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ついに見えたブラックホール
地球サイズの望遠鏡がつかんだ謎
- 初版年月日
- 2020年7月30日
- 書店発売日
- 2020年7月29日
- 登録日
- 2020年4月22日
- 最終更新日
- 2020年7月15日
紹介
昨年春、天文の一大ニュース「ブラックホールシャドウの撮影成功」が世界を駆け巡った。1916年のブラックホールの予測から百年あまり、ついにブラックホールの存在が確認されたのだ。
本書は、今回の発表に立ち会った人気天文学者:谷口教授による、その成果とこれからを楽しむための解説本。
重力で時空をゆがめるブラックホール。そもそもどんな天体かといった基礎知識から、戦場で発見された歴史、今回の大きな役割を果たした地球サイズのイベントホライズン望遠鏡の取り組みや技術、さらには残された謎にいたるまでを軽快な口調で説明。近年の研究も織り交ぜ、ニュースのその先にも触れることができる。また、今後の発表が待たれる天体についても見どころを紹介。
大発見の理由がわかるだけでなく、これからの天文ニュースも待ち遠しくなる一冊。
目次
はじめに(超大質量ブラックホールが見えた!)
第1章 ブラックホール
ブラックホール予想
戦場のブラックホール
とまどう光子
第2章 ブラックホール・シャドウ
ブラックホール周辺の時空
逃げられない光子
ブラックホールを取り囲むもの
ブラックホール・シャドウ
ブラックホールを影で見る
第3章 電波銀河 M87
何を観測すればよいのか?
おとめ座銀河団
電波銀河M87の中心に潜むモンスター
第4章 イベント・ホライズン望遠鏡(EHT)
イベント・ホライズン望遠鏡あらわる
EHTが見たもの
超大質量ブラックホールの質量を決める
EHT観測の科学的意義
第5章 残された謎
なぜ電波ジェットは見えなかったのか?
電波ジェットの正体
不思議な電波ジェット
ペア・プラズマの謎
三本ジェットの謎
第6章 これから先のこと
さらなるデータがある
いて座 A*
楕円銀河 NGC 5128
クエーサー OJ 287
楕円銀河 NGC 1052
クエーサー 3C 279
第7章 超大質量ブラックホールは一個じゃない?
銀河の中心に超大質量ブラックホールは何個あるのか?
歳差運動するジェット
超巨大BHは一個じゃない?
銀河の多重合体
クェーサーに住む日
セイファート銀河の秘密
合体統一モデル
M87の場合
第8章 EHTの行方
EHTの課題
短い波長で見る
可視光‐赤外線VLBIなら何が見えるか?
スペースVLBI
スペースEHTへ
あとがき
附 録
ブラックホールの世界
活動銀河中心核(AGN)
超長基線電波干渉計(VLBI)
スパースモデリング
電波ジェットで観測される超光速運動
可視光‐赤外線VLBIなら何が見えるか
参考図書
索 引
上記内容は本書刊行時のものです。