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辺境中国
新疆、チベット、雲南、東北部を行く
発行:白水社
四六判
344ページ
定価
2,800円+税
- 書店発売日
- 2018年3月24日
- 登録日
- 2018年1月31日
- 最終更新日
- 2018年3月14日
書評掲載情報
2018-06-03 |
東京新聞/中日新聞
朝刊 評者: 麻生晴一郎(ルポライター) |
2018-05-26 |
日本経済新聞
朝刊 評者: 福田円(法政大学教授) |
2018-05-12 |
朝日新聞
朝刊 評者: 出口治明(立命館アジア太平洋大学学長) |
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紹介
「境界」に漂うただならぬ空気
ひと口に国境と言っても、さまざまなかたちがある。検問所が設けられ、出入国の際に賄賂が必要なもの。フェンスはあるが穴だらけで出入り自由なもの。そもそもどこが境なのか定かでないもの。
本書は、80年代から中国取材を続けてきたジャーナリストが、新疆、チベット、雲南、東北部の国境地帯を歩き、そこに暮らす少数民族にいま何が起きているのかを詳細に描いたルポである。各地に共通するのは、漢化政策が加速し大量の漢民族移住者が押し寄せていること、そして、国境の「向こう側」と必ずしも隔絶しているわけではないということだ。
しかし、同じ国境地帯とはいえ、地域によって事情は大きく異なる。新疆、チベットでは漢民族との軋轢が、ときに暴動や焼身自殺というかたちで表出する。雲南に足を延ばすと、麻薬、売春、人身売買など、漢民族を巻き込んだ(あるいは無視した)国境なき不法行為が横行し、北京当局を悩ませる。そして東北部には北朝鮮という不確定要素が横たわり、人口減少が進む極東ロシアとの間では経済格差が広がるばかり…… 漢中国に抗い、翻弄されるマイノリティーたちの実相を描いた現代中国ノンフィクションの白眉!
上記内容は本書刊行時のものです。