版元ドットコム

探せる、使える、本の情報

文芸 新書 社会一般 資格・試験 ビジネス スポーツ・健康 趣味・実用 ゲーム 芸能・タレント テレビ・映画化 芸術 哲学・宗教 歴史・地理 社会科学 教育 自然科学 医学 工業・工学 コンピュータ 語学・辞事典 学参 児童図書 ヤングアダルト 全集 文庫 コミック文庫 コミックス(欠番扱) コミックス(雑誌扱) コミックス(書籍) コミックス(廉価版) ムック 雑誌 増刊 別冊
思想としての〈共和国〉  [増補新版] レジス・ドゥブレ(著/文) - みすず書房
..
【利用不可】

思想としての〈共和国〉  [増補新版] (シソウトシテノキョウワコク) 日本のデモクラシーのために (ニホンノデモクラシーノタメニ)

社会科学
このエントリーをはてなブックマークに追加
発行:みすず書房
四六判
360ページ
定価 4,200円+税
ISBN
978-4-622-07998-9   COPY
ISBN 13
9784622079989   COPY
ISBN 10h
4-622-07998-4   COPY
ISBN 10
4622079984   COPY
出版者記号
622   COPY
Cコード
C1031  
1:教養 0:単行本 31:政治-含む国防軍事
出版社在庫情報
不明
書店発売日
登録日
2016年4月13日
最終更新日
2016年6月16日
このエントリーをはてなブックマークに追加

紹介

「日本国憲法の根底にあるのは実は「市民的公共権力による自由」を追求する共和国の精神なのであり、にもかかわらずその解釈と運用は、初発の美濃部憲法学のときからしてすでにそこからの逸脱であり、「国家からの自由」への横滑りであった…」(「あとがき」)

安全保障関連法が施行されたなか、旧版で集い、市民社会と法思想を論じた著者は、再び日本の民主主義を問い直すために結集した。主権は、われわれ国民にある、近代国家を否定する相手と闘い、壊れゆく日本社会を救う手立てを考えなければならない、と。
フランスの〈共和国〉思想から何を学び、日本のデモクラシーにどう活かすのか。そして、日本社会の独自性を問い、いかに問題提起をなすべきかを論ずる。
法、社会、政治、思想…いまこそ、日本の民主主義をあらためて問わねばならない。
「すべては、人民をつくる政治的結合からはじまる」(水林章)、「比較憲法史論の視座転換と視野拡大」(水林彪)、「水林彪論稿に寄せて」(樋口陽一)、「「増補新版」のためのあとがき」(水林章)、以上四稿が増補に際する新稿、計70頁。

目次

すべては、人民をつくる政治的結合からはじまる――「増補新版」のための導入にかえて  水林章

   *

あなたはデモクラットか、それとも共和主義者か  R・ドゥブレ(水林章訳)

現代世界に直面するメディオローグ――レジス・ドゥブレとの対話  R・ドゥブレ、三浦信孝

フランス共和国の孤独――十八世紀が照らし出す現代  水林章

新しい〈ユマニテ=人文学的教養〉のために――グローバリゼーションと来るべき教育  水林章

共和国の精神について〔鼎談〕  樋口陽一、三浦信孝、水林章
(鼎談を終えて 樋口陽一)

後記 I 三浦信孝
後記 II 水林章
読書案内

   *

[増補]比較憲法史論の視座転換と視野拡大――ドゥブレ論文の深化と発展のための一つの試み  水林彪

[増補]水林彪論稿に寄せて  樋口陽一

「増補新版」のためのあとがき  水林章

著者プロフィール

レジス・ドゥブレ  (レジス ドゥブレ)  (著/文

1940年パリ生まれ。作家・思想家。1960年代にカストロのキューバ革命に共鳴、チェ・ゲバラとゲリラ活動に参加、『革命の中の革命』(晶文社 1967)を刊行、20代で神話的存在となる。70年代初めにフランスに帰国し、左翼連合に貢献。80年代にはミッテラン大統領の外交顧問をつとめ、代表的左翼知識人として活躍、数多くの小説・エッセイを発表する。その後ミッテランと袂を分かちメディア化する権力を批判、近年は宗教についての考察を深めている。著書に『メディオロジー宣言』(レジス・ドブレ著作選1、NTT出版 1999)、『一般メディオロジー講義』(レジス・ドブレ著作選3、NTT出版 2001)、『屈服しないこと』(ジャン・ジーグラーとの共著、《リキエスタ》の会 2001)、『娘と話す 国家のしくみってなに?』(現代企画室 2002)、『思想としての〈共和国〉[増補新版]』(樋口陽一・三浦信孝・水林章・水林彪との共著、みすず書房 2016)ほか。

樋口陽一  (ヒグチヨウイチ)  (著/文

1934年、仙台市生まれ。憲法学。東北大学・東京大学・パリ第2大学・パリ第5大学・社会科学高等研究院(EHESS)・フリブール大学(スイス)・上智大学・早稲田大学で教授、客員教授を歴任。その間、1981年に国際憲法学会創設委員となり、現在、同学会名誉会長。近年の著書に『近代国民国家の憲法構造』(東京大学出版会 1994)、『いま、憲法は「時代遅れ」か』(平凡社 2011)、『憲法 近代知の復権へ』(同 2013)、『加藤周一と丸山眞男』(同 2014)、『国法学[補訂版]』(有斐閣 2007)、『憲法という作為』(岩波書店 2009)、『「日本国憲法」まっとうに議論するために[改訂新版]』(みすず書房 2015)、『思想としての〈共和国〉[増補新版]』(共著、みすず書房 2016)ほか。

三浦信孝  (ミウラノブタカ)  (著/文

1945年盛岡市生まれ。中央大学名誉教授。専門は仏語仏文学、フランス文化社会論。著書に『現代フランスを読む』(大修館書店 2002)、共著に『〈共和国〉はグローバル化を超えられるか』(平凡社 2009)、『思想としての〈共和国〉[増補新版]』(みすず書房 2016)、編著に『多言語主義とは何か』(藤原書店 1997)、『普遍性か差異か』(同 2001)、『来るべき〈民主主義〉』(同 2003)、『自由論の討議空間――フランス・リベラリズムの系譜』(勁草書房 2010)ほか。

水林章  (ミズバヤシアキラ)  (著/文

1951年山形県生まれ。東京大学大学院人文科学研究科博士課程修了。パリ高等師範学校ENS-Ulm入学。パリ第7大学テクストと資料の科学科博士課程修了。第三期課程博士。博士(学術)。現在、上智大学教授。専攻は17-19世紀前半のフランス文学・思想。著書に『幸福への意志――〈文明化〉のエクリチュール』(みすず書房 1994)、『公衆の誕生、文学の出現――ルソー的経験と現代』(同 2003)、『『カンディード』〈戦争〉を前にした青年』(同 2005)、『モーツァルト《フィガロの結婚》読解――暗闇のなかの共和国』(同 2007)、『思想としての〈共和国〉[増補新版]』(共著、みすず書房 2016)ほか。訳書にJ-M・アポストリデス『機械としての王』(同 1996)、D・ペナック『学校の悲しみ』(同 2009)ほか。

水林彪  (ミズバヤシタケシ)  (著/文

1947年山形県生まれ。東京都立大学名誉教授、早稲田大学特任教授。専門は日本法制史。著書に、『封建制の再編と日本的社会の確立[日本通史 II 近世]』(山川出版社 1987)、『記紀神話と王権の祭り』(岩波書店 1991、新訂版 2001)、『天皇制史論――本質・起源・展開』(岩波書店 2006)、『国制と法の歴史理論――比較文明史の歴史像』(創文社 2010)、『思想としての〈共和国〉[増補新版]』(共著、みすず書房 2016)ほか。

上記内容は本書刊行時のものです。