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外国人の人権へのアプローチ 近藤 敦(編著) - 明石書店
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外国人の人権へのアプローチ (ガイコクジンノジンケンヘノアプローチ)

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発行:明石書店
A5判
208ページ
並製
定価 2,400円+税
ISBN
978-4-7503-4154-5   COPY
ISBN 13
9784750341545   COPY
ISBN 10h
4-7503-4154-1   COPY
ISBN 10
4750341541   COPY
出版者記号
7503   COPY
Cコード
C0036  
0:一般 0:単行本 36:社会
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2015年3月
書店発売日
登録日
2015年3月18日
最終更新日
2015年3月18日
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紹介

日本に居住する外国人の権利は十分に守られているのか。制約がみられるのはどういったケースであるのか。本書は外国人の権利を取り巻く国内法上の多くの論点を解説し、裁判例を分析しながら、人権条約や憲法に照らして問題を解決する指針を提示する。

目次

 まえがき

序章 外国人の態様と権利の性質
 はじめに
 1.市民的権利(自由権・受益権・包括的人権)
 2.経済的権利
 3.社会的権利
 4.文化的権利
 5.政治的権利
 おわりに

第1章 市民的権利
 はじめに――市民社会におけるすべての人の権利
 1.精神的自由
 2.入国の自由と居住の自由
 3.身体の自由
 4.幸福追求権と平等
 5.受益権
 6.国籍の取得と喪失
 おわりに――家族の権利と子どもの権利

第2章 経済的権利
 はじめに
 1.職業選択の自由
 2.労働権
 3.財産権

第3章 社会的権利
 はじめに
 1.戦争犠牲者援護関係の諸法の国籍条項
 2.国民年金法の国籍条項と経過措置――無年金の問題
 3.生活保護法
 4.国民健康保険法――「住所」要件と外国人

第4章 文化的権利
 1.文化的権利とはなにか
 2.教育を受ける権利
 3.多文化教育という視点
 まとめ

第5章 政治的権利
 はじめに
 1.外国人の選挙権・被選挙権
 2.外国人の公務就任権
 3.外国人の住民投票権
 4.外国人市民代表者会議
 おわりに

第6章 永住者等の権利
 はじめに
 1.在留資格の重要性と日本人との違い
 2.個別的な在留資格の説明
 3.永住者等の人権における論点

第7章 その他の正規滞在者の権利
 はじめに
 1.入国・在留管理システムとその他の正規滞在者の権利保障上の問題点について
 2.その他の正規滞在者における個別の権利保障上の問題点
 おわりに

第8章 非正規滞在者の権利
 はじめに
 1.非正規滞在者の人権状況(概観)
 2.非正規滞在者の人権状況(各論)
 3.非正規在留者をめぐる近時の動向と今後の展望

 巻末資料(重要判例抄録)
 索引
 執筆者紹介

前書きなど

まえがき

 本書は、外国人の人権に関し、講義や演習などで使用するためのテキストとして構想された。本書1冊で、今日の問題状況が、おおむねわかるように工夫されている。

 (……)

 序章は、総論的に、外国人の態様と権利の性質に応じた人権保障のありようを概観した。権利の性質によって、国民と等しく外国人にも保障される場合もあれば、一定の外国人に一定の制約が認められる場合もある。一口に外国人といっても、その態様は様々である。たとえば、永住者等、その他の正規滞在者、非正規滞在者によって、その権利状況が大きく異なる。
 第1章は、いわゆる自由権規約(市民的及び政治的権利に関する国際規約)における市民的権利をめぐる問題を検討した。(……)
 第2章、第3章および第4章は、経済的権利、社会的権利および文化的権利について考察した。いわゆる社会権規約(経済的、社会的及び文化的権利に関する国際規約)における経済的権利は、職業選択の自由と労働に関する諸権利を含む。財産権は、市民的権利に含める意見と経済的権利に含める意見の一致をみず、国際人権規約での規定は見送られた。しかし、ここでは経済的権利の問題として扱うことにした。(……)
 第5章は、自由権規約における政治的権利にあたる、選挙権・被選挙権と、公務就任権の問題を検討している(ただし、今日の日本の憲法学説では、政治職を除く公務就任権の性格は、政治的権利というよりも、職業選択の自由の問題として考える傾向が有力である)。また、住民投票権や外国人市民代表者会議を通じた外国人の政治参加の新しい試みも分析している。(……)
 第6章、第7章および第8章は、外国人の態様に応じた問題を整理した。永住者等の権利については、永住者、特別永住者、日本人の配偶者等、永住者の配偶者等および定住者に分けて論じ、在留資格の重要性と日本人との違いなどを考察している。(……)
 最後に、読者の便宜のために、巻末には、外国人の人権をめぐる主要な判例の抄録をかかげている。(……)

著者プロフィール

近藤 敦  (コンドウ アツシ)  (編著

名城大学法学部教授。博士(法学、九州大学)。ストックホルム大学・オックスフォード大学・ハーバード大学客員研究員。移民政策学会理事。国際人権法学会理事。専門は憲法。著書に『外国人の人権と市民権』(明石書店、2001年)、『新版 外国人参政権と国籍』(明石書店、2001年)、編著にCitizenship in a Global World, Palgrave Macmillan, 2001. Migration and Globalization: Comparing Immigration Policy in Developed Countries(明石書店、2008年)、『外国人の法的地位と人権擁護』(明石書店、2002年)、『多文化共生政策へのアプローチ』(明石書店、2011年)などがある。

上記内容は本書刊行時のものです。