版元ドットコム

探せる、使える、本の情報

文芸 新書 社会一般 資格・試験 ビジネス スポーツ・健康 趣味・実用 ゲーム 芸能・タレント テレビ・映画化 芸術 哲学・宗教 歴史・地理 社会科学 教育 自然科学 医学 工業・工学 コンピュータ 語学・辞事典 学参 児童図書 ヤングアダルト 全集 文庫 コミック文庫 コミックス(欠番扱) コミックス(雑誌扱) コミックス(書籍) コミックス(廉価版) ムック 雑誌 増刊 別冊
災害文化を育てよ、そして大災害に打ち克て 河田 惠昭(著/文) - ミネルヴァ書房
..
【利用不可】

災害文化を育てよ、そして大災害に打ち克て (サイガイブンカヲソダテヨソシテダイサイガイニウチカテ) 河田惠昭自叙伝 (カワタヨシアキジジョデン)

このエントリーをはてなブックマークに追加
四六判
520ページ
定価 4,000円+税
ISBN
978-4-623-09295-6   COPY
ISBN 13
9784623092956   COPY
ISBN 10h
4-623-09295-X   COPY
ISBN 10
462309295X   COPY
出版者記号
623   COPY
Cコード
C0036  
0:一般 0:単行本 36:社会
出版社在庫情報
不明
初版年月日
2022年2月25日
書店発売日
登録日
2021年12月21日
最終更新日
2022年1月20日
このエントリーをはてなブックマークに追加

書評掲載情報

2022-04-02 日本経済新聞  朝刊
2022-03-05 東京新聞/中日新聞  朝刊
MORE
LESS

紹介

御厨貴氏(東京大学名誉教授)推薦
「河田節」炸裂!
防災を自らに血肉化するための最良のテキスト。

筆者の46年間にわたる研究活動は、防災、減災、縮災という学問領域の充実・拡大過程そのものであったと言ってよいだろう。それは、防災という学問はどのようにあるべきかを考えた結果ではなくて、何を求めなければいけないのか、そうするには学問に必要な要件は何かという問いの答えとして、必然的に出てきたと考えられる。しかも、延べ400回を超える海外災害調査をはじめ、国際会議への出席や発表、国際交流などを通じて、この考え方と得られた研究成果はグローバルに通用すると判断してもよいだろう。本自叙伝では、その過程を余すことなく紹介したいと考えている。(「まえがき」より)


台風が近づいてきたから、着衣を枕元にたたんで眠りなさい――。世界の防災研究の第一人者として知られる著者が、「災害文明」と「災害文化」の両輪で災害問題を解決するべく、走り続けた研究生活46年間の軌跡。

目次

まえがき

序 章 少年時代から大学院修了まで
 1 終生の友人、伴侶との出会い
 2 高校進学、京都大学入学
 3 京都大学大学院へ
 4 新潟県・大潟波浪観測所での経験
 5 京都大学防災研究所の助手へ

  
 第Ⅰ部 防災研究への挑戦
  
第一章 若手研究者としての奮闘
 6 二九歳で工学博士、助教授昇任
 7 和歌山県・白浜海象観測所での研究
 8 助教授として教壇に立つ
 9 和歌山県からの白良浜海岸保全研究委託
 10 求められる教育能力
 11 海岸の侵食問題調査(新潟県、富山県、バリ島)
 12 一〇年間で一〇〇回開催した水理研究会での活動
 13 一九四五~五九年に至るわが国の災害の特異時代について
 14 一八五四年安政南海地震津波の復元

第二章 飛躍広がる研究分野
 15 ワシントン大学招聘研究員として
 16 一九八三年日本海中部地震津波災害調査
 17 一九八三年山陰豪雨水害調査
 18 土木学会関西支部の幹事として
 19 防災科学資料センター改組
 20 一九八七年防波堤倒壊事故に学ぶ
 21 一九八九年米国・ロマ・プリータ地震災害調査
 22 下新川海岸の生地鼻における海岸侵食対策工法の開発

  
 第Ⅱ部 未曽有の災害から生き抜くために
  
第三章 途上国への災害支援多くの困難を乗り越えて
 23 一九九一年バングラディシュの巨大高潮災害調査
 24 一九九一年フィリッピン・ピナトゥボ噴火災害調査
 25 日本自然災害学会学術賞と土木学会論文賞の連続受賞
 26 一九九二年インドネシア・フローレス島地震津波災害調査
 27 一九四五年枕崎台風の復元
 28 都市災害研究への船出
 29 一九九三年ネパール土砂災害と復興事業
 30 一九九三年北海道南西沖地震津波調査
 31 一九九四年米国・ノースリッジ地震災害調査
 32 一九九四年インドネシア・東ジャワ地震津波災害調査
 33 一九九四年中国・高潮災害調査

第四章 阪神・淡路大震災の爪痕一体何のために学問をやるのか
 34 一九九五年阪神・淡路大震災の発生
 35 京都大学防災研究所の全面改組
 36 一九九八年ドイツ・エシェデにおける高速列車事故調査
 37 一九九八年パプアニューギニア地震津波災害調査
 38 マスメディアへの期待
 39 一九九九年トルコ・マルマラ(イズミット)地震災害調査
 40 一九九九年台湾・集集地震災害調査
 41 廣井脩氏のこと
 42 二〇〇〇年東海豪雨災害調査

  
 第Ⅲ部 新たな地平を拓く
  
第五章 現場と研究のあいだを結ぶ
 43 二〇〇〇年米国・太平洋沿岸の巨大津波調査
 44 二〇〇〇年米国・同時多発テロ事件の調査
 45 大型共同研究のリーダーとして
 46 東海・東南海・南海地震津波研究会と大規模災害対策研究機構の発足
 47 二〇〇二年阪神・淡路大震災記念 人と防災未来センター創設
 48 二〇〇二年ドイツ・ハンブルグでの高潮対策調査
 49 二〇〇二年オーストリア・ドナウ川の洪水制御調査
 50 二一世紀COEプログラムの採択と推進
 51 二〇〇四年新潟県中越地震災害調査
 52 二〇〇四年インド洋大津波災害調査
 53 二〇〇五年米国・ハリケーン・カトリーナ高潮災害が教えてくれたこと

第六章 京都大学防災研究所所長、関西大学社会安全学部学部長へ
 54 二〇〇五年京都大学防災研究所所長就任
 55 京都大学全施設の耐震化
 56 二〇〇七年能登半島地震と新潟県中越沖地震災害調査
 57 科学研究費基盤研究(S)について
 58 国連SASAKAWA防災賞受賞と防災功労者内閣総理大臣表彰
 59 二〇〇八年中国・四川大震災調査
 60 おうばくプラザなど施設整備の推進
 61 京都大学から関西大学へ
 62 関西大学社会安全学部学部長就任
 63 二〇一〇年岩波新書『津波災害』の出版
 64 防災絵本『にげましょう』の出版

  
   第Ⅳ部 東日本大震災とその後
  
第七章 東日本大震災の衝撃
 65 二〇一一年東日本大震災の発生
 66 復興構想会議と私の主張
 67 河田ゼミのスタート
 68 二〇一二年米国・ハリケーン・サンディ高潮災害調査
 69 二〇一六年熊本地震災害調査
 70 二〇一七年米国・ハリケーン・ハービー洪水災害調査
 71 東日本大震災から一〇年を迎えて

第八章 東日本大震災の教訓と取り組み
 72 河田防災塾の開講
 73 土木系学科の〝大人になった〟同級生たち
 74 いつも一緒だった岳友たち
 75 自治体の防災事業推進・体制整備の継続的支援
 76 二つの裁判を考える
 77 米国・ニューヨークの復興過程から学ぶ
 78 中央防災会議の防災対策実行会議と専門調査会
 79 プラハ・ロンドン・パリの都市水害の危機管理体制に関する調査研究
 80 困難を極めるイタリア・ベニスの高潮水没対策
 81 国難災害プロジェクトと内閣防災省創設に向けた研究活動
 82 濱口梧陵国際賞の創設

  
 第Ⅴ部 大災害に打ち克て
  
第九章 国難災害への用意
 83 朝のラッシュアワー時に発生した二〇一八年大阪府北部地震
 84 二〇一八年西日本豪雨災害と倉敷市真備地区の被災
 85 二〇一八年台風二一号と関西国際空港浸水
 86 二〇一八年北海道胆振東部地震とブラックアウト
 87 少しずつでも備えることの大切さ
 88 国難災害を迎撃する「内閣防災省」の創設
 89 災害文化・文明論への帰着
 90 社会現象としての相転移の発見
 91 事前対策を無視した災害対策基本法の〝基本的欠陥〟

第一〇章 災害文化を未来につなぐ
 92 阪急電鉄「関大前」駅のプラットホーム拡幅工事
 93 災害語り継ぎのための防災絵本一〇〇年計画に挑戦
 94 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)拡大も抑える災害文化
 95 地球温暖化で変わるこれからの水害対策
 96 河田家の四人の兄弟妹
 97 天皇陛下御一家とのつながり
 98 素敵な妻 英子

あとがき 
解説 人格化された防災研究河田さんを読む 御厨貴 
河田惠昭略年譜 
資料1 中央防災会議などの政府防災委員歴 
資料2 新たに定義した学術専門用語 
人名・事項索引

著者プロフィール

河田 惠昭  (カワタ ヨシアキ)  (著/文

2022年2月現在
京都大学名誉教授、関西大学名誉教授
関西大学社会安全研究センター長・特別任命教授
阪神・淡路大震災記念 人と防災未来センター長

上記内容は本書刊行時のものです。