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権威主義
独裁政治の歴史と変貌
発行:白水社
四六判
234ページ
定価
2,500円+税
- 書店発売日
- 2021年2月2日
- 登録日
- 2020年11月27日
- 最終更新日
- 2021年1月15日
書評掲載情報
2021-06-12 |
東京新聞/中日新聞
朝刊 評者: 菅原琢(政治学者) |
2021-03-21 |
読売新聞
朝刊 評者: 国分良成(防衛大学校長・国際政治学者) |
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紹介
後退するデモクラシー
ここ数年、民主主義に巣食うポピュリズムが大きな注目を集めている。ブレグジットやトランプ政権はじめ各国はデモクラシーに特有の病理に苦しめられているというわけだ。
他方、こうした潮流はいまや「民主主義の後退」として、新たな局面に入ったと捉えることもできる。
その際、鍵となる概念が「権威主義」である。
本書によれば、民主化の「第三の波」(ハンティントン)にもかかわらず、権威主義体制は依然として政治の日常風景となっており、現在、数において民主主義国が権威主義国を超えてはいるが、もしこの傾向が続けばその優位は逆転するという。
私たちは、好むと好まざるとにかかわらず、ビジネスパートナーや援助先として権威主義体制と関わり、また国内の権威主義化に向き合わなければならない地点に立っているのである。
民主化の波に洗われた権威主義は、より巧妙にアプローチしてくる。強権的でむき出しの暴力ではなく、柔軟かつ狡猾な統治がその最新版だ。
加えて、お馴染みの軍事独裁や一党独裁ではなく、個人独裁の比率が近年高まっており、その兆候になるべく早く気づくことが重要になってくる。身を守るための必読書!
上記内容は本書刊行時のものです。