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ハーレクイン・ロマンス 尾崎 俊介(著/文) - 平凡社
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ハーレクイン・ロマンス (ハーレクインロマンス) 巻次:930930 恋愛小説から読むアメリカ (レンアイショウセツカラヨムアメリカ)

新書
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発行:平凡社
新書判
256ページ
定価 880円+税
ISBN
978-4-582-85930-0   COPY
ISBN 13
9784582859300   COPY
ISBN 10h
4-582-85930-5   COPY
ISBN 10
4582859305   COPY
出版者記号
582   COPY
Cコード
C0298  
0:一般 2:新書 98:外国文学、その他
出版社在庫情報
不明
初版年月日
2019年12月13日
書店発売日
登録日
2019年10月26日
最終更新日
2019年12月12日
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書評掲載情報

2020-02-01 朝日新聞  朝刊
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紹介

世界114か国、28言語以上で読まれ、恋愛小説の代名詞として知られる「ハーレクイン・ロマンス」。主人公のヒロインが、長身マッチョでエリートのイケメンとすったもんだの末、ハッピーエンドになるシンデレラ・ストーリーは、どう読まれ、書かれてきたのか。ヒロインとヒーローの変遷、フェミニズムとの攻防……偉大なるマンネリ小説から、アメリカ社会を読む。

目次

《目次》
序章 恋は本屋さんで売っている?
第1章 道化師の誕生――ハーレクイン社とミルズ&ブーン社
それは二人の女性から始まった/イギリスのロマンス小説出版社ミルズ&ブーン
「有名な一人の男性作家」より「大勢の無名の女性作家」へ/主要マーケットは貸本屋
ストーリーと装幀の「ワンパターン」化戦略/娯楽の王者テレビの登場
「女性誌」とのタイアップ/ペーパーバック・ブームの到来
ハーレクイン社とミルズ&ブーン社の紳士協定
【コラム】 イギリスの貸本屋事情

第2章 ハーレクイン・ロマンス、アメリカへ進出
イギリス発カナダ経由/白衣のロマンス「ドクター・ナースもの」/アメリカ市場への進出/洗剤を売るようにロマンス小説を売る──新社長W・L・ハイジーの登場
ミルズ&ブーン社を傘下に/男性読者中心だったアメリカ市場/ロマンスの「製品化」
読者よりも年下のヒロイン/「絶世の美女」より「かわいい女の子」
「深窓の令嬢」より「つましい職業婦人」/高身長マッチョでイケメンなヒーロー像
アメリカ流「セルフメイド・マン」よりイギリス流「白馬に乗った騎士」
障害はロマンスの必須要素/ハッピーエンドの結末/ハーレクイン・ロマンスの三条件
ロマンス小説のマクドナルド化/空前のブーム
【コラム】 表紙イラストに描かれたヒーローとヒロイン

第3章 ロマンス小説を生み出した十八世紀イギリス
ロマンス小説の元祖『パミラ』/男の恋の物語から、女の恋の物語へ
貴族階級の没落とブルジョア階級の勃興/恋愛結婚と「駆け落ち」の流行
女性読者の誕生/男性は議論のために読書し女性は自分のために読書する
手紙を読む・書く女性たち/女性向けハウツー本でもあった『パミラ』
【コラム】 パロディの系譜――『高慢と偏見』から『ブリジット・ジョーンズの日記』へ

第4章 アメリカ人はロマンスがお好き?
ベンジャミン・フランクリンもロマンス小説に携わった/反面教師として読まれたロマンス小説/
アメリカ版『おしん』の「家庭小説」/キリスト教的信仰心から生まれた「家庭小説」
「玉の輿小説」の登場/アメリカン・ドリームとワーキング・ガール
砂漠の族長とのロマンス/ゴシック・ロマンスの登場
夫が私の命を狙ってる!?──ゴシック・ロマンスの醍醐味
新しいロマンスはイギリスからやって来る
【コラム】 新しいヒーロー像「アルファ・マン」

第5章 ロマンス戦争勃発
右肩上がりの一九七〇年代/ライバル「シルエット・ロマンス」の登場
実は奥手なハーレクイン・ロマンス/ラブシーンはどこまで許される?
アメリカ人ロマンス作家の登場/アメリカ版官能ロマンスの誕生
ライバル出版社の買収/アメリカから世界市場へ/新しい市場、中国
【コラム】 日本版の魅力、ハーレクインコミックス

第6章 ロマンス小説を読むのはなぜ後ろめたいのか
フェミニズムからの批判/ロマンス小説は有害図書?
なぜ女性は後ろめたい読書をするのか?/現実社会からの逃避と負の連鎖
フェミニズムとの「対立」から「相思相愛」へ/ハーレクインを読まなくなる社会へ?
【コラム】 ハーレクイン・ロマンス、最近の傾向

終章 偉大なるアマチュア文学
女性素人作家の発見/「質」より「量」の出版へ/出版社と作家の親密な関係
主婦からベストセラー作家へ/AIやコンピュータにも書ける?
ロマンス作家たるもの、熱心なロマンス読者であれ/ハーレクイン・ロマンスは永遠に!
【コラム】 ハーレクイン・ロマンスとコバルト文庫

あとがき

著者プロフィール

尾崎 俊介  (オザキ シュンスケ)  (著/文

1963年神奈川県生まれ。慶應義塾大学大学院文学研究科英米文学専攻後期博士課程単位取得。現在、愛知教育大学教授。専門はアメリカ文学・アメリカ文化。著書に『紙表紙の誘惑』(研究社)、『アメリカをネタに卒論を書こう!』(愛知教育大学出版会)、『S先生のこと』(新宿書房、第61回日本エッセイスト・クラブ賞)、『ホールデンの肖像』(新宿書房)、共著に『アメリカ文化史入門』(昭和堂)、『英語の裏ワザ』(愛知教育大学出版会)などがある。

上記内容は本書刊行時のものです。