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パチンコ 杉山 一夫(著) - 法政大学出版局
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ものと人間の文化史 186

パチンコ

歴史・地理
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四六判
372ページ
上製
価格 3,200円+税
ISBN
978-4-588-21861-3   COPY
ISBN 13
9784588218613   COPY
ISBN 10h
4-588-21861-1   COPY
ISBN 10
4588218611   COPY
出版者記号
588   COPY
Cコード
C0320
一般 全集・双書 歴史総記
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2021年6月21日
書店発売日
登録日
2021年5月10日
最終更新日
2021年6月21日
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紹介

かつて「大衆娯楽の王様」といわれた「パチンコ」は、いつ、どのように誕生したのか。著者はそのルーツを探るため、30年以上にわたって、国内外の現場に赴き調査を継続、2020年に私設の「パチンコ誕生博物館」を開館させるまでにいたった。その全貌を、蒐集したパチンコ台ほかの遊技機、映画、文学、写真、新聞、特許資料、そして関係者たちの証言等を駆使して明らかにした、パチンコ史の決定版。

目次

相関図(バガテールの発展)

はじめに

第1章 パチンコの神様「正村ゲージ」
銭湯とパチンコ/長崎一男の「オール物」/昭和二七年一〇月封切『生きる』『お茶漬けの味』『稲妻』/「正村ゲージ」のパチンコ台/昭和三〇年、連発式と「オール20」禁止/禁止となった四風車九穴の「オール10連発式」/昭和三五年の日工組結成と、三店方式による換金/映画『豚と軍艦』の平楽会館内部

第2章 ねつ造正村ゲージ伝説
『ザ・パチンコ──パチンコ台図鑑』/武内国栄日工組理事長、「正村は正村ゲージで特許をとらなかった」と語る/日遊協広報誌連載「パチンコ史」/鈴木笑子氏、平成二九年発行の『パチンコ歴史事典』に登場/「パチンコ誕生博物館」オープン

第3章 「バガテール」の伝来
パチンコの元といわれる「コリントゲーム」と「ウォールマシン」/文久三年、「バガテール」で遊ぶリンカーン/大正一〇年、広津和郎、「玉ころがし」で遊ぶ/江戸後期、バガテール伝来/明治一二年、玉ころがし流行/「ピンバガテール」がコインマシン化され、アメリカで「ピンボール」となる/「ピンボール」の誕生/明治三五年、アメリカの新型バガテール/パチンコは玉ころがしやコリントゲームが立ったものではない

第4章 「ウォールマシン」の誕生
フランスの「パサージュ」とイギリスの「アーケード」/ペニー・アーケード/ロンドンで、ピンバガテール発見/明治三二年(一八九九)、バガテールが立ち、ウォールマシンが誕生した

第5章 「一銭パチンコ」の誕生
パチンコの釘の源流「ドロップ・マシン」/ウォールマシンの画期的な仕掛け「ピッククィック」/大正末、遠藤美章商会がパチンコの元「球遊機(日本製ウォールマシン)」を製造/「宝塚新温泉パラダイス」と遠藤嘉一/ピッククィック付き球遊機/『日本娯楽機製作所カタログ』に見る球遊機の値段と千代田組/パチンコの「小物」の名称由来/昭和の初め、一銭パチンコ誕生/現存最古の一銭パチンコ/パチンコは、香具師営業を前提とした日本人の発明である/昭和七年、大阪で一銭パチンコ禁止

第6章 「パチンコタイプ菓子販売機」の誕生
昭和六年、浅草「松屋スポーツランド」オープン/現存最古の東洋自動娯樂器商會「パチンコタイプ菓子販売機」

第7章 昭和八年、大流行の「コリントゲーム」
昭和八年九月、岡本一平が記録した「コリント競技大会」/コリントゲームの元「コリンシアンバガテール」の日本上陸は昭和七年で、パチンコ流行後である/コリンシアンバガテールの元、フィンランドの「フォルトゥナ」

第8章 鈴富商会の創業と全国展開
昭和一〇年前後の、鈴富商会の社用便箋と封筒/岡兵三の特許を鈴富が買っていた/鈴富商会社長、上野鈴吉が語る「パチンコ盛衰記」/昭和初期、鈴富商会三人衆が北海道に渡る/昭和八年、福岡でコリントゲーム営業とパチンコ禁止/芝区中門前町、富美の店の「ブン回し」/ブン回し「二見浦号遊戯器」/鈴富番頭、梯正雄の証言/コリントゲームを立てた「時計パチンコ」/鈴富商会の海外遠征

第9章 昭和六年、大阪に次ぎ金沢でパチンコ機生産が始まる
金沢でのツバメ商会の起業/金沢の中川兄弟商会の起業/金沢駅前、才田銘木店才田商会の起業/昭和九年、石川県のパチンコ禁止/「大衆を吸ひつける 巷の昂奮……パチンコ」/児玉満蔵の、盤面にセル板が張られた「玉突遊戲具」/昭和一二年、パチンコの盤面にもセル板が張られた/昭和一一年実用新案出願、児玉満蔵「球戲具」/「スマートボール」の定義/スマートボールの得点と玉数

第10章 昭和一〇年過ぎ、日本製現存最古の「ピンボールマシン」
「タテ物」が禁止され、「ヨコ物」が禁止されなかった理由/昭和一〇年過ぎ製造の、日本製現存最古のピンボールマシン

第11章 昭和一〇年頃、「メタル式パチンコ」大陸進出
才田商会と富貴屋・吉村商会の新聞広告/才田商会「メタル式パチンコ娯楽場」/「才田式パチンコ」の中国大陸進出/樺太(サハリン)の「一せんパチンコ 銀座娯樂場」/才田式流線型の「銀座娯樂場」/才田商会のメタル式パチンコ「竹・菊・すすき」/隠釘/電気マーブル/寺内商店のメタル式パチンコ「義経」

第12章 現存最古の「スマートボール」
スマートボールの最終完成者、三葉の伊藤嘉啓/昭和一一年頃の西村式と泉式のスマートボール/昭和八年から続く「コリントゲーム」/昭和一一年頃の「帝國發明品商會製スマートボール」/スマートボールも日本人の発明品

第13章 パチンコ、第二の誕生
全玉式/京極遊戯場、藤井正一の日本初の全玉式パチンコ台/日本初の「遊戲器製造業組合」/京極藤井の、日本初の全玉式「スチールボール野球パチンコ」/玉の値段表/中川清の全玉式と才田商会の全玉式/全玉式パチンコ「狂言ぶす」/梯正雄の全玉式パチンコ/「狂言ぶす」、パチンコ誕生博物館の秘蔵品

第14章 七・七禁令と企業整備令で、パチンコ地下に埋もれる
皇紀二六〇〇年の七・七禁令と、オリンピックのパチンコ台/昭和一七年の企業整備令

第15章 パチンコ再開、ねつ造正村ケージの始まり
梯正雄と、名古屋御三家のパチンコ再開/正村竹一、パチンコを再開/梯の全玉式パチンコ台と、正村の再開時のパチンコ台/「金鵄パチンコ」と「大アジア主義」/昭和二三年の「宝くじ」に、昭和二八年の正村商会のネームプレートが貼られた/「宝くじ」と「時計パチンコ」/昭和二三年頃の「二十ノ扉」/昭和二四年一〇月封切、黒澤明『野良犬』/昭和二五年の、長崎一男の初期オール物「赤い靴」/パチンコ業界刊行物における「ねつ造六風車七穴正村ゲージオール15」の変遷

第16章 武内国栄と長崎一男の確執
昭和二六年九月、「愛知縣遊技機製造工業組合」結成、同年一〇月、「東京都遊技機製造工業組合」結成/長崎一男の最期

第17章 「正村ゲージ」は正村竹一の考案ではない
正村竹一と在日コリアン/正村ゲージ、映画『ホープさん』に初登場、だが正村商会製ではない/昭和二七年一月一〇日発行『パチンコ必勝讀本』表紙カバー/民団のオピニオンリーダー、モナミの許弼奭/「元祖正村ゲージオール15センター金魚」謎の釘痕/パクリ正村見参/「センター金魚」謎の釘痕は、「天風車」を外したという正村竹一の挑発のサインだった/昭和二七年八月封切『殺人容疑者』の、「モナミの正村ゲージ」/正村商会製の、正村ゲージではない「オール10金鵄」/昭和二八年の正村商会製と昭和二七年の竹屋製「正村ゲージ台」/昭和二七年一月四日付『朝日新聞』の「M商会」記事

第18章 吉行淳之介、第一回パチンコ文化賞受賞
西陣が開発したヤクモノ第一号「ジンミット」/平和が開発したヤクモノ第二号「コミック」/吉行淳之介、「チューリップ」、パウル・クレー

第19章 パチンコホールのオートメーション化
豊国遊機開発の二式、あっぱれ菊山徳治/昭和三三年、竹屋の伝説の「蛸の足」/昭和三五年、西陣の無人機第一号/昭和三六年、西陣の伝説の「宇宙パイプ」/昭和三九年、西陣の「月光ライン」/正村竹一を日工組理事長におき、パチンコ業界の悲願、連発皿復活へ

終 章 手打ち式パチンコの終焉
昭和四四年、百発皿による連発式ついに復活/昭和四七年、電動ダイヤル式ハンドル認可/昭和五五年、フィーバー機登場/手打ち式パチンコと正村ゲージの終焉

補 章 ミン・ジン・リー『PACHINKO』の時代
在日コリアンと猪飼野/昭和四八年の小説『口のない群れ』/昭和六三年のプリペイドカード発行と、平成四年のCR機登場

あとがき
パチンコ年表
人名索引

著者プロフィール

杉山 一夫  (スギヤマ カズオ)  (

1950年、横須賀市生まれ。1972年、同市在住の、若江漢字・栄戽夫妻に銅版画の手ほどきを受ける。以後独学で内外の国際展に出品。アンダーワールドの女性たちを描き、1982年、日本版画協会奨励賞受賞。受賞歴に、1991年、第3回ルブリン・マイダネク国際反戦芸術トリエンナーレ(ポーランド国立マイダネク美術館)準大賞受賞など。大英博物館ほかに作品収蔵。神奈川国際版画アンデパンダン展委員、日本版画協会委員、かながわ版画振興会事務局長を経て、1989年、昭和が消えるとともにパチンコのルーツ解明に挑む。2020年6月、パチンコ誕生博物館をオープンする。現在、日本版画協会会員、日本美術家連盟会員。著書に、『パチンコ誕生──シネマの世紀の大衆娯楽』(創元社、2008年)、『戦前からあった台湾のパチンコ』『コリントゲームと人生劇場』(ともにAmazon Kindle、2014年)ほか。2009年5月から日遊協広報誌に「パチンコ史」を1年間連載。

上記内容は本書刊行時のものです。