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映画と黙示録 岡田温司(著/文) - みすず書房
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映画と黙示録 (エイガトモクシロク)

芸術
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発行:みすず書房
四六判
重さ 430g
336ページ
定価 4,000円+税
ISBN
978-4-622-08873-8   COPY
ISBN 13
9784622088738   COPY
ISBN 10h
4-622-08873-8   COPY
ISBN 10
4622088738   COPY
出版者記号
622   COPY
Cコード
C1074  
1:教養 0:単行本 74:演劇・映画
出版社在庫情報
不明
初版年月日
2019年12月19日
書店発売日
登録日
2019年10月25日
最終更新日
2019年12月16日
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書評掲載情報

2020-01-25 日本経済新聞  朝刊
評者: 北村匡平(映画研究者)
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紹介

〈もしもこの世界に終わりがあるとしたら、それはいつごろどんな風にやってくるのだろうか。それを克明かつ想像力豊かに記したのが、紀元後一世紀の末に書かれたとされる『ヨハネの黙示録』である。西洋においてこの本は、今日に至るまで、宗教はもとより、思想や芸術のみならず、政治や社会全般にいたるまで計り知れない影響力をもってきた。(…)神が死んだとされる現代においても、黙示録的な想像力がとりわけ映画において脈々と生きつづけているとするなら、それは、映画というメディウム――「霊媒」という意味もある――そのものが、一種の世俗化された「宗教」に他ならないからである。映画とは、儀礼と物語と美学の三つが出会う場なのだ。〉

核による人類滅亡、宇宙戦争、他者としての宇宙人(異星人)の表象、救われる者と救われない者、9・11という虚実の転倒と終末映画、そして、コンピューターやロボット、AIに支配される社会…。ホラー、パニック、アクション、戦争、SF、ミステリー、フィルム・ノワールなど、約250作を取り上げ、原典があらわすイメージ・思想と今日の私たちとの影響関係を解き明かす、西洋美術史・思想史家の面目躍如たる一冊。
「起こりうること」「間近に迫っていること」にとらわれて生きる私たち人間は、黙示録的な世界の鑑賞を欲しているのだろうか?

ブロム/カーティス/モース/ワトキンス/ロンム/ワイズ/ホークス/シーゲル/ベルイマン/マルケル/ゴダール/パゾリーニ/タルコフスキー/ベーラ/フライシャー/トランブル/ヴェンダース/ハネケ/キャメロン/ボイル/フォン・トリアー/バートン/レスター/マーフィー/カーペンター/ヒューズ兄弟/シャマラン/イニャリトゥ/ブロムカンプ/エドワーズ/ゴラック/ヴィルヌーヴ…

目次

序、あるいは世界に終わりは来るのか
第I章 核のアポカリプス
第II章 天使か悪魔か――エイリアンの正体
第III章 テイク・シェルター――現代のノアの箱舟
第IV章 9・11 ビフォー/アフター
第V章 終末を笑い飛ばせ――風刺とパロディ
第VI章 名監督たちのアポカリプス
おわりに

参考文献
フィルモグラフィー

著者プロフィール

岡田温司  (オカダアツシ)  (著/文

1954年生まれ。京都大学大学院博士課程修了。現在、京都大学大学院人間・環境学研究科教授。専門は西洋美術史・思想史。著書に、『もうひとつのルネサンス』(1994)、『ルネサンスの美人論』(1997)、『モランディとその時代』(以上、人文書院、2003/吉田秀和賞)、『ミメーシスを超えて』(勁草書房、2000)、『マグダラのマリア』(中公新書、2005)、『芸術(アルス)と生政治(ビオス)』(2006)、『フロイトのイタリア』(以上、平凡社、2008/読売文学賞)、『半透明の美学』(2010)『映画は絵画のように』(以上、岩波書店、2016)、『映画とキリスト』(2017)、『映画と黙示録』(以上、みすず書房、2019)など。

上記内容は本書刊行時のものです。