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出版者情報
書物と権力
中世文化の政治学
発行:吉川弘文館
四六判
224ページ
定価
1,700円+税
- 書店発売日
- 2018年8月17日
- 登録日
- 2018年7月4日
- 最終更新日
- 2018年7月31日
書評掲載情報
2018-09-01 | 日本経済新聞 朝刊 |
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紹介
印刷技術が未発達で出版業が存在しない中世社会において、人は書物をどのように入手していたのか。宗祇ら連歌師による流通への関与、伏見宮家から足利将軍への『風雅集』『玉葉集』贈与など、限られた者のみがアクセスできた「書物」の伝播・普及と権力との結びつきを解明。威信財としての書物の機能に言及し、古典的書物を持つことの意味に迫る。
目次
書物というもの―プロローグ/古典的公共圏(古典の成立/古典的公共圏の成立)/伏見宮家と足利将軍―『風雅集』『玉葉集』の贈与(義満と崇光院、そして『風雅集』/栄仁と後小松院―名笛「柯亭」と御領安堵/義教と貞成―新御所と『玉葉集』)/一条兼良『源語秘訣』の変遷(一条兼良の知のあり方/兼良の『源氏』注釈―『花鳥余情』と『源語秘訣』に至るまで/正統的「古典学者」と『源語秘訣』/冬良から伝来した『源語秘訣』/冬良の周辺から伝来した『源語秘訣』)/書物をめぐる知と財、そして権力(書物・知をどのように手に入れたのか/知の流通と財の移動・交換―実隆と連歌師の行動から/延徳元年の実隆と宗祇)/書物の移動をめぐる力学(下賜された書物―『三十六人家集』の運命/物語としての「進上」―覚一本『平家物語』/畠山義総の『山谷詩集』入手方法/『正広自歌合』をめぐる大名間ネットワーク)/かわりゆく書物の価値―エピローグ
上記内容は本書刊行時のものです。