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生の肯定 バーナード・レジンスター(著) - 法政大学出版局
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生の肯定 (セイノコウテイ) ニーチェによるニヒリズムの克服 (ニーチェニヨルニヒリズムノコクフク)

哲学・宗教
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四六判
558ページ
上製
価格 5,400円+税
ISBN
978-4-588-01110-8   COPY
ISBN 13
9784588011108   COPY
ISBN 10h
4-588-01110-3   COPY
ISBN 10
4588011103   COPY
出版者記号
588   COPY
Cコード
C1310  
1:教養 3:全集・双書 10:哲学
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2020年3月5日
書店発売日
登録日
2020年1月10日
最終更新日
2020年3月12日
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書評掲載情報

2020-07-17 週刊読書人
評者: 齋藤元紀
2020-07-11 図書新聞
評者: 梅田孝太
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紹介

ニーチェにおいてニヒリズムとは何か。それはペシミズムとどう異なるのか。断章的なテクストに現れた主題群──近代世界の方向喪失、すべての価値の転換、力への意志、絶望の克服、永遠回帰、そしてディオニュソス的な知恵といった、容易に把握しがたいニーチェ独自の思考の道筋を、錯綜する解釈の歴史から取り出して内在的かつ体系的に記述する試み。近年出色の研究書、日本語版序文付。

目次

日本語版への序



凡例/文献略語表

序 論
 1 ニーチェ思想の体系性
 2 本書の狙い
 3 ニーチェの哲学的プロジェクト
 4 『遺稿』の問題

第一章 ニヒリズム

第一節 ニヒリズムの本性
 1 人生の意味という観念
 2 ニヒリズムの二つの意味
 3 ペシミズムとニヒリズム
 4 絶望と方向喪失の対立?
 5 「最高の価値」という概念
 6 ニヒリズム──哲学かデカダンスか

第二節 ニヒリズムの諸源泉
 1 「神は死んだ」
 2 生の否定
 3 生の否定の諸相

第三節 ニヒリズムの克服
 1 ニヒリズムと価値転換
 2 ニヒリズムの重要性
 3 相対的概念としてのニヒリズム

第二章 方向喪失の克服

第一節 ニヒリズムと、価値に関する客観主義
 1 絶望と方向喪失
 2 客観主義

第二節 記述的客観主義の批判
 1 プラトン主義の拒否
 2 カント主義の拒否
 3 ニヒリズム

第三節 規範的主観主義

第四節 規範的虚構主義

第五節 メタ倫理の限界
 1 規範の本性
 2 メタ倫理と絶望

第三章 力への意志

第一節 ショーペンハウアーのペシミズム
 1 哲学と経験
 2 ペシミズム
 3 苦痛と欲求
 4 幸福の消極的性格
 5 人間的意志の本性
 6 退屈に基づく論証

第二節 力への意志とは何か
 1 ショーペンハウアー批判
 2 力への意志の本性
 3 力への意志の逆説
 4 力への意志の心理学──二つのケーススタディ

第四章 絶望の克服

第一節 すべての価値の価値転換の可能性について

第二節 苦悩の問題
 1 同情の道徳
 2 諦念としての幸福

第三節 力の倫理
 1 力、強さ、弱さ
 2 二種類の抵抗
 3 困難の価値
 4 力が単独で目的自体になること
 5 敵を評価すること

第四節 すべての価値の価値転換
 1 同情の価値転換
 2 偉大さという概念
 3 幸福の価値転換

第五節 系譜学と価値転換

第五章 永遠回帰

第一節 永遠回帰と、生の肯定

第二節 永遠回帰の諸解釈
 1 宇宙論としての永遠回帰
 2 永遠回帰と、選択の無益さ
 3 永遠回帰と、選択の重要性
 4 永遠回帰と自己
 5 永遠回帰と、生の評価

第三節 永遠回帰と価値転換
 1 価値転換の必要性
 2 永遠回帰の再描写

第六章 ディオニュソス的知恵

第一節 生の肯定と苦悩
 1 苦悩の価値
 2 アダムの堕罪、ソクラテスの無知、ファウストの取引
 3 ディオニュソスと悲劇的知恵
 4 超 人

第二節 生の否定と弱さ
 1 ルサンチマン
 2 禁欲主義的理想
 3 ニーチェの「博愛」
 4 倫理的エリート主義の問題

第三節 結 論

原 注
訳 注
訳者解説
訳者あとがき
索 引

著者プロフィール

バーナード・レジンスター  (レジンスター バーナード)  (

(Bernard Reginster)
ブラウン大学哲学科教授。ベルギー、ドイツの大学で哲学と心理学を学んだ後、1992年にペンシルベニア大学で博士号を取得(テーマは「ニーチェ哲学における心理学的形而上学批判の本性と必然性」)。専門はニーチェ哲学を中心とした19世紀ドイツ哲学および倫理学。著作としては、本書が唯一の単著であるが、ニーチェにおける力の哲学と道徳の系譜学的批判に関する新著『無への意志』(オックスフォード大学出版局)が近刊予定。その他、各種学会誌への掲載論文、およびニーチェ、ショーペンハウアー、19世紀ドイツ哲学に関するアンソロジーへの寄稿は多数。

岡村 俊史  (オカムラ トシフミ)  (

1977年生まれ。大阪市立大学大学院文学研究科後期博士課程単位取得退学。哲学専攻。龍谷大学・大阪南看護学校非常勤講師。論文:「パースペクティヴ的批判の可能性」(『理想』684号)、「ニーチェの「パースペクティヴィズム」のコンテクスト」(『人文研究』第60巻、大阪市立大学大学院文学研究科)、ほか。

竹内 綱史  (タケウチ ツナフミ)  (

1977年生まれ。京都大学大学院文学研究科博士課程単位取得退学。博士(文学)。宗教哲学専攻。龍谷大学経営学部准教授。論文:「ニーチェにおけるニヒリズムと身体」(宗教哲学会編『宗教哲学研究』第33号)、「超越者なき自己超越──ニーチェにおける超越と倫理」(関西倫理学会編『倫理学研究』第49号)、ほか。

新名 隆志  (ニイナ タカシ)  (

1972年生まれ。九州大学大学院文学研究科博士課程単位取得退学。哲学・倫理学専攻。鹿児島大学教育学系准教授。共著:『エシックス・センス』(ナカニシヤ出版)、論文:「快は自己を欲するがゆえに苦をもまた欲する」(『理想』684号)、「遊戯とユーモア──ニーチェの幸福論と現代心理学」(『哲学論文集』第50輯)、ほか。

上記内容は本書刊行時のものです。