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医学教育の歴史 坂井 建雄(編集) - 法政大学出版局
.

医学教育の歴史 古今と東西

A5判
600ページ
上製
価格 6,400円+税
ISBN
978-4-588-37127-1
Cコード
C3047
専門 単行本 医学・歯学・薬学
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2019年3月27日
書店発売日
登録日
2019年2月7日
最終更新日
2019年3月27日
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紹介

古来、医学教育は当時最新の知識や技術を学生に教え、医師を養成してきた。西洋および日本の医学教育は、中世・近世期にはどのような知や制度に依拠し、また19世紀以降の近代医学はそれまでの人間観をどう変えたのか?学問史的見地から、大学医学部での教育内容の変遷や、日本の蘭方医による学問受容・形成過程に光をあて、現代にいたる基礎/臨床医学教育のパラダイム移行を概観する画期的論集!

目次

まえがき

第Ⅰ部 西洋の医学教育

第1章 ヨーロッパの医学教育史〈1〉──十八世紀以前の西洋伝統医学教育 【坂井建雄】
1 中世~十五世紀──古典文献の注解、理論と実地への分離
2 十六世紀以後──包括的教科書による授業、主要四教科の成立と変遷
3 十六~十八世紀の諸大学の事例──パドヴァ、ヴィッテンベルク、ライデン
4 十八世紀以前ヨーロッパの西洋伝統医学教育──総括と概観

第2章 ヨーロッパの医学教育史〈2〉──十九世紀以後の西洋近代医学の成立と特徴 【坂井建雄】
1 十六世紀から現代まで、ハイデルベルク大学での医学教育
2 解剖学の起源と変遷
3 生理学の起源と変遷
4 薬剤学から薬理学へ
5 病理学の起源と変遷
6 生化学の起源と変遷
7 衛生学の起源と変遷
8 細菌学の起源と変遷
9 内科学の起源と変遷
10 外科学の起源と変遷
11 十八世紀以前の西洋伝統医学から十九世紀以後の近代医学へ
12 西洋伝統医学から西洋近代医学へ、ヨーロッパの医学教育の変化と継承

第3章 近代ロンドンの病院医学校と医師資格制度──セント・トマス病院医学校を中心として 【永島 剛】
1 高木兼寬の留学
2 近代移行期の医学教育におけるロンドンの台頭
3 十九世紀ロンドンの篤志病院医学校
4 病院医学校と医師資格
5 「臨床」と「科学」と

第Ⅱ部 日本近世の医学教育

第4章 江戸時代の医学教育〈1〉──瀬戸内地方の事例を中心に 【町 泉寿郎】
1 前史──曲直瀬道三にみる十六世紀後半における医学知識の伝達
2 江戸初期における初級医薬知識の習得
3 江戸前期における出版文化と医学知識の普及
4 江戸中期における古方派の盛行とその後の展開
5 徳川幕府における官立学校の形成
6 十六世紀後半の瀬戸内地域における医学知識の伝播
7 讃岐尾池家と備中赤木家の事例にみる古方派医学の伝播
8 備前中島家二代の京都遊学
9 備後福山藩における考証学と医学教育
10 結 語

第5章 江戸時代の医学教育〈2〉──米沢藩の事例から 【海原 亮】
はじめに
1 有壁家「当門下之法則」
2 上杉鷹山時代の医制整備
3 医学教育機関「好生堂」の教育
4 水野家文書「杏陰日録」にみる江戸遊学
5 幕末期有壁家の江戸詰御用と学問修業
おわりに

第6章 江戸時代の医学教育〈3〉──佐賀藩医学教育史 【青木歳幸】
1 江戸時代前期佐賀藩医の医学教育
2 佐賀藩医師の医学稽古
3 西洋医学との出会い
4 西洋医学教育の普及
5 種痘の導入と民衆
6 近代医学と佐賀藩

第Ⅲ部 日本近現代の医学教育

第7章 近現代の医学教育の概観──明治以後の医師養成制度と医学校の変遷 【坂井建雄】

第8章 近現代の医学教育の諸相〈1〉──十九世紀のオランダ語基礎医学教科書と蘭人教師たちの影響 【相川忠臣/ハルメン・ボイケルス】
1 西洋式近代医学教育の創始
2 ポンペの解剖学、生理学、病理学総論と化学のオランダ語講義ノートとその原典
  A 解剖学
  B 生理学
  C 化 学
  D 病理学総論
3 考 察
〈十九世紀のオランダ語基礎医学教科書 資料編〉

第9章 近現代の医学教育の諸相〈2〉──明治・大正・昭和初期の医師資格制度と医学教育機関 【澤井 直】
1 はじめに──医師資格規定と医学教育
2 明治初年の医学教育の状況──「医制」制定まで
3 「医制」制定
4 「医制」制定後の医学教育機関師免許制度
5 医術開業試験の実施と医師資格の確定
6 医学教育機関の変化
7 医師法制定
8 大学の伸長
9 明治後期から昭和初期にかけての医師構造の変化
10 結 び

第10章 臨床医学教育における医師と医学の原像と「執拗低音」──「ドイツ医学」と「アメリカ医学」の変容に関する一試論 【逢見憲一】
はじめに
1 開国、いわゆる「ドイツ医学」の導入
2 第二次大戦前のわが国の医学教育システムの成立
3 第二次大戦後のわが国の医学教育システムの成立
4 むすび──歴史から未来に向けて

第11章 臨床医学教育と疾病構造の変化──日本の結核史と結核教育史 【渡部幹夫】
はじめに
1 医学教育──世界的視点から見た日本の臨床医学教育史
2 疾病構造の変化──世界と日本の結核について
3 日本の結核史
4 内科学教科書の結核記述の変遷
5 疾病構造の変化と日本の臨床医学教育の課題
おわりに

第12章 昭和期における医療倫理教育──「医」の思想から「医学の哲学」へ 【勝井恵子】
はじめに
1 橋田邦彦とは──「葬られた思想家」の生涯
2 橋田邦彦における「医」の三要素──「医学」・「医術」・「医道」
3 「医行」・「格医」・「医人」──「医」の思想の実践と教育
4 「医」の思想から「医学哲学」へ──澤瀉久敬の「医学概論」
おわりに

あとがき
人名索引

著者プロフィール

坂井 建雄  (サカイ タツオ)  (編集

1953年生。東京大学医学部卒。同学部助教授を経て、順天堂大学医学部教授(解剖学・生体構造科学)。専門は解剖学、医史学。著書:『人体観の歴史』(岩波書店)、『からだの自然誌』(東京大学出版会)、『日本医学教育史』(編著、東北大学出版会)、『標準解剖学』(医学書院)、『カラー図解 人体の正常構造と機能』(総監修、日本医事新報社)、監訳書:『プロメテウス 解剖学アトラス』(医学書院)ほか。

追記

■編者
坂井建雄(サカイ タツオ)
1953年生。東京大学医学部卒。同学部助教授を経て、順天堂大学医学部教授(解剖学・生体構造科学)。専門は解剖学、医史学。著書:『人体観の歴史』(岩波書店)、『からだの自然誌』(東京大学出版会)、『日本医学教育史』(編著、東北大学出版会)、『標準解剖学』(医学書院)、『カラー図解 人体の正常構造と機能』(総監修、日本医事新報社)、監訳書:『プロメテウス 解剖学アトラス』(医学書院)ほか。


■著者(章順)
永島 剛(ナガシマ タケシ)
1968年生。慶應義塾大学経済学部卒。英国サセックス大学大学院博士課程修了(D. Phil.)。専修大学経済学部教授。専門は保健政策史、社会経済史。編著:『衛生と近代──ペスト流行にみる東アジアの統治・医療・社会』(法政大学出版局)、論文:「19 世紀末イギリスにおける保健行政」(『社会経済史学』)ほか。

町泉寿郎(マチ センジュロウ)
1969年生。二松学舎大学文学研究科博士課程修了、博士(文学)。北里研究所東洋医学総合研究所研究員を経て、二松学舎大学文学部教授。専門は日本医学史、日本漢学。編著:『テーマで読み解く中国の文化』(共著、ミネルヴァ書房)、『曲直瀬道三と近世日本医療社会』(主編、武田科学振興財団杏雨書屋)、共著:『小野蘭山』(八坂書房)ほか。

海原 亮(ウミハラ リョウ)
1972年生。東京大学大学院人文社会系研究科博士課程満期退学、博士(文学)。住友史料館主席研究員。専門は日本近世史、文化史、医療社会史。著書:『近世医療の社会史』(吉川弘文館)、『江戸時代の医師修業』(吉川弘文館)。論文:「近代医制の成立と漢方医」「江戸の眼病療治」(ともに東京大学日本史学研究室紀要)ほか。

青木歳幸(アオキ トシユキ)
1948年生。信州大学人文学部卒。長野県下高校教員、信州大学・筑波大学非常勤講師等を経て、佐賀大学地域学歴史文化研究センター教授。同センター長を経て、現在は佐賀大学特命教授。専門は日本近世史、医学史、洋学史。著書:『在村蘭学の研究』(思文閣出版)、『江戸時代の医学』(吉川弘文館)、『伊東玄朴』(佐賀城本丸歴史館)ほか。

相川忠臣(アイカワ タダオミ)
1943年生。長崎大学医学部卒、大阪大学大学院修了。長崎大学医学部教授、活水女子大学教授を歴任。専門は生理学、医史学(日本近代医学)。著書:『出島の医学』(長崎文献社)、編著:『長崎医科大学原爆記録集』(長崎大学医学部原爆復興五十周年医学同窓記念事業会)、『出島の科学』(九州大学出版会)ほか。

ハルメン・ボイケルス(Harmen Beukers)
1945年生、ライデン大学医学部教授、同大学図書館Scaliger研究所教授を経て、長崎大学多文化社会学部教授(オランダ特別コース)。専門は医史学、蘭学。著書:Red-hair
Medicine: Dutch-Japanese Medical Relations(Rodopi). The Mission of Hippocrates in Japan: the contribution of Philipp Franz von Siebold(Foundation for Four Centuries of Netherlands-Japan Relations).

澤井 直(サワイ タダシ)
1975年生。京都大学大学院文学研究科博士課程学修退学。日本女子大学非常勤講師を経て、順天堂大学医学部医史学研究室助教。専門は医史学、解剖学史。訳書: 『ガレノス──西洋医学を支配したローマ帝国の医師』(白水社)、共訳書:ガレノス 『解剖学論集』(京都大学学術出版会)、『プロメテウス 解剖学コアアトラス』(医学書院)ほか。

逢見憲一(オオミ ケンイチ)
1965年生。京都大学医学部卒。厚生省を経て、国立保健医療科学院生涯健康研究部主任研究官。専門は保健統計、公衆衛生史、医療史。共著:Medical Education in East Asia: Past and Future(第6章The Roots of Modern Japanese Medical Education.Indiana U.P.)、『新体系 看護学全書 公衆衛生学』(メヂカルフレンド社)ほか。

渡部幹夫(ワタナベ ミキオ)
1949年生。順天堂大学医学部卒。順天堂大学医学部胸部外科学講師を経て、東京都文京区・千代田区・港区にて保健所予防課長。順天堂医療短期大学教授、順天堂大学医学部総合診療科研究室客員教授。順天堂大学医療看護学部・医療看護学研究科教授を経て定年退職、同大学非常勤講師。専門は循環器病学、医史学、保健学。

勝井恵子(カツイ ケイコ)
1984年生。東京大学大学院教育学研究科博士課程単位取得満期退学。博士(医学)。東京大学大学院医学系研究科医療倫理学分野特任研究員を経て、国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)基盤研究事業部主幹。専門は生命・医療倫理学、日本医学史、教育学。共著:『権利の哲学入門』(社会評論社)ほか。

上記内容は本書刊行時のものです。