版元ドットコム

探せる、使える、本の情報

文芸 新書 社会一般 資格・試験 ビジネス スポーツ・健康 趣味・実用 ゲーム 芸能・タレント テレビ・映画化 芸術 哲学・宗教 歴史・地理 社会科学 教育 自然科学 医学 工業・工学 コンピュータ 語学・辞事典 学参 児童図書 ヤングアダルト 全集 文庫 コミック文庫 コミックス(欠番扱) コミックス(雑誌扱) コミックス(書籍) コミックス(廉価版) ムック 雑誌 増刊 別冊
囚人と狂気 梅澤 礼(著) - 法政大学出版局
.
【利用可】

書店員向け情報 HELP

書店注文情報

在庫ステータス

品切れ・重版未定

取引情報

取引取次: ト|ニ|楽天|中|八木
直接取引:あり(その他)

出版社への相談

店頭での販促・拡材・イベントのご相談がありましたらお気軽にご連絡ください。

囚人と狂気 (シュウジントキョウキ) 一九世紀フランスの監獄・文学・社会 (ジュウキュウセイキフランスノカンゴクブンガクシャカイ)

このエントリーをはてなブックマークに追加
A5判
318ページ
上製
価格 5,400円+税
ISBN
978-4-588-37605-4   COPY
ISBN 13
9784588376054   COPY
ISBN 10h
4-588-37605-5   COPY
ISBN 10
4588376055   COPY
出版者記号
588   COPY
Cコード
C1022  
1:教養 0:単行本 22:外国歴史
出版社在庫情報
品切れ・重版未定
初版年月日
2019年3月15日
書店発売日
登録日
2019年2月7日
最終更新日
2024年4月4日
このエントリーをはてなブックマークに追加

受賞情報

第36回(2019年度)渋沢・クローデル賞 奨励賞/第42回(2020年度)サントリー学芸賞(思想・歴史部門)受賞

書評掲載情報

2019-12-21 図書新聞  2019年12月21日号
評者: 澤田直
2019-08-07 読売新聞  2019年8月7日
評者: 著者インタビュー
MORE
LESS

紹介

1843年、七月王政下の議会に提出された監獄法案は、少年と老人を除く全囚人を独房に収監するというものだった。囚人の社会復帰をめざす理想の監獄とその挫折をめぐって、新聞や学術論文、議事録、回想録や文学作品に表れた多様な論争的言説を掘り起こし、独房で精神を病んだ囚人が〈非理性〉や植民地へと追放されてゆく過程をたどる。犯罪と近代文学成立をめぐる表象文化研究の稀少な成果!

目次

推薦のことば (ドミニク・カリファ)

序章
 1 監獄法案
 2 監獄をめぐる研究
 3 監獄をめぐる表象
 4 本書の構成

第一部 「狂った囚人」

第一章 一八二〇年代
 1 概 史
 2 欠如した存在としての囚人と足し算型の処遇
 3 囚人のための図書コンクール
 4 博愛主義
 5 悪臭と悪徳

第二章 一八三〇年代
 1 概 史
 2 博愛主義の名残
 3 トックヴィルとリュカ
 4 快適な監獄
 5 博愛主義批判と厳罰化
 6 「監獄は学校である」
 7 伝染病と犯罪
 8 統 計
 9 犯罪者の国家
 10 監獄という動物園
 11 骨相学
 12 「精神の奇形」
 13 監獄における性
 14 女囚の性
 15 監獄学の誕生
 16 新型囚人の登場とリュカの変節

第三章 一八四〇年代
 1 概 史
 2 囚人と労働者
 3 監獄法案への反論
 4 モン・サン・ミッシェル事件
 5 狂気とは何か
 6 「狂った囚人」の肖像
 7 泥水の浄化
 8 「狂った囚人」の犠牲
 9 監禁から流刑へ

第四章 一九世紀後半
 1 概 史
 2 空気の個別化
 3 空気から光へ
 4 マザス監獄
 5 マザス監獄と自殺
 6 小ロケット監獄の悲劇
 7 デジェネレッサンス理論の誕生
 8 デジェネレの肖像
 9 流刑の一般化

第二部 監獄と文学

第一章 一八二〇年代
 1 監獄と文学の出会い
 2 『ローラン、もしくは囚人たち』
 3 『アントワーヌとモーリス』
 4 囚人による作品
 5 囚人の新しい描写
 6 囚人文学

第二章 一八三〇年代
 1 バルザックと博愛主義
 2 リュシアンの獄死
 3 バルザックと監獄改革
 4 ラスネール伝説
 5 青年時代のラスネール
 6 作家としてのラスネール
 7 ラスネール伝説の起源

第三章 一八四〇年代
 1 『パリの秘密』と隠語
 2 文学と奇形学
 3 一つの法・二つの未来
 4 大ロケット監獄とジャン・ヴァルジャンの徒刑場
 5 小ロケット監獄とプチ・ピクピュス修道院

第四章 一九世紀後半─よみがえる黄金期
 1 『娼婦エリザ』とバイヤルジェ
 2 『娼婦エリザ』とレリュ
 3 ゴンクールによる監獄資料の批判的引用
 4 ラスネールとマルドロール
 5 怪物的犯罪者の実像への回帰

終 章
 1 監獄法案と流刑制度
 2 文学と監獄の関係
 3 犯罪学と文学の一世紀

あとがき
図版出典

人名索引

著者プロフィール

梅澤 礼  (ウメザワ アヤ)  (

1979年生まれ。上智大学卒業後、ベルギー政府給費生、フランス政府給費生として留学したのち、2012年、パリ第1大学博士課程修了。日本学術振興会特別研究員を経て、現在富山大学准教授。専門は近代の文学と犯罪学。共著に『近代科学と芸術創造──19–20世紀のヨーロッパにおける科学と文学』(行路社、2015年)、訳書にカリファ『犯罪・捜査・メディア──19世紀フランスの治安と文化』(法政大学出版局、2016年)、『ラスネール回想録』(共訳、平凡社、2014年)などがある。

上記内容は本書刊行時のものです。