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現代の理論 09夏号[vol.20] 『現代の理論』編集委員会(編) - 明石書店
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現代の理論 09夏号[vol.20] (ゲンダイノリロンゼロキュウナツゴウボリュームニジュウ) 転換点に立つ世界 (テンカンテンニタツセカイ)

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発行:明石書店
A5判
224ページ
並製
定価 1,143円+税
ISBN
978-4-7503-3016-7   COPY
ISBN 13
9784750330167   COPY
ISBN 10h
4-7503-3016-7   COPY
ISBN 10
4750330167   COPY
出版者記号
7503   COPY
Cコード
C0336  
0:一般 3:全集・双書 36:社会
出版社在庫情報
在庫僅少
初版年月日
2009年7月
書店発売日
登録日
2010年2月18日
最終更新日
2012年1月20日
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紹介

一方に、北朝鮮の新たな核実験、出口の見えないパレスチナ情勢…。他方に、米国大統領の核兵器削減に向けた取り組み、拡大する日韓の市民交流…。不安と期待が綯い交ぜになりつつ流動化する世界。絶望をこえ、新しい交流と秩序を打ち立てる道はどこにあるか。

目次

 特集のことば

特集○転換点に立つ世界
 歴史の転換点に立つ東アジア(池明観:元韓国翰林大学教授)
 アメリカ金融危機と資本主義の救済(小野塚佳光:同志社大学教授)
 「使えない兵器」かた「使わない兵器」へ(金子敦郎:国際問題ジャーナリスト)
 新国際無秩序の中のロシア(下斗米伸夫:法政大学教授)
 大競争時代に生き残るのはどこか(伊藤英一:共同通信ロンドン支局長)
 中国の輸出依存度再論(叶芳和:帝京平成大学教授)
 ラテンアメリカの現状と国際政治(松下冽:立命館大学教授)
 インドの「万人のための経済成長」をみる(近藤正規:国際基督教大学上級准教授)
 21世紀型「世界大失業」の時代(小林良暢:グローバル総研所長)

[世界の定点観測]カンボジアから
  開発の光と影(上村未来:カンボジア市民フォーラム)
[メディア時評]ついに野に下るか自民党(喜多村俊樹:ジャーナリスト)
[文化時評]生誕一〇〇年の作家たち、その他(陣野俊文:批評家)
[現代と思想家]思想からみたマルクス(的場昭弘:神奈川大学教授)
[思うがままに]忘れがたきひと4 外柔内剛の人 大森誠人さん(小野寺康雄:本誌編集委員)
[発信]武庫川ユニオンの到達点と展望(小西純一郎:武庫川ユニオン書記長)
[この一冊]
  『スウェーデンの政治』岡澤憲芙著(藪長千乃:文京学院大学准教授)
  『政治的なものについて』シャンタル・ムフ著(松田博:立命館大学教員)

民主党はこのように政治を変える(福山哲郎:民主党政調会長代理)
セーフティーネットを強化し社会的配分を変える(阿部知子:社会民主党政審会長)

年越し派遣村が可視化したもの(東海林智:毎日新聞社会部)
雇用ポートフォリオ・システム改革の視点(仁田道夫:東大社会科学研究所教授)
反貧困運動をどう見るか(ダヴィド=アントアヌ・マリナス:東北大助教)
ますます強化される外国人管理(旗手明:自由人権協会)

[連載]労働運動の明日を探る 第二回 非正規雇用と労働組合
  なぜ集団的「労働運動」は成立しないのか(吉岡賢二:地方連合専従オルグ)
  ユニオン運動の可能性と展望を探る(小畑精武:本誌編集委員)

 09秋(VOL.21)予告
 編集後記

前書きなど

◎特集のことば

 再び強行された北朝鮮の核実験といきづまったままの六カ国協議、イラン核疑惑と政情不安、出口の見えないパレスチナ情勢、成果が見えない地球規模の環境政策、世界的規模で拡大する不況と大量失業、拡散する新型インフルエンザ…。
 しかし他方に、オバマ米国大統領の核廃絶への取り組みやイスラム世界との対話に向けた方針転換、米国からの自立をめざすラテンアメリカの国ぐに、世界が注視する中国経済の回復軌道、貧困層が下支えをはじめたインドの経済発展、転換を迫られつつある世界資本主義。拡大する市民交流や国境を越える市民連帯、そして足下の政権交代への期待…。不安と希望が綯い交ぜになったまま漂流する今日の世界はどこに向かうのか。
 北朝鮮では一家三代にわたる独裁政権が、人びとを飢えに追いやりながら危険な核ゲームに走る。韓国では前大統領の汚職追及をはじめた現職大統領が前大統領の自殺によってかえって国民の離反を招いた。日本では三代にわたって国民の審判を受けていない首相・内閣による政治の混迷がきわまっている。中国では急速な経済成長の影で、20年前の天安門事に象徴される政治的自由の問題は未解決のままだ。東アジアに、民主的な市民社会と民生の不安を取り除いた安定した社会が実現するのはいつの日か。
 戦前の日本によって計画された大陸横断鉄道では、東京―ソウル間は丸一日、東京―北京間は二日以上の移動時間を必要とした。今や日本・中国・韓国の主要な都市は日帰りで移動することも可能になった。移動するのは大量のモノばかりではない。大勢の人びとの移動は、国境をこえた市民交流の実現を可能にしつつある。
 目先の指標に一喜一憂する経済や政権の維持に汲々とする政権担当者に期待できるものは限られている。今ほど市民交流の実力が試されている時代はないだろう。政治権力の短期的な見通しではなく、より公平で安定した世界の実現のために、十年、五十年先を見据えた国境をこえる社会的知性をどのように形成していくのかが問われている。

 国境をこえる社会的知性を

上記内容は本書刊行時のものです。