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夏目漱石 佐々木 英昭(著/文) - ミネルヴァ書房
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夏目漱石 (ナツメソウセキ) 人間は電車ぢやありませんから (ニンゲンハデンシャヂャアリマセンカラ)

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四六判
410ページ
定価 3,500円+税
ISBN
978-4-623-07893-6   COPY
ISBN 13
9784623078936   COPY
ISBN 10h
4-623-07893-0   COPY
ISBN 10
4623078930   COPY
出版者記号
623   COPY
Cコード
C0323  
0:一般 3:全集・双書 23:伝記
出版社在庫情報
不明
書店発売日
登録日
2016年12月2日
最終更新日
2016年12月9日
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書評掲載情報

2017-03-19 東京新聞/中日新聞  朝刊
評者: 平川祐弘(東京大学名誉教授)
2017-01-08 日本経済新聞  朝刊
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紹介

『吾輩は猫である』『坊ちゃん』『草枕』と近代日本文学に燦然と輝く軌跡を残し、「日本人の先生」とも称される漱石。本書は、書き残されたあらゆる文章と着実な証拠のみにもとづいて、漱石の思考内容とその推移を照らし、漱石その人の〈内的〉な部分を見通す評伝である。

目次

序 章 日本人の先生

第一章 七人の親たち
 1 夜店にさらされる赤ん坊
 2 乱暴な坊っちゃん
 3 ダブルバインド・ゲーム
 4 殴打しあう父母
 5 美しい母娘
 6 実父に愛想をつかす
 7 母はすべて「夢である」

第二章 “Be studious”(勉強するんだぞ)
 1 金之助武勇伝
 2 武士に二言なし
 3 塩原の殿様
 4 好んで漢籍を学びたり
 5 漢詩を見る、南画を読む
 6 迂路して大学予備門へ
 7 長兄との永別
 8 美しい囮
 9 落第から首席へ

第三章 文科大学の偉物「狂にくみせん」
 1 居移気説
 2 生徒にして私塾教師
 3 「真性変物」米山保三郎
 4 子規、絶倒す
 5 奇人マードックに食らいつく
 6 「F+f」の萌芽とスペンサー
 7 心といふ正体の知れぬ奴

第四章 たゞ一本の錐さへあれば
 1 嫂の死を句にする
 2 善悪二性共に天賦なり
 3 「送籍」と「催眠術」の文藻
 4 大学院生にして嘱託教員
 5 「何かしなければならん」と焦る
 6 円覚寺参禅と記者志望の挫折

第五章 松山・熊本の俳人教師
 1 松山の中学教師となる
 2 俳人「愚陀仏」デビュー
 3 結婚して熊本へ
 4 剣呑なる「人生」
 5 『トリストラム・シャンデー』
 6 寺田寅彦に俳句を説く
 7 『草枕』の女との交情、鏡子入水

第六章 ロンドンで世界を構想する
 1 俳句の進境と東西比較詩論
 2 英国留学
 3 「自己本位」へのコペルニクス的転回
 4 池田菊苗との対話から『ノート』の構想へ
 5 『ノート』の哲学――開化ハsuggestionナリ
 6 夏目、精神に異状あり
 7 「気狂になつて帰つた」?

第七章 東京帝大講師、小説家として登場
 1 『英文学形式論』と『サイラス・マーナー』
 2 予の周囲のもの悉く皆狂人なり
 3 『吾輩は猫である』の誕生
 4 ない腕を出してくれ
 5 やめたきは教師、やりたきは創作
 6 「木曜会」という極楽浄土
 7 「一夜」の連句的世界
 8 『オセロ』に斬り込む
 9 俳句的小説『草枕』の成功

第八章 「烈しい精神」の文学へ
 1 「オイラン憂ひ式」もいいが……
 2 「暗示」のリレー
 3 朝日入社と「文芸の哲学的基礎」
 4 時鳥厠半ばに出かねたり
 5 「彽徊趣味」から「推移趣味」へ
 6 「無意識の偽善者」の姉たち
 7 「囚はれる」三四郎
 8 運河のような小説――『それから』
 9 『門』の恋、その「うそ」
 10 修善寺の大患

第九章 「描いた功徳」が罪悪を清める
 1 博士号辞退問題
 2 道徳と芸術の一致――「文芸と道徳」
 3 「卑怯」の意味――『彼岸過迄』
 4 狂気ふたたび――『行人』の中断
 5 「罪」を書いて成仏――『心』
 6 「技巧」への囚われ――『道草』
 7 語り出す女たち――絶筆『明暗』
 8 「則天去私」と「泣いてもいいよ」

主要参考文献
あとがき
夏目漱石略年譜
人名・事項索引

著者プロフィール

佐々木 英昭  (ササキ ヒデアキ)  (著/文

*2016年10月現在 龍谷大学国際学部准教授

上記内容は本書刊行時のものです。