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世紀の小説『レ・ミゼラブル』の誕生
発行:白水社
四六判
364ページ
定価
3,800円+税
- 書店発売日
- 2018年7月14日
- 登録日
- 2018年5月29日
- 最終更新日
- 2018年7月19日
書評掲載情報
2018-12-23 |
東京新聞/中日新聞
朝刊 評者: 大橋幸泰(早稲田大学教授・日本近世史) |
2018-12-16 |
毎日新聞
朝刊 評者: 若島正(京都大学教授・米文学) |
2018-08-19 |
読売新聞
朝刊 評者: 鈴木幸一(インターネットイニシアティブ会長CEO) |
2018-07-29 |
毎日新聞
朝刊 評者: 鹿島茂(明治大学教授・仏文学) |
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紹介
傑作小説の評伝
1862年4月4日に発売されるや、翌日午後にはパリで第1部上下巻6000部が完売。第2・3部の発売日には朝6時に早くも出版社の前の通りは人であふれ、行列の整理のために警察官が出動する騒ぎに。そして『レ・ミゼラブル』は世界各地でベストセラーとなる。本書はその執筆・出版の過程を縦糸に、小説の背景となる世界経済やユゴーの用いた技巧の考察から、翻訳のいきさつや意外な読まれ方、ミュージカル・映画などの受容までを横糸に織り上げた、いわば「小説の評伝」である。
この作品の背後には多くのものが隠れている。たとえば、マドレーヌ氏ことジャン・ヴァルジャンが模造黒ガラス玉でたちまち莫大な財産を手にした事情は、当時の世界史から推測できる。刊行当時、新聞にはこの作品に対して手厳しい批評がいくつも掲載されたが、マドレーヌ氏が財産を築いた方法にけちをつけたものはひとつもなかった。また、当時のパリの地理と作品中の地理との比較からはユゴーの政治的な心情が、ジャン・ヴァルジャンの囚人番号からは苦悩が透けて見える……。
おなじみの物語の違った顔が楽しめる一冊。
上記内容は本書刊行時のものです。