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大政翼賛会のメディアミックス
「翼賛一家」と参加するファシズム
発行:平凡社
四六判
304ページ
定価
2,500円+税
- 書店発売日
- 2018年12月12日
- 登録日
- 2018年10月26日
- 最終更新日
- 2018年12月11日
書評掲載情報
2019-03-09 |
朝日新聞
朝刊 評者: 椹木野衣(多摩美術大学教授、美術批評家) |
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紹介
みんな動員された──。
長谷川町子が描き、古川ロッパが歌い、手塚治虫が二次創作し、
みんなが投稿した「ニコニコ」メディアミックスの正体とは?
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
戦時下、大政翼賛会が主導して「翼賛一家」というキャラクターが生みだされた。多くの新聞、雑誌にまんがが連載され、単行本もいくつか出版されるが、「翼賛一家」の展開はそれだけではない。それは、レコード化、ラジオドラマ化、小説化もされる国策メディアミックスであり、読者からの参加を募ることによって、大衆の内面を動員するツールだったのだ。 「町内」という世界観や銃後の心得を人々に教え込み、やがては植民地政策の一環として台湾へも進出する「翼賛一家」とは一体何だったのか──。 「自由な表現」が可能になった現在、私たちは無自覚に「表現させられて」はいないのか。現代への視座にも富んだ刺激的論考!
《目次》
序章 「翼賛一家」というまんががあった
第1章 メディアミックスする大政翼賛会
第2章 「町内」という世界
第3章 創作する「素人」たち
第4章 隣組からニコニコ共栄圏へ
第5章 手塚治虫は「翼賛一家」を描いたのか
付論 文化工作とメディアミックス
1 「漫画を描く読者」の成立……鈴木麻記
2 一九三〇年代中国漫画のメディアミックス……徐園
3 可東みの助の運命……大塚英志
上記内容は本書刊行時のものです。