書店員向け情報 HELP
出版者情報
朱子学入門
- 書店発売日
- 2015年8月1日
- 登録日
- 2015年8月13日
- 最終更新日
- 2015年8月13日
目次
はじめに──私たちは自由にものを考えているか?
第一章 仏教なんてぶっとばせ──朱子学の位置
新儒教としての朱子学
「述べて作らず」
御用学問化と経書
仏教の魅力
朱子学登場前夜
道学と道統
「聖人学んで到るべし」
「心の欲する所に従いて矩を踰えず」
第二章 気のせいって何のせい?──朱子学の世界観
気とは何か?
陰 陽
気質・五行
有の世界観
あらゆるものは気でできている
気と生死
気と鬼神
祖先崇拝の問題
気と運命・個性
気質の変化
心の動きも気の作用
理気二元論
第三章 理屈っぽいのが玉に瑕──朱子学の世界認識
朱子学=理学
気の世界からの人間の逸脱
理とは何か?
個別性・多様性の原理と世界の均一感
人間における理=性
人はなぜ理を求めるのか?
「きちがひにならないため」
理の根拠
理が人を殺す
理批判の難しさ
朱熹の理批判
理よりも物を
高きを好む
心と理
性即理と心即理
第四章 たかが心、されど心──朱子学の最優先課題
狭義の心学・広義の心学
性と情
性善説と性即理
心は性情を統べる
工夫への意志としての心
心の紛擾をどう解決するか
心が心を観る?
心への迂回路
性へのアプローチ
意識の発動以前を意識的にコントロールする?
「涵養はすべからく敬を用いるべし」
第五章 まずは形から──朱子学の方法・その一「居敬」
初めての師
未発の存養
静 坐
湖南学の「已発の端倪察識」
湖南学との決別
未発已発を一貫する方法・敬
主一無適
聖人の心の状態としての敬
模倣と習慣化
整斉厳粛
外から内へ
小学と敬
居敬と格物窮理
第六章 世界は一枚のジグソーパズル──朱子学の方法・その二「格物窮理」
格物致知
格物=窮理
物を見ること=理を見ること
「致知は格物に在り」
格る・窮める・致す
一か百か
豁然貫通
世界は一枚のジグソーパズル
真理の探究?
格物窮理の現場
すべては心のために
格物窮理と居敬
終わらない道のり
朱熹と朱子学
第七章 ああ言えば、こう言う──朱熹と朱子学
偽学から体制教学へ
朱子学と科挙
朱熹と朱子学と朱子学批判
朱熹のバランス感覚
ああ言えば、こう言う
最愛の不肖の弟子の「気象」
気象よりも工夫
朱熹の用意した朱子学
朱子学から最も自由な朱熹
朱熹の用意した陽明学
第八章 心の外には何もない──朱子学と陽明学
竹の理を窮める
龍場の大悟
心の外に理などない
心即理と性即理
不善・工夫を語る余地
心が望めば
誠意・致知・格物
知行合一
道行く人はみな聖人
聖人にならなかった朱熹と聖人になった陽明
陽明と陽明学
陽明のバランス感覚
第九章 朱子学を学ぶと人柄が悪くなる?──日本の朱子学
朱子学への嫌悪感
「道学先生」像
おのれのための朱子学
朱子の直弟子になる
朱子学の土着化
日本の朱子学は本モノの朱子学か?
物読み坊主とエリート官僚
三年も喪に服するなんて
日本が中国だ
朱子学の有用性
武士道と朱子学
陽明学の有用性
日本の無思想と朱子学
第十章 朱子は君子か?──朱熹の人物像
困ったヤツ
宿命のライバル
永遠のアイドル
聖人と君子
聖人のことは不可知
儒教における人物評価
おわりに──世界の辺境で朱子学を問う
読書案内
引用原典一覧
索 引
上記内容は本書刊行時のものです。