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移民政策研究 第6号
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 初版年月日
- 2014年5月
- 書店発売日
- 2014年5月1日
- 登録日
- 2014年4月30日
- 最終更新日
- 2014年4月30日
紹介
「在日コリアンの過去・現在・未来」をテーマに、移民としての在日コリアンが辿ってきた歴史と現状、将来像について、出自と起業、自己認識の多様化、排外主義イデオロギーとしての国籍問題、コリアン・デイアスポラの全体像といった広い視野から考察する。
目次
草創期の移民政策学会の会長を務めて[渡戸一郎:明星大学教授]
困難を克服して新たな段階へ[井口泰:関西学院大学教授]
特集:在日コリアンの過去・現在・未来
特集の趣旨[小林真生:編集委員]
新来外国人に対して在日コリアンの経験がもつ意味[田中宏:大阪経済法科大学 アジア太平洋研究センター客員教授]
出自と起業――在日マイノリティ・韓人の起業者活動の概要と類型化及び内面的特性[河明生:日本テコンドー協会会長]
在日コリアンとシティズンシップ――権利と国籍を中心に[佐々木てる:青森大学准教授]
「コリアン・ディアスポラ」に関する試論的考察――観点の「省察」と「模索」[羅京洙:学習院女子大学准教授]
依頼論文
朝鮮学校で学ぶということ[山本かほり:愛知県立大学教授]
ユダヤ系ディアスポラとイスラエルの経済発展――「スタートアップ・ネーション」の移民政策[井口泰:関西学院大学教授]
新たなライフステージに至った結婚移住女性への支援――地域ボランティアと移住女性の認識のズレをめぐって[賽漢卓娜:長崎大学准教授]
投稿論文
韓国人IT技術者の送り出し過程と日本の外国人高度人材受け入れ――2000年代の拡大局面に注目して[宣元錫:中央大学講師/松下奈美子:一橋大学大学院博士後期課程/倉田良樹:一橋大学教授/津崎克彦:四天王寺大学講師]
公立学校の日本語指導員が現実に果たす多様な役割――愛知県豊田市の事例から[山本直子:慶應義塾大学大学院博士後期課程]
報告
チャーター機による大量強制送還の実態――法務省入国管理局のオウンゴール[山村淳平:医師]
イギリスの収容施設訪問に関する報告――日本の入管収容施設への問題提起として[駒井知会:弁護士]
日中はやがて労働力争奪時代に突入する[莫邦富:作家・ジャーナリスト]
移民についてのネガティブイメージの払拭と「アジア青年移民受け入れ事業」[毛受敏浩:公益財団法人日本国際交流センター執行理事]
特別寄稿論文
日本における移民研究の成果と課題[駒井洋:筑波大学名誉教授]
書評
クリスチャン・ヨプケ著/遠藤乾・佐藤崇子・井口保宏・宮井健志訳『軽いシティズンシップ――市民,外国人,リベラリズムのゆくえへ』[佐々木てる]
額賀美紗子著『越境する日本人家族と教育――「グローバル型能力」育成の葛藤』[渋谷真樹]
川上郁雄編著『「移動する子ども」という記憶と力――ことばとアイデンティティ』[芝真理]
松田素二・鄭根埴編『コリアン・ディアスポラと東アジア社会』[渡戸一郎]
玄武岩著『コリアン・ネットワーク――メディア・移動と歴史の空間』[曺慶鎬]
戴二彪著『新移民と中国の経済発展――頭脳流出から頭脳循環へ』[志甫啓]
文献紹介
学会報告
2012年度春季大会/2013年度年次大会/2013年度冬季大会
『移民政策研究』編集規定/『移民政策研究』執筆要項/和文論文投稿規定/投稿論文査読規定
Editorial Provisions: Migration Policy Review / Writing Guidelines for Authors: Migration Policy Review / Provisions for the Submission of Articles/ Provisions for the Refereeing of Articles
前書きなど
〈編集後記〉
編集委員会委員長としては,この第6号が3冊目の仕事となります。
2013年の選挙により会長が交代しました。そこで,巻頭に新旧会長からのメッセージを掲載しました。
本号の特集は,創刊号以来はじめて編集委員会が独自に企画したものです。2013年度年次大会のシンポジウムでご報告いただいた田中宏氏による玉稿をはじめとして,移民としての在日コリアンの歴史と現状を広い視野から考察する諸論考から特集を構成することができました。
投稿論文については4本しか投稿がありませんでしたが,この数は前2号にくらべると半分以下への落ちこみです。そして,査読の結果わずか2本しか掲載にいたりませんでした。まことに残念なことです。対応策を考える必要がありそうです。
報告の4本は,いずれも生々しい実態調査にもとづいて鋭い問題提起をしていただきました。
「特別寄稿論文」は,従来は外国人研究者に依頼してきましたが,本号では2013年度年次大会における「特別講演」をあてることとしました。
本号の文献紹介欄も,鈴木副委員長のご尽力により充実したものとなりました。一層のご活用をお願いします。
諸規定については,はじめてすべての英訳を併記することができました。その労をとられた石川クラウディア理事に感謝します。
なお,創刊号をリポジトリ化することについては作業が完了に近づいており,第2号以下についても,委員会としてこれから検討することとしています。
2013年5月に,小島祥美,滝沢一郎,樽本英樹,李仁子の諸氏が編集委員をひかれました。これまでのご尽力ありがとうございました。かわりに,児玉晃一,賽漢卓娜,人見泰弘,渡戸一郎の諸氏が委員に加わりました。新委員は,これまでの委員とともに,本号の作成について早速貢献していただけました。
最後に,編集事務局として煩瑣な業務をてきぱきとこなされてきた矢内優氏に,毎度のことながらお礼もうしあげます。
編集委員長 駒井洋
上記内容は本書刊行時のものです。