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測りすぎ ジェリー・Z.ミュラー(著/文) - みすず書房
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測りすぎ なぜパフォーマンス評価は失敗するのか?

発行:みすず書房
四六判
重さ 315g
232ページ
定価 3,000円+税
ISBN
9784622087939
Cコード
C0033
一般 単行本 経済・財政・統計
出版社在庫情報
不明
初版年月日
2019年4月26日
書店発売日
登録日
2019年2月13日
最終更新日
2019年4月22日
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書評掲載情報

2019-06-22 日本経済新聞  朝刊

紹介

多くの人が漠然と感じているのは、業績評価が問題の本質を外れ、文脈を奪い、人間による判断の微妙さを軽視して、システムのメカニズムを知っている者だけの利益になっている、ということだ。本書は、この傾向がどこから来るのか、なぜこの傾向が非生産的なのか、なぜわれわれがそれを学ばないのか、をはっきりと説明している。…あらゆる管理職が読むべき本。
ティム・ハーフォード(エコノミスト。『まっとうな経済学』)

「測定基準の改竄はあらゆる分野で起きている。警察で、小中学校や高等教育機関で、医療業界で、非営利組織で、もちろんビジネスでも。…世の中には、測定できるものがある。測定するに値するものもある。だが測定できるものが必ずしも測定に値するものだとは限らない。測定のコストは、そのメリットよりも大きくなるかもしれない。測定されるものは、実際に知りたいこととはなんの関係もないかもしれない。本当に注力するべきことから労力を奪ってしまうかもしれない。そして測定は、ゆがんだ知識を提供するかもしれない――確実に見えるが、実際には不正な知識を」(はじめに)
パフォーマンス測定への固執が機能不全に陥る原因と、数値測定の健全な使用方法を明示。巻末にはチェックリストを付す。

目次

はじめに

Part I 議論
1 簡単な要旨
2 繰り返す欠陥
一番簡単に測定できるものしか測定しない/成果ではなくインプットを測定する/標準化によって情報の質を落とす/上澄みすくいによる改竄/基準を下げることで数字を改善する/データを抜いたり、ゆがめたりして数字を改善する/不正行為

Part II 背景
3 測定および能力給の成り立ち
能力給の起源の一部/実績を測定する──テイラー主義/管理主義と測定
4 なぜ測定基準がこれほど人気になったのか
判断への不信感/専門職批判と選択の神聖化/コスト病/組織の複雑さの中でのリーダーシップ/その抗いがたい魅力
5 プリンシパル、エージェント、動機づけ
ニュー・パブリック・マネジメント/外的報酬と内的報酬
6 哲学的批判
合理主義者の幻想/科学主義/ケドゥリーによるサッチャー批判/説明責任の急速な前進

Part III あらゆるものの誤測定?――ケーススタディ
7 大学
測定基準を引き上げる──誰もが大学へ行くべきだ/勝者の数を増やせば、勝利の価値が低くなる/低い基準と増える測定/大学の実績を測定しろというプレッシャー/ランキングの激しい競争/学術的生産性を測定する/ランキングの価値と限界/大学を格付けする──スコアカード/測定基準からのメッセージ──大学は金を稼げるようになるところだ
8 学校
問題と、解決策と言われるもの/意図せぬ影響/データを倍増させる/能力給/決してなくならない「学力格差」/格差解消への取り組みの代償
9 医療
コスト抑制への経済的後押し/アメリカの医療制度を格付けする/解決策としての測定基準/成功の三つの物語/これらの成功から導き出される結論は?/より大局的な視点──測定基準、能力給、ランキング、成績表/テストケース──再入院を減らす/バランスシート
10 警察
11 軍
12 ビジネスと金融
能力給がうまくいくときと、いかないとき/金融危機/短期主義/その他の機能不全
13 慈善事業と対外援助
変革的vs測定可能
補説
14 透明性が実績の敵になるとき――政治、外交、防諜、結婚
親密さ/政治と政府/外交と諜報活動

Part IV 結論
15 意図せぬ、だが予測可能な悪影響
測定されるものに労力を割くことで、目標がずれる/短期主義の促進/従業員の時間にかかるコスト/効用の逓減/規則の滝/運に報酬を与える/リスクを取る勇気の阻害/イノベーションの阻害/協力と共通の目標の阻害/仕事の劣化/生産性のコスト
16 いつどうやって測定基準を用いるべきか――チェックリスト

謝辞

索引
原注

著者プロフィール

ジェリー・Z.ミュラー  (ジェリーミュラー)  (著/文

アメリカ・カトリック大学歴史学部教授。専門は近代ヨーロッパの知性史、資本主義の歴史。『ウォール・ストリート・ジャーナル』紙や『フォーリン・アフェアーズ』誌などへの寄稿も多数。著書 『資本主義の思想史――市場をめぐる近代ヨーロッパ300年の知の系譜』(東洋経済新報社、2018年)『測りすぎ――なぜパフォーマンス評価は失敗するのか?』(みすず書房、2019); Adam Smith in His Time and Ours (Princeton University Press, 1995); Capitalism and the Jews (Princeton University Press, 2010)ほか。

松本裕  (マツモトユウ)  (翻訳

翻訳者。訳書 マハジャン『アフリカ 動きだす9億人市場』(2009、英治出版)ウッドマン『フェアトレードのおかしな真実――僕は本当に良いビジネスを探す旅に出た』(2013、英治出版)ディートン『大脱出――健康、お金、格差の起原』(2014、みすず書房)外山健太郎『テクノロジーは貧困を救わない』(2016、みすず書房)トンプソン『どうしても欲しい!――美術品蒐集家たちの執念とあやまちに関する研究』(河出書房新社、2017)レヴィンソン『例外時代――高度成長はいかに特殊であったのか』(みすず書房、2017)バーチ『ビットコインはチグリス川を漂う――マネーテクノロジーの未来史』(みすず書房、2018)ブラウン『カミングアウト――LGBTの社員とその同僚に贈るメッセージ 』(英治出版、2018)コリンガム『大英帝国は大食らい――イギリスとその帝国による植民地経営は、いかにして世界の食事をつくりあげたか 』(河出書房新社、2019)ミュラー『測りすぎ――なぜパフォーマンス評価は失敗するのか?』(みすず書房、2019)ほか。

上記内容は本書刊行時のものです。