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池田大作と宮本顕治
巻次:951951
「創共協定」誕生の舞台裏
- 初版年月日
- 2020年8月11日
- 書店発売日
- 2020年8月17日
- 登録日
- 2020年6月26日
- 最終更新日
- 2024年12月5日
書評掲載情報
2022-08-13 |
東京新聞/中日新聞
朝刊 評者: 米田鋼路(ジャーナリスト) |
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紹介
信じることから出発する創価学会、資本主義体制を疑い、変革を望む日本共産党。
対立関係にあった両者が手を結んだ「創共協定」は一九七五年の公表時、日本中に衝撃を与えた。
この協定は発表直後から死文化の道をたどったが、その裏ではどんな思惑と策謀が渦巻いていたか。
池田大作と宮本顕治に焦点を当てながら、「創共協定」誕生と破綻の舞台裏をさぐる。
目次
《目次》
はじめに
第一章 池田大作と宮本顕治の「人生対談」
宮本の街頭演説を聴いていた池田/二人がルビコンを渡った瞬間
池田のレニングラード訪問/「原点としての中道」/二人の組織論
組織が人間をつくる/芥川龍之介を論じた「『敗北』の文学」
『万葉集』への共感/「母を悲しませるな」/母の苦しみをなくした社会
第二章 創価学会の言論弾圧
菅義偉の「学会批判選挙」/内藤国夫が指摘した「創価学会の悪癖」
『創価学会を斬る』から本格化した言論弾圧/「絶対に事実無根で押し通せ」
独裁者を欲する人たち/池田の逆鱗に触れた竹入義勝の「秘話」
田中角栄の交渉力/藤原弘達が半世紀前に予告していた自公連立
「必ず先生の仇をうちます」/創価学会の学生たちに囲まれ/批判する者はすべて「仏敵」
警告を発していた城山三郎/宮本顕治の独善性
第三章 池田大作をめぐるスキャンダル史
公明党の頭越しに結んだ創共協定/『月刊ペン』に売り込まれたスキャンダル
告訴人になることを拒んだ池田/池田大作と松島姉妹/学会員家族の災い
「亭主より池田先生が大切」/いやらしいでなく、うらやましい
杉田かおるが語った「メロンのお下げ渡し」/藤原行正による宣戦布告
「『月刊ペン』事件」前代未聞の裏工作/「反共のとりで」としての創価学会
山崎正友の造反/差し戻し審で池田が出廷/朝堂院大覚が語るルノワール事件
原田派と“いわゆる池田派”/藤原行正夫人の証言/学会を敵に回したくないメディア
第四章 宮本百合子と宮本顕治
宮本百合子と湯浅芳子の同性愛/「泥棒猫出て行きやがれ」
百合子の反俗精神/十二年にわたって交わされた手紙/竹中労の皮肉
松本善明といわさきちひろ
第五章 宮本顕治宅盗聴事件
野中広務vs神崎武法/“天下盗り”という池田ファンタジー
神崎のエッチ事件/共産党への逆恨み/「池田大作ミイラ化計画」
第六章 「創共協定」の経緯とその後
驚天動地の出来事/「一〇年間、共産党を黙らせるんだ」/松本清張宅で準備会談
堤清二の証言/「攻撃し合うことも自制したい」/百八十度引っくり返した「秋谷見解」
当初から「死文化」の危機/共闘を否定し、「秋谷見解」を追認
公安も本腰入れて学会をマーク
第七章 「だました池田」と「だまされた宮本」
信じてはいけない池田を信じた宮本/伊丹万作の遺言/「だまされたものの罪」
敗北を認めない文学/「お母ちゃん」がつくウソは許される
おわりに
主要参考文献
上記内容は本書刊行時のものです。