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アブサンの文化史
禁断の酒の二百年
発行:白水社
A5判
254ページ
定価
2,800円+税
- 書店発売日
- 2016年12月29日
- 登録日
- 2016年10月27日
- 最終更新日
- 2016年12月14日
書評掲載情報
2017-02-26 |
日本経済新聞
朝刊 評者: 野崎歓(仏文学者) |
2017-02-26 |
読売新聞
朝刊 評者: 塚谷裕一(植物学者、東京大学教授) |
2017-02-19 | 朝日新聞 朝刊 |
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紹介
酒瓶に秘められた物語たち!
アブサンは約100年前に製造が禁止された「伝説」の酒として、これまで開高健など限られた好事家の想像力と好奇心をくすぐってきた。
本書は、その「禁じられた酒」について、歴史的・社会的・科学的に「図解」してゆく本邦初の本格的な文化史。19世紀末ヨーロッパに漂うデカダンスな雰囲気の象徴としてアブサンを紹介してゆくその語り口は、じつに痛快だ。
まず本書前半においては、マネ、ドガ、ロートレック、ゴッホ、ゴーギャン、ピカソ、ボードレール、ヴェルレーヌ、ランボー、ワイルド、ジャリ……日本人に馴染み深い芸術家とアブサンとのエピソードが数珠つなぎに繰り広げられてゆく。なによりも興味深いのは、酒にまつわる巨匠たちの「失敗談」が数多く物語られている点である。そして後半においては、アブサンの起源、医療や政治や戦争との関わりが繙かれる。それはすなわち、にがくて飲めないハーブが人びとを虜にした真実に迫る、酒瓶に秘められた物語たち!
19世紀~20世紀にかけて多くの芸術家に愛飲された「緑の妖精」──ニガヨモギからつくられる蒸留酒アブサンについて、図版もたっぷりと解説。本文パートカラー。
上記内容は本書刊行時のものです。