
 「ヨーロッパの政策によって引き起こされた不平等」とは何か
 賃金鉄則説とは何か、そしてなぜマルサス、リカードおよびその同時代人は貧者が救済されず、またされるべきでないと考えたのか
 リカードはどのように利潤と地代を区別したか
 なぜカール・マルクスは資本主義が労働者に貧困しかもたらさないと考えたのか
 ケインズは現実にはいかにして不平等が一九世紀終わりの資本主義の成功をもたらしたと考えたか
 ヴェブレンの有閑階級の理論とは何か
 なぜヨゼフ・シュンペーターは不平等の心配を却下し、(それどころか)不平等を心配しすぎることのほうが実際にはずっと危険だと考えたのか
 サイモン・クズネッツが結論なのか

第三章 分類別の不平等
 社会的な分類はどのように生まれ、発展するのか
 人種とは何であろうか、なぜそれが問題なのだろうか
 なぜ性別による不平等が問題なのか
 国籍や法律上の地位とは何か、またなぜそれらが問題なのか
 分類上の不平等はなくすことができるか
 もしそうでなければ、どのようなアプローチが必要か

第四章 分配についての主要な概念
 所得とは何か
 市場所得とは何か
 総所得とは何か
 純所得あるいは可処分所得とは何か
 国の間の所得分配とは何か
 地球規模での所得分配とは何か
 支出の分配とは何か
 賃金とは、そしてその分配とは何か
 賃金の部門間もしくは地域間分配とは何か
 結論

第五章 不平等の尺度
 分布とは何か
 レンジや四分位レンジとは何か
 分位数や分位比率とは何か
 パルマ比率とは何か
 最上位層のシェアとは何か、それについて何がわかるのか
 ローレンツ曲線やジニ係数とは何か
 タイル統計量とは何か

第六章 アメリカにおける所得の不平等の変化の原因
 技術はいかにして不平等に影響を与えるのか
 教育はいかにして不平等に影響を与えるのか
 貿易が不平等に与える影響はどのようなものか
 移民が不平等に与える影響はどのようなものか
 政府はどのようにして不平等に影響を与えるか
 労働組合はどのようにして不平等に影響を与えるか
 家族構造の変化はどのようにして不平等に影響を与えてきたか
 企業構造、株式市場、資本資産バブルはどのように不平等に影響を与えるか

第七章 世界における所得の不平等の変化の原因
 われわれは世界全体の不平等について何を知っているのか
 不平等は経済発展とどのように関係しているのか
 政治システム、暴力、革命、戦争は、どのようにして不平等に影響を与えるのか
 利子率や成長、貯蓄は、どのようにして不平等に影響を与えるのか
 経済の金融化は不平等の変化にどのような役割を果たしてきたか
 グローバルなパターンは何を示しているのか
 結論

第八章 われわれはヴィクトリア時代に戻るのか
 「資本」とは何か
 それでは二〇世紀の「資本」には何が起きたのか
 ピケティによる分配の基本法則とは何か
 ピケティのデータは何を示しているのか
 われわれは一九世紀に戻ろうとしているのか
 なぜピケティの金銭的評価の研究が興味深いのか
 それでは富に対してグローバルな税をかけるのはどうだろうか

第九章 規範と帰結
 不平等は経済成長を促進するのか、それとも阻害するのか
 不平等は貧困、健康、幸福とどのように関係しているのか
 不平等は失業とどのように関係しているのか
 不平等は生産性成長とどのように関係しているのか
 生物学的モデルについてはどうだろうか
 不平等はコントロールされるべきなのか

第一〇章 不平等に対する政策
 反トラスト政策は不平等を軽減するか
 自由貿易は不平等を軽減できるのか
 金融取引税は不平等を軽減できるか
 労働組合と最低賃金は不平等を低下させうるのか
 教育と職業訓練は不平等を減らすか
 累進課税は不平等を低下させうるか
 社会保険は不平等を低下させるのか
 売上税は不平等を低下させるのか
 結論

第一一章 富と権力に関するノート
 富とは何か
 アメリカにおける富の分配はどうなっているか
 金融資産はどのように測定されるか
 富はいかにして権力に転換されるか
 金融資産への課税はどうだろうか
 土地への課税はどうだろうか
 遺産および贈与税はどのように不平等を縮小させるか

補論――経済の平等は戦争での勝利を導くか
 平等についてはどうか
 平等と勝利:一九六三~一九九九年
 平等と勝利:一七八三~一九六二年
 古典的な事例:アテネからアジャンクールまで
 結論

 訳者あとがき
 付録

 読書案内
 参考文献
 索引

前書きなど

訳者あとがき

 本書は、James K. Galbraith, Inequality: What Everyone Needs to Know , Oxford University Press, 2016. の邦訳である。著者のジェームス・K・ガルブレイスは、主流派経済学者とは一線を画するポスト・ケインズ派の経済学者であり、テキサス大学オースティン校リンドン・B・ジョンソン公共政策研究科教授である。著者の父は、著名な経済学者のジョン・K・ガルブレイスである。
 本書は、長年にわたる「テキサス大学不平等プロジェクト」(UTIP)の研究成果をベースとして、著者の経済的不平等についての考え方を問答形式で一般読者にも理解しやすいように論じたものである。本文の各節が問答形式になっているので、各節の問題に読者自身が答えてみるのもよいであろうし、各節の著者の答を読んで、読者が同意したり、著者とは違う答を読者が思い巡らすのもよいであろう。

 (…後略…)

著者プロフィール

ジェームス・K・ガルブレイス  (ジェームス ケー ガルブレイス)  (

テキサス大学オースティン校、リンドン・B・ジョンソン公共政策研究科教授。1952年生まれ。父は高名な経済学者ジョン・K・ガルブレイス。ハーバード大学(B.A.)、イエール大学(Ph.D.)。ポスト・ケインズ派の経済学者で、UTIP(テキサス大学不平等プロジェクト)を主宰。
主な著書
Inequality and Instability: A Study of the World Economy Just Before the Great Crisis, Oxford University Press, 2012(『格差と不安定のグローバル経済学:ガルブレイスの現代資本主義論』塚原康博・鈴木賢志・馬場正弘・鑓田亨訳、明石書店、2014年)
The Predator State: How Conservatives Abandoned the Free Market and Why Liberals Should Too, Free Press, 2009
Inequality and Industrial Change: A Global View, Cambridge University Press, 2001
Created Unequal: The Crisis in American Pay, New York: The Free Press, 1998
Macroeconomics (with W. Darity, Jr), Houghton-Mifflin, 1994(『現代マクロ経済学』塚原康博・臼井邦彦・太田耕史郎・駒村康平・馬場正弘訳、TBSブリタニカ、1998年)
The Economic Problem (with R. L. Heilbroner), Price-Hall, 1990(『現代経済学』上・下、中村達也訳、TBSブリタニカ、1990年)

塚原 康博  (ツカハラ ヤスヒロ)  (

明治大学情報コミュニケーション学部教授。

馬場 正弘  (ババ マサヒロ)  (

敬愛大学経済学部教授。

加藤 篤行  (カトウ アツユキ)  (

金沢大学人間社会研究域経済学経営学系准教授。

鑓田 亨  (ヤリタ トオル)  (

名古屋商科大学経済学部教授。

鈴木 賢志  (スズキ ケンジ)  (

明治大学国際日本学部教授。

上記内容は本書刊行時のものです。