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塀の中の事情 清田  浩司(著/文) - 平凡社
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平凡社新書

塀の中の事情 941 刑務所で何が起きているか

発行:平凡社
新書判
448ページ
定価 1,200円+税
ISBN
9784582859416
Cコード
C0232
一般 新書 法律
出版社在庫情報
不明
初版年月日
2020年5月15日
書店発売日
登録日
2020年3月26日
最終更新日
2020年5月16日
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紹介

今、塀の中では何が起きているか。増える一方の高齢受刑者と再犯問題、外国人受刑者、処遇困難者……。「塀の中はまさしく社会を映す鏡」。

刑務所問題をライフワークとする記者が、その最新事情を徹底取材。

社会が解決すべき問題は塀の中に凝縮されている。


目次

《目次》
プロローグ
「塀の中は社会を映す鏡」/“シャバ”より居心地がいい?/初めての刑務所取材
打ち砕かれたネガティブな受刑者像

第一章 処遇困難者──深刻な高齢化と再犯問題
府中刑務所
日本で受刑者最多の刑務所/非常ベルが鳴り響く「五区」/刑務官を脅す外国人受刑者
四人に一人が六〇歳以上

大阪刑務所
まるで高齢者施設/意思疎通が困難な受刑者/ゲームする金欲しさに空き巣
広島刑務所「尾道刑務支所」
全国でも珍しい高齢者対応の刑務所/塀の中でも“老老介護”/カメと戯れる高齢受刑者
無銭飲食の常習者/「特別調整」が必要な高齢受刑者/再犯問題をどう解決するか

第二章 LB級施設──無期懲役者たちの叫び
岐阜刑務所
塀の中へ──全裸になり検査を/ほぼ終身刑に近い無期懲役
深刻だった“過剰収容”時代/「マル特無期」とは何か/「血が飛び散る夢を何度も……」/恩人に対する裏切り/「野垂れ死にでもいいから社会に出たい」
緊迫した塀の中の運動会/担当刑務官を胴上げ

旭川刑務所
全国初の全室個室化/被害者遺族の声を聞く

第三章 塀のない刑務所
松山刑務所「大井造船作業場」
日本初の開放的処遇施設/驚くべき低い再犯率/“鬼”刑務官による厳しい訓練
素養を見抜く幹部職員/いよいよ“塀の外”へ/相互牽制で逃走防止
鉄格子、鍵、テレビのない部屋で/先輩作業員からの“洗礼”/箸の上げ下ろしから注意
受刑者間の厳然とした“序列”/造船所の一般工員と受刑者が分け隔てなく
想像以上の厳しさに/人を見て接し方を変える“リーダー”
刑務官立ち合いで家族に電話も/晴れて大井を“卒業”

網走刑務所「二見ヶ岡農場」
ほとんどが刑務所の“常連”/東京ドーム七六個分の巨大農場
受刑者が国道脇でトラクターを運転/受刑者を信用しつつも
生き生きとした表情の受刑者たち

函館少年刑務所「船舶職員科」
海の上の刑務所/本気で漁業を目指す受刑者たち/「マグロの遠洋漁船に乗ってみたい」
夜間操業の実習訓練に同乗取材/塀の中で漁業関係者がセミナー

第四章 神輿づくりで受刑者を更生
富山刑務所
地元からの依頼がきっかけで始まった神輿づくり/高倉健主演映画のモデルになった職員
自動車工場の製造ラインのように/四尺の大神輿が完成
振り込め詐欺の主犯格が神輿づくり/「毎晩、一〇〇万円以上使っていた」
意味のある怒り方/受刑者の口から「達成感」/プレッシャーとの闘い/成瀬氏、涙の退職

第五章 女子刑務所
栃木刑務所
女性受刑者の“生の声”/イジメはないのか/“窓際族”の受刑者たち
水の飲み方を忘れる受刑者まで/帰る場所がない高齢受刑者たち
「窃盗症」という負のスパイラル/“取材不可”のエリア/初めての日本が“塀の中”
女子刑務所で初の国際対策室/成田空港で逮捕されたシングルマザー
和気あいあいの日本語教室

名古屋刑務所「豊橋刑務支所」
過剰収容対策で女子刑務所に/人気のメニュー〝黄な粉ご飯”
“もう一人の自分”盗みたいという衝動

和歌山刑務所
収容人数、西日本最多の女子刑務所/箸をつけないのは「ささやかな反抗」
海千山千の受刑者には“事務的な対応”
「お友達がたくさんいていいな」/高齢受刑者のほとんどが窃盗罪
思い出の曲をリクエスト/月一回の炭酸飲料が楽しみ
こぼれ出る大粒の涙/運動会にも高齢化の影響/「残りの人生すべてをかけて償う」

第六章 医療刑務所
東日本成人矯正医療センター
明治から続いた八王子医療刑務所/鉄格子のある病院/乳がん手術の現場を取材
服の色で受刑者を選別/壁に便を塗りたくる受刑者も/座して死を待つだけの受刑者も
深刻だった塀の中の「医師不足」/前代未聞のプロジェクト“受刑者の大移送”
病と闘いながら罪を贖う

北九州医療刑務所
洗面器を配る刑務官/摂食障害とは何か/対人恐怖症のケースも
何が彼女を追い詰めるのか/摂食障害治療の難しさ
グループミーティングで語られた“漠然とした不安”/“生きている”という実感
“逃げられない”環境ならでは

第七章 塀の外に出てから
更生保護施設「両全会」
更生保護施設とは/帰る場所がない女性たち/シングルマザーの新たな入所者
両全会の一日/メイク指導やファッションショーも/「悪いもう一人の自分が」
警察署の面会室での悲しい再会/新たな試み「リ・コネクト」/突然姿を消した寮生
“薬物事犯”更生の険しい道のり/「両全会は刑務所より厳しい」
OA中にニュースで逮捕の報を/塀の中からの手紙/“寄り添い型ケア”のグループホーム
更生保護施設を出てからも

特別編 元オウム信者との“面会記録”
“塀の中”での出会い/一七年間にわたる逃走の理由/平田が訴える“報道被害”
被害者遺族に対する態度/地下鉄サリン事件前夜“爆弾事件”の真相
裁判所の“恣意的な訴訟指揮”/オウムはいつから変質したのか
刑務所とオウムの“共通点”/オウム死刑囚の一斉執行/平田との関係性

エピローグ

著者プロフィール

清田 浩司  (キヨタ コウジ)  (著/文

1967年群馬県生まれ。テレビ朝日報道局デスク。91年慶應義塾大学卒業後、テレビ朝日に入社。報道局社会部、ニュース番組「スーパーJチャンネル」「報道ステーション」で記者、ディレクターを務める。95年の地下鉄サリン事件発生時から20年以上にわたり一連のオウム真理教事件・裁判を取材するとともに、刑務所取材をライフワークとする。著書に『警察庁長官狙撃事件──真犯人“老スナイパー”の告白』(共著、平凡社新書)がある。

上記内容は本書刊行時のものです。