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工場日記 シモーヌ・ヴェイユ(著/文) - みすず書房
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工場日記 (コウジョウニッキ)

哲学・宗教
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発行:みすず書房
四六判
重さ 370g
264ページ
定価 4,200円+税
ISBN
978-4-622-08817-2   COPY
ISBN 13
9784622088172   COPY
ISBN 10h
4-622-08817-7   COPY
ISBN 10
4622088177   COPY
出版者記号
622   COPY
Cコード
C1010  
1:教養 0:単行本 10:哲学
出版社在庫情報
不明
初版年月日
2019年7月1日
書店発売日
登録日
2019年5月25日
最終更新日
2019年7月5日
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書評掲載情報

2019-12-15 毎日新聞  朝刊
評者: 堀江敏幸(作家)
2019-09-15 毎日新聞  朝刊
評者: 堀江敏幸(作家)
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紹介

1934年冬から翌年の夏まで、二度の失職と求職活動を挟みながら、25歳のヴェイユはアルストン、ルノーなど三つの工場で働いた。労働と労働者をつなぐ諸関係を深く知り、労働のうちに存する不幸と自由、尊厳の問題を考え抜くには、みずから女工の生活に飛び込む以外にない――赴任先のフランス中部のリセで教壇に立ちながら、週末ごとに炭坑夫や革命的労働組合主義者たちと交わるなかで選びとった結論だった。
生命を根こぎにする工場の苛酷な労働の中に、全宇宙の実在性を身体で実感する日々。それ以前にかたちづくられた思考に現実世界のなかで確かな足場が与えられてゆく。機械と人間、労働と労働者、技術と文明…「死ぬまで消えない奴隷の刻印」と引き替えにのこされた、稀有な記録。

目次

凡例

工場日記
  工場日記
  断片

解説  佐藤紀子
工場の火花に照らされて――『工場日記』をめぐる追加考察  冨原眞弓

著者プロフィール

シモーヌ・ヴェイユ  (シモーヌヴェイユ)  (著/文

1909-1943。フランスの思想家。パリのユダヤ系中流家庭に生まれる。アンリ四世校でアランに師事し、パリ高等師範学校を卒業後、哲学教師として各地のリセで教鞭を執る。1934-35年、未熟練女工として工場で働き、労働者の不幸を体験。1936年、義勇軍兵士としてスペイン内戦こ参加する。1940年、ナチスのパリ占拠後マルセイユに移住し、古代ギリシア思想、キリスト教、カタリ派、道教、インドやエジプトなどの諸宗教、世界各地の民間伝承について思索した。1942年5月、両親とともに兄アンドレの待つニューヨークに亡命。11月、単身ロンドンに赴き、自由フランス軍の対独レジスタンス運動に加わる。1943年、ロンドン郊外のサナトリウムで死去。死後、アルべール・カミュによって12冊の著作がガリマール社のエスポワール選書から出版された。1988年より、同社『シモーヌ・ヴェーユ全集』全16巻刊行中。

冨原眞弓  (トミハラマユミ)  (翻訳

1954年生。パリ・ソルボンヌ大学大学院修了、哲学博士。聖心女子大学哲学科教授。著書に『シモーヌ・ヴェイユ 力の寓話』(青土社、2000)、『シモーヌ・ヴェイユ』(岩波書店、2002)、『トーヴェ・ヤンソンとガルムの世界』(青土社、2009)ほか。訳書に『中世思想原典集成〈15〉女性の神秘家』(監修、共訳、平凡社、2002)、ルクレール『キリスト教神秘思想史〈2〉中世の霊性』、コニェ『キリスト教神秘思想史〈3〉近代の霊性』(以上、共訳、平凡社、1997、98)、ヴェイユ『カイエ3』『カイエ4』『ギリシアの泉』『ヴェイユの言葉』『シモーヌ・ヴェイユ選集 I 初期論集:哲学修業』『シモーヌ・ヴェイユ選集 II 中期論集:労働・革命』『シモーヌ・ヴェイユ選集 III 後期論集:霊性・文明論』『工場日記』(以上、みすず書房、1992、95、98、2003、12、13、19)、『自由と社会的抑圧』『根をもつこと 上・下』(以上、岩波文庫、2005、10)、ヤンソン『トーベ・ヤンソン・コレクション』(全8巻)『島暮らしの記録』『旅のスケッチ』(以上、筑摩書房、1995-98、99、2014)ほか。

佐藤紀子  (サトウノリコ)  (解説

1973年生まれ。2007年、聖心女子大学大学院人文学専攻博士後期課程修了。文学博士。國學院大學教育開発推進機構助教(フランス哲学)。訳書 アーレント『反ユダヤ主義――ユダヤ論集 1』(共訳、みすず書房、2013)。

上記内容は本書刊行時のものです。