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翻訳と文学 佐藤=ロスベアグ・ナナ(編集) - みすず書房
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翻訳と文学 (ホンヤクトブンガク)

文芸
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発行:みすず書房
四六判
重さ 390g
264ページ
定価 4,500円+税
ISBN
978-4-622-08987-2   COPY
ISBN 13
9784622089872   COPY
ISBN 10h
4-622-08987-4   COPY
ISBN 10
4622089874   COPY
出版者記号
622   COPY
Cコード
C1080  
1:教養 0:単行本 80:語学総記
出版社在庫情報
不明
初版年月日
2021年3月16日
書店発売日
登録日
2021年2月10日
最終更新日
2021年3月4日
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書評掲載情報

2021-12-25 東京新聞/中日新聞  朝刊
評者: 川崎賢子(文芸評論家)
2021-05-15 朝日新聞  朝刊
評者: 温又柔(小説家)
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紹介

池澤夏樹・坪井秀人・林圭介・佐藤美希・内山明子・邵丹・管啓次郎執筆。古典現代日本語訳からひらかれる文芸論の地平。20世紀モダニズム/ジャポニスムの時代ストラヴィンスキーと山田耕筰が、同期的にしかし逆方向で創作した〈和歌歌曲〉Waka-Lieder。翻訳版イラストを取り込み世界文学へリライティングしていく村上春樹的転回。世界文学全集の非西洋。探偵小説の移植と森下雨村。ヴォネガットSF受容の変遷。居ながらにして他者化されるアイヌ文学者の自己構築。東日本大震災後の気仙方言訳啄木あるいはロルカがまざまざと浮かび上がらせる詩の集合性・共同性。
「翻訳は再創造である。いわば一家をあげての長距離の移住。馬車に家財をすべて積んで大平原を進む。途中で失われるものも多いが新天地に着いたらそこで新しい繁栄の日々が始まる」(池澤夏樹)
「抒情詩が、歴史的状況を翻訳するのだ」(管啓次郎)
「文学と翻訳」は決してありきたりのテーマ設定でないどころか、文学において翻訳の探究の厚い蓄積がある日本で、これほどにも可能性に満ちている。刺戟的な全8篇。

目次

はしがき

編纂・翻訳・創作――文芸論の序説のためのメモ  池澤夏樹

ジャポニスム/モダニズムの交差点としての〈和歌歌曲〉──和歌翻訳そしてストラヴィンスキー、山田耕筰らの音楽創作  坪井秀人
はじめに──〈事件〉としての『春の祭典』
1 山田耕筰の〈融合芸術〉
2 山田耕筰『幽韻』
3 ストラヴィンスキー『三つの日本の抒情詩』
4 詩歌におけるジャポニスム
5 和歌歌曲(Waka-Lieder)とジャポニスム
おわりに──未来の亡命者たちと山田耕筰

五つの「ぼく」たち――村上春樹文学を世界文学に変える『図書館奇譚』  林圭介
はじめに
1 『図書館奇譚』の五種類のヴァージョン
2 三つのリライティングと二人のイラストレーター
3 短編の改稿と絵本への書きなおし
4 顔のない「ぼく」
5 顔のある「ぼく」
6 世界文学の「ぼく」へ
おわりに

「世界文学全集」の西洋と非西洋  佐藤美希
はじめに
1 外国文学選集の意図
2 二つの円本「世界文学全集」と非西洋文学の周縁化
3 1950年代の世界文学全集における非西洋
おわりに

『新青年』の文学的展開――森下雨村と「探偵小説」の翻訳  内山明子
はじめに
1 『新青年』と探偵小説
2 森下雨村の翻訳
3 文学探求の場としての『新青年』
おわりに

Welcome to the Monkey House――日本におけるカート・ヴォネガット文学の受容  邵丹
はじめに
1 60年代の黎明期――SFファンダム、共同体の形成
2 70年代の転換期――打ち寄せる「新しい波(ニューウェーブ)」、薄れゆく境界線
3 80年代以降の発展期――SFが豊かな文芸ジャンルへ
おわりに

証しの空文――鳩沢佐美夫と翻訳  佐藤=ロスべアグ・ナナ
はじめに
1 鳩沢佐美夫
2 「証しの空文」
3 「証しの空文」における翻訳
おわりに

詩、集合性、翻訳についてのノート  管啓次郎

編者あとがき

著者プロフィール

佐藤=ロスベアグ・ナナ  (サトウロスベアグナナ)  (編集

2007年、立命館大学大学院先端総合学術研究科博士課程修了(学術博士)。北京清華大学外国語学部講師、立命館大学衣笠総合研究機構ポストドクトラル研究員、イースト・アングリア大学University of East Anglia言語コミュニケーション学科講師を経て、2014年9月よりロンドン大学東洋アフリカ研究学院SOAS, University of London言語文化学部准教授。現在、言語文化学部学部長、翻訳研究所所長Chair of the SOAS Centre for Translation Studiesを務める。

上記内容は本書刊行時のものです。