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ナチ強制収容所における拘禁制度 ニコラ・ベルトラン(著/文) - 白水社
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ナチ強制収容所における拘禁制度 (ナチキョウセイシュウヨウジョニオケルコウキンセイド)

歴史・地理
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発行:白水社
四六判
388ページ
定価 4,500円+税
ISBN
978-4-560-09548-5   COPY
ISBN 13
9784560095485   COPY
ISBN 10h
4-560-09548-5   COPY
ISBN 10
4560095485   COPY
出版者記号
560   COPY
Cコード
C0022  
0:一般 0:単行本 22:外国歴史
出版社在庫情報
不明
書店発売日
登録日
2017年3月28日
最終更新日
2017年5月12日
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紹介

「規制された地獄」の本質に迫る
 「ナチ強制収容所」といえば、看守たちによる恣意的な暴虐が横行していたという先入観が強い。しかし本書では、そのような見方を退け、実際には細部にまで及ぶ詳細な「拘禁制度」が存在し、規範が厳格に適用された結果の「地獄」の実態を、気鋭の法学者が精緻に分析する。
 様々な規範(懲戒、強制労働、配給食、郵便、死刑制度)を、記録文書をもとに綿密に追っていくが、概ね規則正しく運用されていたことが分かる。強制収容所があくまでも通常の国家機関であるように見せるため、被収容者には労働法を適用させるかのように各種手当が支給されたり、売春施設に行くことが許された特殊なケースもあった。
 強制収容所からの生還者、フランス・レジスタンスの闘士でもあった、世界的大ベストセラー『怒れ! 憤れ!』の著者ステファン・エセルは、本書に寄せた「序文」で、「法学者ならではの厳密さで、拘禁される者たちが収容所に到着するところから、彼らの死体が焼却されるための手続き、その灰がどのように処分されるかを細かく定める拘禁制度を、ナチの官僚的手順に沿って再現してみせる」と述べる。まさに「規制された地獄」の本質に迫る、斬新かつ戦慄の論考。

著者プロフィール

ニコラ・ベルトラン  (ベルトラン)  (著/文

フランス国立ブルゴーニュ大学の国立科学研究センターの研究ユニット〈知識 規範と感受性〉研究員。法学者。ドイツの大学でも教鞭をとるほか、ランゲンシュタイン・ツヴィーベルゲ強制収容所の記念館の館長を務めた。本書の基になった論文は、ベルリンのフンボルト大学の最優秀論文賞に選ばれた。そして著者の母語フランス語に書きかえられ、歴史書の老舗ペラン書店から刊行された。

ステファン・エセル  (エセル)  (著/文

外交官・人権活動家・作家。強制収容所からの生還者であり、フランス・レジスタンスの活動家でもあった。著作『怒れ! 憤れ!』は各国語に翻訳され、世界で450万部の大ベストセラーになった。

吉田 恒雄  (ヨシダ ツネオ)  (翻訳

翻訳家。主要訳書にジョルジュ・ ベンスサン『ショアーの歴史』、ヤン・カルスキ『私はホロコーストを見た 黙殺された世紀の証言1939-43 上・下』(以上、白水社)ほかがある。

上記内容は本書刊行時のものです。