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拝啓 市長さま、こんな図書館をつくりましょう アントネッラ・アンニョリ(著) - みすず書房
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拝啓 市長さま、こんな図書館をつくりましょう (ハイケイシチョウサマコンナトショカンヲツクリマショウ)

社会一般
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発行:みすず書房
四六判
280ページ
定価 2,800円+税
ISBN
978-4-622-07937-8   COPY
ISBN 13
9784622079378   COPY
ISBN 10h
4-622-07937-2   COPY
ISBN 10
4622079372   COPY
出版者記号
622   COPY
Cコード
C0000  
0:一般 0:単行本 00:総記
出版社在庫情報
不明
書店発売日
登録日
2016年2月25日
最終更新日
2016年4月15日
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書評掲載情報

2016-05-29 日本経済新聞  朝刊
評者: 長谷川一(明治学院大学教授)
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紹介

本だけでなく映画や音楽、ゲームなど多彩な文化との出会いや交流をはぐくむ町の「文化的エンジン」。老若男女、見ず知らずの人が混ざり合い、ときに会話や議論の場が生まれるような「民主主義のゆりかご」。インターネットを無料で利用でき、生活に必要な情報や公共サービスが受けられる「地域のサービスセンター」。少子高齢化、失業、不登校など〈孤立〉が課題となる社会における「人の居場所」――公共図書館だからこそ担いうる社会的役割をいまこそ再発見し、市民活動の核になるような、私たちの時代の図書館をつくっていこう。
運営方法、企画、建物、内装etc. 世界のユニークな参考例を取り上げながら、これからの図書館に必要な発想を示していく。
多目的で開かれた「知の広場」としての図書館像を提案しつづけてきた著者による、新しい図書館論第2弾。

「私たちには今後ますます図書館が必要となるが、もちろんそれは新しいコンセプトの図書館でなければならないのである。半世紀後の2066年には、iPadはすでに忘れ去られて久しいだろう(あるいは、洗濯機のような日常品として「吸収」されているだろう)が、図書館は今よりずっと必要とされ、図書館員の需要も増していると私は確信する」
(第3章「私がほしい図書館」より)

目次

拝啓、市長さま

〈第 I 部 拝啓 市長さま、こんな図書館をつくりましょう〉
 はじめに
第1章 共有財産としての図書館
  みんなの図書館? それともみんなのGoogle?
  Googleに向きあうパロマー氏
  Facebook, Twitter, Wikipedia
  学校、図書館、アンニョロッティ
  図書館と寛容
  図書館と経済危機

第2章 レンガ、書架、電子書籍
  お金がない!
  すべてのサービスが揃う屋根のある広場
  建物について
  計画
  市民とともに図書館を創る

〈第 II 部 新しい「知の広場」〉
 はじめに
第3章 私がほしい図書館
  未来はわれらのもの
  永続する機関としての図書館
  社交場としての図書館
  平等の場としての図書館
  文化経済学における図書館
  ライダーは本を読まない?
  市民を参加させる
  新しい「知の広場」
   一つの場所に多数のサービスを

第4章 「みんなの図書館」のつくり方 
  ヤリッパナ市図書館
  拝啓 図書館員さま、建築家さま、市役所整備係さま
  防音設備
  空間の利用法
  運営について
  空間と人
  ネジとボルト
  海外での5つの事例
   1 アルメレ図書館――書店のような図書館
   2 デルフト――創造力がつまった図書館
   3 パリ――やる気溢れる若い職員がいる図書館
   4 明治大学図書館和泉図書館――地域に開かれた図書館
   5 武雄市図書館――図書館と書店の共存は可能か?

〈第 III 部 子どものための図書館(0歳から13歳まで)〉
  「子ども」が存在しなかった頃
  今日の子どものための図書館
  早すぎることは決してない(0歳から5歳)
  注文の多い小さな客(6歳から13歳)
  ヤングアダルト
  大人
  計画

拝啓  市長さま

補遺 アントネッラさんに訊いてみよう!(シブヤ大学の授業における学生からの質問への回答)
謝辞
訳者あとがき
参考文献

著者プロフィール

アントネッラ・アンニョリ  (アントネッラ アンニョリ)  (

1952年セルヴァ・ディ・カドーレ生まれ。図書館アドバイザー。1977年ヴェネツィアにスピネア図書館を開館させ、2000年まで館長を務める。2001年から2008年まで、学術部長としてペーザロの新図書館〈サン・ジョヴァンニ〉の計画・実現にたずさわる。パブリック・スペースの環境作りから公共サービス、司書教育に関するアドバイザーとして、ボローニャ〈サラ・ボルサ〉、フィレンツェ〈オブラーテ〉などさまざまな図書館と協働、ロンドンの〈アイデア・ストア〉では子ども部門を担当。2017年よりレッチェ市長補佐官(文化政策担当)として、図書館を基点とした町づくりに尽力している。著書に『知の広場――図書館と自由』(ラテルツァ、2009年/邦訳みすず書房、2011年)『拝啓 市長さま、こんな図書館をつくりましょう』(ビブリオグラフィカ、2011年・2014年/邦訳みすず書房、2016年)。図書館ジャーナル『今日の図書館(Biblioteca Oggi)』をはじめ、日刊紙『マニフェスト』『レプッブリカ』へも数多く寄稿している。

萱野有美  (カヤノユウミ)  (

1975年千葉県生まれ。東京外国語大学外国語学部欧米第二課程(イタリア語)卒業。京都大学大学院人間・環境学研究科修士課程修了。訳書に、ムナーリ『ファンタジア』(2006)『デザインとヴィジュアル・コミュニケーション』(2006)『モノからモノが生まれる』(2007)『芸術家とデザイナー』(2008)、アンニョリ『知の広場――図書館と自由』(2011)『拝啓 市長さま、こんな図書館をつくりましょう』(2016)、ギッリ『写真講義』(2014、以上みすず書房)など。

上記内容は本書刊行時のものです。