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ゲーム障害 ダニエル・キング(著/文) - 福村出版
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ゲーム障害 (ゲームショウガイ) ゲーム依存の理解と治療・予防 (ゲームイソンノリカイトチリョウヨボウ)

医学
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発行:福村出版
B5判
296ページ
定価 6,000円+税
ISBN
978-4-571-50015-2   COPY
ISBN 13
9784571500152   COPY
ISBN 10h
4-571-50015-7   COPY
ISBN 10
4571500157   COPY
出版者記号
571   COPY
Cコード
C3047  
3:専門 0:単行本 47:医学・歯学・薬学
出版社在庫情報
不明
初版年月日
2020年8月25日
書店発売日
登録日
2020年7月9日
最終更新日
2020年8月7日
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紹介

DSM-5、ICD-11に収載されて注目を浴びるゲーム障害(IGD)。その理論とモデルを解説し、スクリーニングやアセスメントなども含めた臨床の全体像を総説する。

目次

第1章 はじめに――ゲーム使用とIGD
 導入と概要
 ビデオゲームとは何か
 MMO、MOBAとは何か
 人気のある他のゲームタイプ
 ゲームにまつわる最近の革新的な動き
  「サービス」としてのゲーム/収益化の手法/eスポーツとストリーミング/バーチャルリアリティ/拡張現実/ソーシャルメディアやスマートフォンとの統合/携帯性
 IGD研究の方法論
 問題のあるゲーム使用とIGDの有病率
 なぜIGDが問題になるのか
 IGDケアに関するスキル不足への対応
 本書の目的と範囲
 要約:シミュラークルの進出

第2章 IGDの理論とモデル
 導入と概要
 嗜癖の定義
 嗜癖の構成要素:フリーサイズで十分だろうか
 嗜癖としてのゲーム使用:アーケードゲーム期の研究
 ギャンブル行為の研究手法によるゲーム使用の研究
 問題のあるゲーム使用:「時間」をめぐる議論の歩み
 DSM-5におけるIGDの分類
 嗜癖概念の適用にまつわる困難:「耐性」の場合
 原型となるIGDモデル
  初期の認知行動モデル/神経認知モデル/多次元的な生物心理社会モデル
 モデルの比較
 私たちは過補償を起こしているのか
 行動分析の必要性
 IGDとゲーム使用に対するスタンス
 要約:ヒトのモデリング

第3章 IGDの危険因子と防御因子
 導入と概要
 ゲームはどのような害を引き起こすのか
 個人差
  ジェンダー/年齢/パーソナリティ特性と個人的特徴/併存障害/不十分な自己制御と意思決定/低い自尊感情と自己効力感/低い学業成績とゲーム以外への関心の乏しさ
 外部因子
  仲間の影響/ゲーム環境/家族の影響/対人関係のトラウマ
 ゲームに関連する因子
  ゲームのタイプ/ゲームの諸特徴
 問題のあるゲーマーのプロフィール
 プロフィールに応じた人間中心の治療
 要約:ロボットのリスク

第4章 IGDの認知的特徴
 導入と概要
 IGD:第一の基準
 ゲームとギャンブルはどのように異なるのか
 ゲームは合理的な選択か
 人とゲームの相互作用
 ゲーム使用と意思決定バイアス
 他の認知的アプローチ
 ゲーム使用に固有の信念の導入
 ゲーム使用に関する信念をとらえる新たな枠組み
  ゲーム内報酬の価値と実在性に関する信念/ゲーム行動に関する不適応的で硬直したルール/ゲーム使用に対する過剰な信頼と自尊感情の充足/社会的受容を得る方法としてのゲーム使用
 デジタル所有物の標準化
 ゲームに保存された記憶
 IGDにおけるメタ認知
 ゲームをやめることにより関連の信念に生じる変化
 要約:性急で巧みな思考

第5章 IGDのスクリーニングとアセスメント
 導入と概要
 「過度の病理化」の回避
 初期のスクリーニングにみられた不整合
 インターネットゲーム障害――DSM-5 IGD基準(再掲)
 ゲーム障害――ICD-11の記述
 ゲームの危険な使用――ICD-11の記述
 ゲーム使用のパターンと付随する問題のアセスメント
  ゲーム行動の頻度/ゲーム使用の状況とゲームのタイプ/ゲームに関する信念/ゲーム使用の動機/ゲーム使用を支える活動/ゲームに関する出費/ゲーム使用をとりまく社会環境/家族の影響やその他の問題/学業や仕事に関する問題/健康上の問題と心理的な問題/併存障害
 機能的分析
 発達プロフィール
 治療を求める理由
 治療上の目標と期待
 治療歴とその結果
 事例定式化
 ゲーム使用の問題:乱用か不真面目か
 スクリーニング:適正なツールの選択
 スクリーニングに多くみられる落とし穴
 推奨されるスクリーニングツール
 Internet Gaming Disorder Scale
 Gaming Motivation Scale(GAMS)
 Gaming-Contingent Self-Worth Scale(GCSW)
 Internet Gaming Cognition Scale(IGCS)
 Internet Gaming Withdrawal Scale(IGWS)
 要約:白鳥たちの哀歌

第6章 IGD の事例定式化
 導入と概要
 分類
 IGDの中核的な精神病理は何か
 ゲーム障害に関するモデルの再検討
 CBTに関する既知の不明点
 事例定式化の枠組み
 若年期の体験と家族因子
 中核信念:自己、世界、他者
 媒介信念:条件つきの思い込み、ルール、構え
 誘因:なぜゲームに限定した嗜癖を起こすのか
 IGDが果たす機能とは何か
 ゲーム使用の個人内機能
  コントロール/達成/安全/逃避/役割の回避
 ゲーム使用の個人間機能
  社会的区別/安全なコミュニケーション
 他の持続因子
  ゲーム使用に関連する信念/離脱症状
 臨床例
 シェーン:IGDの青年クライエント
 クリス:IGDの成人クライエント
 要約:ゲーム使用を枠づける

第7章 IGDの治療
 導入と概要
 治療エビデンスの全体像
 投薬かセラピーか:有効な治療法を求めて
 いかにしてエビデンスの質を向上させるか
 治療目標:ゲーム使用のコントロールとは
 変容を阻む障壁
 心理教育:主なテーマ
  ゲーム使用の標準化/ゲーム産業/ゲームデザイン/変化に伴う感情の標準化/問題の発生について話し合う
 ゲームを減らすにあたってゲーマーは何を思うか
 「置いてきぼりへの恐怖」に対する取り組み
 個人に合わせた治療の実施
 IGDに対する行動アプローチ
  自己モニタリング/活動スケジュール法/随伴性マネジメント/曝露反応妨害法
 IGDに対する認知アプローチ
  ソクラテス式問答法/日常思考の記録
 行動実験
 現実的な信念の管理
 再発予防
 家族を主体とした青年向けアプローチ
 施設入所またはキャンプによる治療
 要約:理想のケアを求めて

第8章 IGDの予防とハームリダクション
 導入と概要
 ライフスタイルとしてのゲーム
 予防の種類
  一次予防または全体的な予防法/二次予防または選択的な予防法/三次予防または介入・回復支援
 予防エビデンスの解明に関する世界的動向
 学校ベースのプログラムに関する研究結果
 技術的対策の検討
 政策による対応:当局の役割
 親の役割
 親が把握しておくべきこと
 現在の規制方法
 ゲーム機器の規制に対する障壁
 透明性の高い倫理的なゲームデザイン
 実際の予防:各地域の取り組み
  韓国/中国/日本/ドイツ/米国、英国、オーストラリア
 政府が検討すべき事項
 ハームリダクション戦略
  環境を調整する/制限を設ける/現実への意識を高める/ゲームへの没入を妨げる/バディシステム/社会的なつながりを作る/自律神経性の変容を起こす/価値を感じられる活動をみつける/リスクの高いゲームを避ける/終わりなきゲームを終わらせる
 ゲーマーの観点
 産業界と社会の責任
 産業界と学術界の協働
 要約:リアルタイム・ストラテジー

第9章 IGDに関する今後の展望
 導入と概要
 モラルパニックの影響
 IGDを信じるか否か
 専門家にみられるゲーム使用に関するバイアス
 将来の研究の優先度と目標
  概念の記述と改善/評価ツールの改良/ビッグデータとプレイヤーの追跡/疫学研究と調査研究/効果的な介入/神経心理学的研究/ゲームデザインと収益化
 IGD研究の発展に向けて――その他の方法
 要約:エンドゲーム

上記内容は本書刊行時のものです。