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対抗言論 反ヘイトのための交差路 1号 杉田 俊介(編) - 法政大学出版局
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対抗言論 反ヘイトのための交差路 1号 (テイコウゲンロンハンヘイトノタメノコウサロイチゴウ) ヘイトの時代に対抗する (ヘイトノジダイニタイコウスル)

社会科学
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A5判
346ページ
並製
価格 1,800円+税
ISBN
978-4-588-61611-2   COPY
ISBN 13
9784588616112   COPY
ISBN 10h
4-588-61611-0   COPY
ISBN 10
4588616110   COPY
出版者記号
588   COPY
Cコード
C0336  
0:一般 3:全集・双書 36:社会
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2019年12月23日
書店発売日
登録日
2019年11月6日
最終更新日
2019年12月20日
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書評掲載情報

2020-02-18 朝日新聞  夕刊  2020年2月18日
評者: 宮田裕介
2020-01-29 沖縄タイムス  2020年1月29日付
2020-01-23 東京新聞/中日新聞  夕刊  2020年1月23日付
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紹介

私たちはいま、ヘイトの時代を生きている。外国人・移民に対するレイシズム、歴史の改竄、性差別、障害者・生活保護受給者・非正規労働者への差別などが複雑に絡み合い、すべてが「自己責任」で揉み消されてゆく殺伐たる社会で、私たちはどうすれば隣人への優しさや知性を取り戻せるのか。分断統治をこえて、一人ひとりが自己解放の言葉をつむぐ努力の一歩として、この雑誌は始まる。年1号刊行予定。

目次

〈座談会〉日本のヘイト社会にいかに対抗しうるのか 【中沢けい+川村湊+杉田俊介+櫻井信栄】

《特集①》日本のマジョリティはいかにしてヘイトに向き合えるのか

〈われわれ〉のハザードマップを更新する──誰が「誰がネットで排外主義者になるのか」と問うのか 【倉橋耕平】

あらゆる表現はプロパガンダなのか?──汎プロパガンダ的認識の世界のなかで 【藤田直哉】

〈小説〉二〇一三年 【櫻井信栄】

分断統治に「加担しない」ために──星野智幸氏インタビュー 【聞き手】杉田俊介

被差別者の自己テロル──檀廬影『僕という容れ物』論 【赤井浩太】

「ネオリベ国家ニッポン」に抗して──テロ・ヘイト・ポピュリズムの現在 【浜崎洋介】

差別の哲学について 【堀田義太郎】

〈紀行文〉アジアの細道──バンコク、チェンマイ、ハノイ、ホーチミン市 【藤原侑貴】

《特集②》歴史認識とヘイト────排外主義なき日本は可能か

歪んだ眼鏡を取り換えろ──「嫌韓」の歴史的起源を考える 【加藤直樹】

戦後史の中の「押しつけ憲法論」──そこに見られる民主主義の危うさ 【賀茂道子】

朝鮮人から見える沖縄の加害とその克服の歴史 【呉世宗】

われわれの憎悪とは──「一四〇字の世界」によるカタストロフィと沈黙のパンデミック 【石原真衣】

アイヌのこと、人間のこと、ほんの少しだけ 【川口好美】

ヘイト・スピーチの論理構造──真珠湾とヒロシマ、加害者と被害者のあいだで 【秋葉忠利】

「だったらあんたが書いてくれ」と言わないために 【康潤伊】

《特集③》移民・難民/女性/LGBT────共にあることの可能性

不寛容の泥沼から解放されるために──雨宮処凜氏インタビュー 【聞き手】杉田俊介

フェミニズムと「ヘイト男性」を結ぶ──「生きづらさを生き延びるための思想」に向けて 【貴戸理恵】

黄色いベスト運動──あるいは二一世紀における多数派の民衆と政治 【大中一彌】

収容所なき社会と移民・難民の主体性 【高橋若木】

やわらかな「棘」と、「正しさ」の震え 【温又柔】

LGBTと日本のマジョリティ──遠藤まめた氏インタビュー 【聞き手】杉田俊介

NOT ALONE CAFE TOKYOの実践から──ヘイトでなく安全な場を 【生島嗣+植田祐介+潟見陽+ルーアン】

反ヘイトを考えるためのブックリスト42 【本誌編集委員&スタッフ+ヘイトスピーチと排外主義に加担しない出版関係者の会】

執筆者紹介/クラウドファンディングの御礼とご報告

著者プロフィール

杉田 俊介  (スギタ シュンスケ)  (

一九七五年神奈川生。批評家。『宮崎駿論』(NHKブックス)、『ジョジョ論』『戦争と虚構』(作品社)、『長渕剛論』(毎日新聞出版)、『無能力批評』(大月書店)、『非モテの品格』(集英社新書)、『安彦良和の戦争と平和』(中公新書ラクレ)ほか。

櫻井 信栄  (サクライ ノブヒデ)  (

一九七四年神奈川生。日本文学研究者、日本語教師、韓国語翻訳者。小説「吃音小説」(『三田文学』一九九九年冬季号)、共著『在日コリアン文学と祖国』(建国大学校アジア・ディアスポラ研究所)、論文「金鶴泳文学と民族差別について」(『日本文化学報』64)ほか。

川村 湊  (カワムラ ミナト)  (編集協力

一九五一年、北海道生。文芸批評家。法政大学名誉教授。著書『異郷の昭和文学』(岩波新書)、『戦争の谺』(白水社)、『韓国・朝鮮・在日を読む』『震災・原発文学論』『ハポネス移民村物語』(インパクト出版会)、『川村湊自撰集』全五巻(作品社)ほか。

追記

■執筆者
中沢けい(ナカザワ ケイ)
一九五九年神奈川生。七八年、小説『海を感じる時』で群像新人文学賞受賞。八五年、『水平線上にて』で野間文芸新人賞受賞。法政大学文学部教授。『楽隊のうさぎ』(新潮文庫)、『女ともだち』(講談社文芸文庫)、『アンチヘイト・ダイアローグ』(人文書院)ほか。

倉橋耕平(クラハシ コウヘイ)
一九八二年生。関西大学大学院社会学研究科博士後期課程修了。博士(社会学)。立命館大学ほか非常勤講師。社会学・メディア文化論・ジェンダー論。『歴史修正主義とサブカルチャー』(青弓社)、共著『歪む社会』(論創社)、『ネット右翼とは何か』(青弓社)。

藤田直哉(フジタ ナオヤ)
一九八三年札幌生。批評家。日本映画大学専任講師。『虚構内存在』『シン・ゴジラ論』(作品社)、『新世紀ゾンビ論』(筑摩書房)、『娯楽としての炎上』(南雲堂)、編著『ららほら』(響文社)、共編著『地域アート』(堀之内出版)ほか。

星野智幸(ホシノ トモユキ)
一九六五年生。小説家。九七年『最後の吐息』でデビュー。『だまされ屋さん』を読売新聞夕刊にて連載中(2019年現在)。『焰』『俺俺』(新潮社)、『呪文』(河出書房新社)、『夜は終わらない』(講談社)、四巻本の自選作品集『星野智幸コレクション』(人文書院)ほか。

赤井浩太(アカイ コウタ)
一九九三年東京生。批評家。批評集団「大失敗」所属。「日本語ラップfeat.平岡正明」(第二回すばるクリティーク賞)、「谷川雁の天啓詩」(『すばる』二〇一九年九月号)。

浜崎洋介(ハマサキ ヨウスケ)
一九七八年生。東京工業大学大学院博士課程修了。文芸批評家。『表現者クライテリオン』編集委員。日本大学非常勤講師。『反戦後論』(文藝春秋)、『福田恆存 思想の〈かたち〉』(新曜社)、共著『アフター・モダニティ──近代日本の思想と批評』(北樹出版)ほか。

堀田義太郎(ホッタ ヨシタロウ)
一九七四年生。東京理科大学講師。共訳D・ヘルマン『差別はいつ悪質になるのか』(法政大学出版局)、論文「何が差別を悪くするのか」(『倫理学年報』59号)、「ベンジャミン・アイデルソン『差別とディスリスペクト』の紹介と検討」(『女性・戦争・人権』18号、近刊)ほか。

藤原侑貴(フジワラ ユウキ)
一九八九年東京生。作家。法政大学大学院人文科学研究科日本文学専攻修士課程修了。小説「通りゃんせ」(第三〇回織田作之助青春賞)、「帰郷」(第三二回日大文芸賞佳作受賞)。

加藤直樹(カトウ ナオキ)
一九六七年東京生。出版社勤務を経てフリーランスに。『九月、東京の路上で──1923年関東大震災ジェノサイドの残響』『TRICK──トリック 「朝鮮人虐殺」をなかったことにしたい人たち』(ころから)、『謀叛の児──宮崎滔天の「世界革命」』(河出書房新社)、共著『NOヘイト!』(ころから)ほか。

賀茂道子(カモ ミチコ)
名古屋大学大学院環境学研究科特任講師。博士(法学)。日本政治外交史、占領史研究。著書 『ウォー・ギルト・プログラム──GHQ情報教育政策の実像』(法政大学出版局)、論文「占領初期における新聞懇談会の意義」(『人間環境学研究』)ほか。

呉世宗(オ セジョン)
一九七四年生。在日朝鮮人文学研究。琉球大学教員。『リズムと抒情の詩学──金時鐘と「短歌的抒情の否定」』(生活書院)、『沖縄と朝鮮のはざまで──朝鮮人の〈可視化/不可視化〉をめぐる歴史と語り』(明石書店)。

石原真衣(イシハラ マイ)
一九八二年サッポロ生。母方の祖母がアイヌ、父方の祖母は会津藩士の出自。アメリカ留学を経て大学卒業後、英語教員として勤務。北海道大学大学院に進学し博士号取得。同大学文学研究院専門研究員。文化人類学。『〈沈黙〉 の自伝的民族誌』(近刊、北海道大学出版会)。

川口好美(カワグチ ヨシミ)
一九八七年大阪生。文芸批評。作品「不幸と共存──シモーヌ・ヴェイユ試論」(『群像』二〇一六年一二月号、第60回群像新人評論賞優秀作)、「〈内部の人間〉の革命──中野重治再考」(『てんでんこ』第10・11号)ほか。

秋葉忠利(アキバ タダトシ)
一九四二年東京生。元衆議院議員、前広島市長、元平和市長会議会長、広島県原水禁代表委員。数学者。二〇一〇年、マグサイサイ賞受賞。『ヒロシマ市長』(朝日新聞出版)、『新版 報復ではなく和解を』(岩波書店)、『数学書として憲法を読む』(法政大学出版局)ほか。

康潤伊(カン ユニ)
一九八八年東京生。専門は在日朝鮮人文学、日本近現代文学。共編著『わたしもじだいのいちぶです──川崎桜本・ハルモニたちがつづった生活史』(日本評論社)、論文「となりあう承認と排除」(『日本近代文学』101)ほか。

雨宮処凜(アマミヤ カリン)
一九七五年北海道生。作家・活動家。フリーターなどを経て二〇〇〇年、『生き地獄天国』(太田出版、ちくま文庫所収)にてデビュー。『生きさせろ! 難民化する若者たち』(太田出版、ちくま文庫所収)、『「女子」という呪い』(集英社クリエイティブ)ほか。

貴戸理恵(キド リエ)
一九七八年生。関西学院大学社会学部教員。アデレード大学博士課程卒業(PhD)。専門は不登校の「その後」研究。「生きづらさ」「当事者」などをキーワードに個人と社会のつながりを考察。『「コミュ障」の社会学』(青土社)、『不登校は終わらない』(新曜社)ほか。

大中一彌(オオナカ カズヤ)
一九七一年生。パリ第10大学博士(哲学)。法政大学教授。政治学・政治思想。論文に「自発的隷従とは何か」(『20世紀の思想経験』法政大学出版局)、訳書にバリバール 『ヨーロッパ、アメリカ、戦争』(平凡社)、ノワリエル『フランスという坩堝』(法政大学出版局)ほか。

高橋若木(タカハシ ワカギ)
一九八〇年埼玉生。大学講師。論文「「三・一一後」とは別様に」(『情況』二〇一九年春号)、「二◯一一年以後と六八年革命」(『変革のアソシエ』№26、社会評論社)、共著『社会はどう壊れていて、いかに取り戻すのか』(同友館)ほか。

温又柔(オン ユウジュウ)
一九八〇年台北市生。小説家。著書に『台湾生まれ 日本語育ち』『来福の家』(白水Uブックス)、『真ん中の子どもたち』(集英社)、『空港時光』(河出書房新社)、『「国語」から旅立って』(新曜社)ほか。

遠藤まめた(エンドウ マメタ)
一九八七年埼玉生。十代後半よりLGBTの子ども・若者支援等に取り組む。『先生と親のためのLGBTガイド──もしあなたがカミングアウトされたなら』(合同出版)、『オレは絶対にワタシじゃない──トランスジェンダー逆襲の記』(はるか書房)ほか。

生島嗣(イクシマ ユズル)
NPOぷれいす東京代表。HIVやメンタルヘルスなどのテーマに関わる。社会福祉士。

植田祐介(うえだ ゆうすけ)
一九七四年大阪生。韓国西江大学卒。韓国語翻訳者。

潟見陽(カタミ ヨウ)
グラフィックデザイナー。アジアのクィアなzineや書籍の出版・販売・収集を行うloneliness booksを運営。

ルーアン
台湾出身。Not Alone Cafeでは中国語を担当。

ヘイトスピーチと排外主義に加担しない出版関係者の会
二〇一四年結成。他民族や少数者への敵意を煽る「ヘイト本」の横行に対し、出版業界の責任を問う提言活動を続ける。別名BookLovers Against Racism(BLAR)。編著『NOヘイト! 出版の製造者責任を考える』(ころから)。

上記内容は本書刊行時のものです。