...
書店員向け情報 HELP
出版者情報
ドラゴンは踊れない
発行:みすず書房
縦20mm
357ページ
価格情報なし
- 初版年月日
- 2009年2月
- 登録日
- 2015年8月20日
- 最終更新日
- 2015年8月20日
書評掲載情報
2009-08-16 |
毎日新聞
評者: 富山太佳夫(英文学者) |
2009-04-19 |
読売新聞
評者: 小野正嗣(作家) |
MORE | |
LESS |
紹介
カリブ海はトリニダード・トバゴの首都ポート・オブ・スペインの東に、スラム街ラヴェンティルはある。流れてきたごろつきども、哀しくもたくましい女たちがごった煮のように暮らす場所。ヤードに流れるカリプソのメロディー、そしてスティールパンの響き。定職ももたず、ひとりの部屋で、オルドリックは年に一度のカーニヴァルで自身が纒う壮麗なドラゴンの衣装をつくって一年のほかの日を過ごしている。ドラゴンにデビル、先住民、奴隷、アフリカの神々や伝説の英雄たち…祝祭の日にマスカレードのキャラクターを演じることは、それらを思い出すこと、伝えること、魂を吹き込むこと、そして、その力を自分たちのものにすること。祖先から受け継がれてきた奴隷制時代の記憶が呼びさまされる。自分たちのルーツを解釈し再演し、抵抗の声をあげよ!ところが、最近なにかが違う。外国資本の大企業に飼い慣らされたスティールバンド、抵抗の精神という根を引っこ抜かれたカーニヴァル!?オルドリックとスラムのボス、フィッシュアイの破滅的な抵抗が始まる。そして、17歳のシルヴィアとのせつない繋がり…。"語りの天才"ラヴレイスの、スピードとリズムに溢れた代表作。
上記内容は本書刊行時のものです。