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世界の学校心理学事典 シェーン・R・ジマーソン(編) - 明石書店
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世界の学校心理学事典 (セカイノガッコウシンリガクジテン)
原書: THE HANDBOOK OF INTERNATIONAL SCHOOL PSYCHOLOGY

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発行:明石書店
B5判
644ページ
上製
定価 18,000円+税
ISBN
978-4-7503-3886-6   COPY
ISBN 13
9784750338866   COPY
ISBN 10h
4-7503-3886-9   COPY
ISBN 10
4750338869   COPY
出版者記号
7503   COPY
Cコード
C0011  
0:一般 0:単行本 11:心理(学)
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2013年9月
書店発売日
登録日
2013年9月12日
最終更新日
2013年9月12日
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紹介

世界43カ国の学校心理学の歴史と現状、今後の課題を各国の主要研究者がまとめた画期的な事典。学校心理学が展開される環境、起源・歴史・現状と組織的基盤、スクールサイコロジストの養成・役割・機能など主要国の学校心理学を俯瞰できる。

目次

  謝辞
  日本語版はじめに


 第1章 この本の紹介


第1部 各国の学校心理学

〔北米〕
 第2章 カナダの学校心理学
 第3章 アメリカ合衆国の学校心理学

〔中南米〕
 第4章 ジャマイカの学校心理学
 第5章 プエルトリコの学校心理学
 第6章 ベネズエラの学校心理学
 第7章 ペルーの学校心理学
 第8章 ブラジルの学校心理学

〔ヨーロッパ〕
 第9章 アイルランドの学校心理学
 第10章 イングランドとウェールズの教育心理学
 第11章 スコットランドの専門的教育心理学
 第12章 スペインの学校心理学
 第13章 フランスの学校心理学
 第14章 オランダの教育心理学
 第15章 スイスの学校心理学
 第16章 ドイツの学校心理学
 第17章 イタリアの学校心理学
 第18章 マルタの学校心理学
 第19章 ノルウェーの学校心理学
 第20章 デンマークの学校心理学
 第21章 フィンランドの学校心理学
 第22章 アルバニアの学校心理学
 第23章 ギリシャの学校心理学
 第24章 キプロスの学校心理学
 第25章 スロバキアの学校心理学
 第26章 ハンガリーの学校心理学
 第27章 ルーマニアの学校心理学
 第28章 エストニアの学校心理学
 第29章 リトアニアの学校心理学
 第30章 ロシア連邦の教育領域の心理学

〔アジア〕
 第31章 中国の学校心理学
 第32章 香港の教育心理学
 第33章 インドの学校心理学
 第34章 パキスタンの学校心理学
 第35章 韓国の学校心理学
 第36章 日本の学校心理学

〔オセアニア〕
 第37章 オーストラリアの学校心理学
 第38章 ニュージーランドの教育心理学

〔中東〕
 第39章 トルコの学校における心理的援助サービス
 第40章 イスラエルの学校心理学
 第41章 アラブ首長国連邦の学校心理学

〔アフリカ〕
 第42章 ナイジェリアの学校心理学
 第43章 ジンバブエの学校心理学
 第44章 南アフリカの学校心理学


第2部 世界の学校心理学~現在から未来へ

 第45章 世界の学校心理学:これまでの歩み
 第46章 学校心理学の国際的発展に影響を与える求心的、遠心的動向
 第47章 国際学校心理学会:その設立、成果、および将来展望
 第48章 学校心理学の国際比較調査:世界のスクールサイコロジストから得られる洞察
 第49章 学校心理学の国際的展望:知見の統合


  日本語版あとがき

  心理検査一覧
  索引
  編者紹介
  執筆者紹介

前書きなど

日本語版はじめに

 原書であるThe Handbook of INTERNATIONAL SCHOOL PSYCHOLOGYの出版目的は、子ども、教師と保護者にサービスを提供することを目的とした学校心理学の専門性を描き出すことである、とされています。
 スクールサイコロジスト(School Psychologist)に国際的視点が導入されたのは、1948年のユネスコ(United Nations Educational, Scientific and Cultural Organization:UNESCO)による世界43カ国のスクールサイコロジストの概要報告が最初です。その後いくつかの国際的視点からの図書が編集され、2002年には本書を編集したジマーソン(Jimerson)と国際学校心理学会(International School Psychology Association)によって国際調査が実施されました(Jimerson & International School Psychology Association Research Committee, 2002)。本書はその調査が基礎となって編集、刊行されたもので、日本を含め43カ国の学校心理学の現状と課題が報告されています。
 第1部における各章の構成については第1章に詳細に述べられていますが、国の事情による若干の相違を除いて、およそ次の構成になっています。

 (1)学校心理学が展開される環境
   地理、人口統計学的情報、経済・社会・産業に関する情報、教育システムなど。

 (2)学校心理学の起源、歴史および現状
   学校心理学の歴史とサイコロジストの人数や給与、社会的待遇など。

 (3)学校心理学に関する組織的基盤
   専門職業組織、学会や協会などに関する情報。関連する資格についての法整備の状況や専門雑誌についてなど。

 (4)スクールサイコロジストの養成
   サイコロジスト養成の大学数、大学名やカリキュラムの内容、実習の概要や資格取得までの過程について。

 (5)スクールサイコロジストの役割、機能および責任
   サイコロジストの学校での具体的な役割、アセスメントに用いる検査、行政における位置づけなど。

 (6)学校心理学に影響を与える今日的課題
   各国における社会・経済・政治情勢と学校心理学への影響や抱える課題など。

 (7)参考文献

 特に(1)における各国の概要については、歴史、面積、人口構成から経済・政治状況や教育システムなどが詳説され、その国の様子が具体的にイメージでき、読んで楽しめる内容です。また第2部の第45章から第49章までは、全体のまとめとして、学校心理学を国際的な視点から統合しようとする方向性について理解が深まる内容になっています。
 読者諸氏には、関心のある国を選んで世界旅行を楽しんでいただけるように日本語版では世界地図を掲載しました。本書を通して世界各国の子どもたちがどのような環境で暮らし、どのような教育を受け、どのような心理学的サービスを提供されているのか、ということを深くかつ広く理解していただけるものと思います。
 そして海外から見た日本という国際的な視点で、日本の子どもを取り巻く社会や学校環境について改めて理解を深め、子どもたちに対する日本の心理学的サービスの量と質の現状を知り、今、何が課題なのかを考え、日本に生きる子どもたちのウェルビーイングについて思い巡らせていただけることを期待しています。

 (…後略…)

著者プロフィール

シェーン・R・ジマーソン  (ジマーソン,シェーン・R)  (

カリフォルニア大学サンタバーバラ校(University of California, Santa Barbara:UCSB)のカウンセリング心理学、臨床心理学、学校心理学のプログラムおよび児童期・青年期の発達心理学の准教授である。専門的な著作は100を超えており、grief support group curriculum seriesの5冊、The Mourning Child Grief Support Group Curriculumの共著、Best Practices in School Crisis Prevention and Interventionの共同編集、Identifying, Assessing, and Treating Autism at Schoolの共著、The Handbook of School Violence and School Safetyの監修を行っている。また、The California School Psychologist journalの編集委員を務め、School Psychology Reviewの拡大編集委員であり、Journal of School PsychologyとSchool Psychology Quarterlyの編集委員会のメンバーでもある。また、州や国、数々の国際的な委員会や協議委員会の委員長やメンバーを務めている。1998年と2000年に学校心理学会の団体(Society for the Study of School Psychology)から年間の最優秀論文賞を受賞し、さらには2001年にもアメリカ学校心理士会(National Association of School Psychologist:NASP)の学校心理学レビューにおいて年間で最も優れた論文に贈られる賞を受賞している。学術的貢献としては、2002年にEarly Career Award in Human Developmentの受賞という形でアメリカ教育研究学会(American Educational Research Association)でも認められている。彼と彼のUCSBの研究チームは、2003年と2004年にカリフォルニア学校心理士会(California Association of School Psychologists)から最優秀研究賞を受賞している。また、2003年の間に、ジマーソン博士はアメリカ心理学会(American Psychological Association)の学校心理学部門(部門16)からLightner Witmer賞(Lightner Witmer Early Career Contributions Award)を受賞している。彼の学術的研究は、初期の経験がその後の発達に及ぼす影響の重要性を強調するものであり、子どもの社会性や認知的コンピテンスを促進する専門的なプログラムを行う上での重要性を強調している。

トーマス・D・オークランド  (オークランド,トーマス・D)  (

フロリダ大学研究所(University of Florida Research Foundation)の教授である。彼は、国際子どもの教育財団(International Foundation for Children's Education)の現会長であり、過去には国際学校心理学会(International School Psychology Association)および国際テスト協会(International Test Commission)の会長も務めていた。彼は40を超える国で仕事をしてきた。オークランド博士は、180を超える本の章や論文等の著作を発表し、5つの心理検査の開発も行っている。彼が著者・共著者・編者として出版した本には、Auditory Perception: Diagnosis and Development for Language and Reading Abilities、Assessing Minority Group Children、Nonbiased Assessment of Minority Group Children、Psychological and Educational Assessment of Minority Children、Divorced Fathers、International Perspectives on Psychology in the Schools、Identification of Gifted and Talented Students in Texas、International Perspectives on Assessment of Academic Achievement、Student Styles Questionnaire: Classroom Applications Booklet、Standards for Educational and Psychological Testing などがある。彼は、心理士の免許を有し、学校心理学と神経心理学の分野でも資格を有し、さらに法廷検査官(forensic examiner)の認定も受けている。臨床の実践にも積極的であり、しばしば発言も行っている。彼の関心は、主に、子どもや若者の心理学的教育的研究、検査の開発と利用、国際的な問題、法や専門家としての問題、専門性にある。アメリカ心理学会の学校心理学部門(部門16)と国際心理学会から優れた貢献に対して贈られる賞(Distinguished Service Awards)を受賞しており、2002年にはアメリカ学校心理士会(NASP)のレジェンド賞(Legend Award)を受賞している。また、2003年に心理学の国際的発展に優れた貢献をしたことによりアメリカ心理学会から賞を受けている。

ピーター・T・ファレル  (ファレル,ピーター・T)  (

英国(England)のマンチェスター大学(University of Manchester)の教育学部の特別支援教育学科の教授であり、過去に国際学校心理学会の会長を務めていた。また、英国心理学会(British Psychological Society)の理事でもある。英国における学校心理士の養成に豊かな経験をもっており、心理学的サービスの発展に関する助言を行うため7つの国の心理士と仕事をした経験をもつ。さらに、学校心理学の国際的発展に関する問題について17の国際学会にて記念講演を行っている。ファレル博士は、7冊の本の著者(あるいは共著者)であり、3冊の本の編者である。それらには、Teaching Pupils With Learning Difficulties: Strategies and Solutions、Teaching Assistants: Practical Strategies for Effective Classroom Support、Making Special Education Inclusive: From Research to Practiceがある。彼は40を超える論文を査読付き学術雑誌に発表しており、15を超える本の章を担当している。加えて、22の外部からの研究費を受けた研究プロジェクトを単独あるいは共同で指揮している。キャリアを通じて、英国における心理学のサービスの発展に関する問題において英国心理学会とともに仕事をし、また国際学校心理学会とヨーロッパサイコロジスト協会連合(European Federation of Professional Psychologists' Association)を通じて、数々の国で心理学のサービスの発展を形成することにおいて多大な貢献を果たしている。

石隈 利紀  (イシクマ トシノリ)  (監訳

筑波大学副学長・附属学校教育局教育長。アラバマ大学大学院行動科学研究科博士課程修了。Ph.D.(学校心理学)。学校心理士スーパーバイザー、特別支援教育スーパーバイザー。
カルフォルニア州ソラナビーチ学校区スクールサイコロジスト(インターン)、サンディエゴ州立大学大学院講師、筑波大学保健管理センター学生相談室カウンセラー(講師・助教授)、筑波大学大学院教授を経て現職。専門は学校心理学。
主な著書に『学校心理学――教師・スクールカウンセラー・保護者のチームによる心理教育的援助サービス』(誠信書房、1999)、『石隈・田村式援助チームシートによるチーム援助入門――学校心理学実践編』『石隈・田村式援助チームシートによる実践チーム援助――特別支援教育編』(共著、図書文化、2003、2013)、『寅さんとハマちゃんに学ぶ助け方・助けられ方の心理学――やわらかく生きるための6つのレッスン』(誠信書房、2006)、『学校への効果的な援助をめざして――学校心理学の最前線』(監修、ナカニシヤ出版、2009)、『よくわかる学校心理学』(編著、ミネルヴァ書房、2013)他。

松本 真理子  (マツモト マリコ)  (監訳

名古屋大学発達心理精神科学教育研究センター長・教授。名古屋大学大学院教育発達科学研究科博士課程後期修了。博士(心理学)。臨床心理士、学校心理士。
聖隷学園浜松衛生短期大学講師、聖隷学園クリストファー看護大学助教授、金城学院大学人間科学部教授を経て、2008年より現職。2011年より発達心理精神科学教育研究センター長。専門は児童・思春期を対象とした臨床心理学。
主な著書に『心とかかわる臨床心理――基礎・実際・方法』(共著、ナカニシヤ出版、2006)、『子育てをささえる心理教育とは何か』(『現代のエスプリ別冊』編著、至文堂、2008)、『これからを生きる心理学――出会いとかかわりのワークブック』(編著、ナカニシヤ出版、2008)、『子どものロールシャッハ反応――形態水準と反応内容』(監修、金子書房、2009)、『子どもの臨床心理アセスメント――子ども・家族・学校支援のために』(編著、金剛出版、2010)、『フィンランドの子どもを支える学校環境と心の健康――子どもにとって大切なことは何か』(編著、明石書店、2013)他。

飯田 順子  (イイダ ジュンコ)  (監訳

東京成徳大学応用心理学部准教授。米国マサチューセッツ州スミス大学(Smith College)卒業。英国ロンドン大学(London School of Economics and Political Science)留学。筑波大学大学院博士課程心理学研究科修了。博士(心理学)。学校心理士、臨床心理士。東京成徳大学人文学部講師を経て、2011年より現職。専門は、学校心理学、スクールカウンセリング。
主な著書に『中学生の学校生活スキルに関する研究』(筑波大学博士論文、2003)、『ジュニアスポーツの心理学』(共訳、大修館書店、2008)、『カウンセリング心理学事典』(共著、誠信書房、2008)、『教師のたまごのための教育相談』(共著、北樹出版、2010)、『よくわかる学校心理学』(編著、ミネルヴァ書房、2013)他。

上記内容は本書刊行時のものです。